
| 2008.12.28 | ☆救急外来「軽症者に加算金」拡大、夜間・休日医師の負担軽減(09医療改革) 28日、讀賣新聞→ 『緊急性がないのに夜間・休日に救急外来を受診する軽症患者から、全額自費の時間外加算金を徴収することを地方厚生局に届け出ている病院が、123施設に上ることが読売新聞の調査で分かった。 制度は1992年に始まったが、最近5年間で76施設も増加。このうち最も多かった理由は軽症患者の抑制で、44施設と6割近くに上る。 医師不足などで患者の「たらい回し」が相次いでいるほか、軽症患者が安易に病院に行く「コンビニ受診」が問題になっているが、勤務医の負担を軽減するための“自衛策”が広まりつつある。 時間外加算金は、例外として保険適用外が認められた制度。医療機関は、管轄の地方厚生局に届け出れば、緊急性がないと判断した患者から徴収できる。 本社が12月1日時点で調べた。過去5年間に届け出た病院の設定額は8400円〜300円。7施設は徴収を始めていない。 夜間・休日の軽症患者の受け皿としては、地域の夜間診療所や当番医がある。時間外加算金を徴収している複数の病院によると、軽症患者が「病院の方が安心でき、夜だと待ち時間が短い」「当番医は毎日変わるので、分かりにくい」などとして、病院に来るという。 最高額8400円を徴収しているのは、山形大医学部付属病院(山形市)。今年5月には840人いた時間外の患者は、徴収を始めた6月以降、毎月600人台に減少。一方で、このうち入院した重症患者は、5月の119人から128〜156人と増加した。 同大は「金額は、大学病院としての役割、医師の人件費などを勘案した。入院患者が増えたのは、医師に余力が生まれたからではないか」(医事課)としている。 静岡県の志太榛原(しだはいばら)地域では、焼津市立総合病院など4自治体病院が、足並みをそろえて今年4〜6月にかけて導入。いずれの病院も時間外の受診者数が前年比で1〜3割減った。 [解説]「コンビニ受診」に歯止め 患者にすれば時間外加算金など、ない方がいい。それでも徴収する救急病院が急増している背景には、軽症にもかかわらず、夜間・休日に気軽に来院する“コンビニ受診”が、勤務医を疲弊させている事情がある。 軽症患者が増えると、重症患者への診療に支障をきたしかねない。保険証一枚で自由に診療先を選べる「フリーアクセス」が認められているとはいえ、病院での専門的な治療を求めようとする軽症患者に、病院側が待ったをかけた格好だ。 徴収を始めた病院では、時間外の患者が減る一方、重症患者が増加するなど、効果が出ている。目立ったトラブルもないが、緊急性や症状の軽重など徴収の条件を巡って、一部の患者から、戸惑いや不満の声も出ているという。 過剰な受診抑制につながりかねない懸念もある。埼玉医大総合医療センター(埼玉県川越市)は今年6月からの徴収を昨秋に公表したところ、制度が始まったと勘違いし、受診を控えていた軽症者の症状が悪化したケースもあり、現在も徴収を保留している。 兵庫県立柏原病院(兵庫県丹波市)では、周辺の住民グループが地域でコンビニ受診を控えるよう呼びかけ、時間外の軽症患者が減った。医療崩壊に歯止めをかけるには、患者側も「医療は公共財」と認識し、モラルある行動をとることが求められる。(地方部 菅野薫) ■時間外加算金 医療機関が金額を設定し、表示した診療時間以外(深夜、休日など)に受診した患者から徴収できる。掲示や窓口で事前に患者に知らせ、同意を得る必要がある。救急搬送のような緊急性が高いケースや、地方厚生局に申請のない医療機関では、通常の保険適用の時間外料金(初診時850〜4800円)がかかり、患者は3割負担。』 . |
| 2008.12.25 | ☆入院基本料、根拠に基づいて算出を-日病協が提言 25日夜、キャリアブレイン→ 『日本病院会(日病)など11の団体で構成する日本病院団体協議会(日病協、議長=山本修三・日病会長)は12月25日、医療・介護提供体制とこれらへの診療・介護報酬体系の在り方に関する提言を公表した。入院基本料を「入院患者への医療給付の前提」と位置付け、全職域の人件費や病院建物の建設費、維持費、検査や給食の委託費などの諸経費に準拠し、根拠に基づいて算出するよう求めている。 日病協では、診療報酬改定に向けた要望を提出することはあったが、11団体として医療・介護体制にまで踏み込んだ考え方を示すのは初めて。次回改定への要望は、今回の提言も踏まえて決める。 今回の提言に関する議論は、各団体の副会長レベルが参加する「実務者会議」で5月にスタート。今月19日に内容を正式に固め、22日に厚生労働省に提出した。 提言は、▽入院医療▽精神医療▽介護施設▽外来診療▽入院基本料▽リハビリテーション▽DPC-などの在り方を整理し、これらに対する診療・介護報酬の考え方を示す内容。このほか、歯科医師や看護師による麻酔業務の拡大など、職種ごとの業務範囲の見直しも盛り込んだ。 入院医療では、症例数が少ない疾患の診療や先進医療を手掛ける「高度機能病棟」の国レベルでの整備のほか、既に技術を確立済みの手術の適用患者や重症患者を受け入れる「急性期病棟」、軽症-中等度やリハビリテーションが必要な患者の受け皿になる「地域一般病棟」、リハビリテーションに特化した「回復期リハビリテーション病棟」、長期入院を扱う「慢性期病棟」に分類。これらへの病棟単位での機能分化を進めることが望ましいとしている。 このうち、高度機能病棟については、現行のナショナルセンターや大学病院本院などから疾患別に認定する形を提案。「研究費」や「特殊疾患療養費」など、診療報酬以外の報酬を考慮するよう求めている。 また外来医療では、診療所(19床以下)や小規模病院(199床)、中-大規模病院(200床以上)ごとに報酬を設定する従来の仕組みから、診療システムの特性や医療機器のコストを反映させる形への転換を求めている。さらに、「急性期外来診療」「慢性期疾病管理」ごとの評価も提案。このうち急性期外来診療については、診療にかかる時間軸による評価を提案。慢性期疾病管理では、「一回ごとの報酬を主にするのではなく、継続的な管理・指導を主要な評価対象とすべき」としている。 リハビリテーションは、「急性期リハビリテーション」「回復期・亜急性期リハビリテーション」「維持期リハビリテーション」に分類。このうち急性期では、発症後の早期や手術前・後にベッドサイドで行えるものが主体だとし、従来の施設基準から、リハビリテーション専門医など人員配置に評価の軸を移すよう求めている。また、維持期については「医療保険、介護保険を問わず両制度下で提供されるべき」としている。』 . |
| 2008.12.23 | ☆産科医に「分娩手当」=お産1件当たり1万円-救急医の当直支援も・厚労省 22日夜、時事通信→ 『2009年度予算編成の焦点だった3300億円の重要課題推進枠で、厚生労働省は22日、お産1件当たり1万円の「分娩(ぶんべん)取扱手当」を産科医に支給することを柱とした医師確保、救急医療対策を発表した。 東京都内で10月、救急搬送された妊婦が8病院に受け入れを拒否され死亡した問題などで産科、救急医不足が顕在化。産科、救急医に手厚く財政支援することで、医師不足解消を目指す。 産科医支援策では、分娩取扱手当に加え、医学部卒業後3年目以降の若手産科医に対して3年間、1人当たり月5万円を支給することも盛り込んだ。 一方、救急医支援策では、救急医療を担う病院のうち、重症患者を扱う第2次と第3次救急医療機関(全国約630カ所)で勤務する救急医に対し、夜間の当直1回当たり1万8659円、土日祝日の当直1日当たり1万3570円を支給する。 これらの事業はいずれも国が3分の1を負担。残りは都道府県と市町村が負担するが、自治体の協力が得られない場合には医療機関側に負担を求める。』 . |
| 2008.12.19 | ☆医師不足 研修見直しにとどまるな 19日、産経新聞→ 『医師不足を解消するため、厚生労働省と文部科学省が医師の臨床研修制度の見直し案を厚労・文科合同の専門家検討会に提示した。 脳内出血を起こした瀕死(ひんし)の妊婦が受け入れを拒否されるなど、とりわけ勤務医の不足は深刻だ。医師不足の解消には、さまざまな角度から問題点を洗い出し、総合的な対策を講じるべきである。 臨床研修制度は医師免許の取得後に2年間、診療研修を積む制度で、平成16年度から導入された。それまでは研修医の出身大学の医局を中心に行われていたが、導入後はそれぞれが研修先の病院を自由に選べるようになった。 その結果、症例が多く勤務条件の良い都市部の民間病院に希望が集中し、大学病院が働き手となる研修医を確保しにくくなった。大学が派遣していた医師を関連病院から引き揚げる動きも相次いだ。この制度の導入が勤務医不足を招いた一因と指摘されている。 見直し案は、地域偏在解消のため、病院が研修医を募集するときの定員に上限を設けることや、地域医療の研修を一定期間義務付けることを盛り込んだ。産婦人科や救急、外科など希望者が少ない診療科は一定の研修医を確保できるよう検討を進めるという。 こうした規制も、ある程度はやむを得ないだろう。検討会の調査だと医学生の多くも、給与など条件が整えば地方での研修も構わないと回答している。 現行制度では医師免許取得後2年間で7つの診療科の研修が必須だが、今回の見直し案では1年で内科や救急など基本となる診療科の研修を終え、残りの1年は将来専門にしたい診療科で診療を担うことも提示された。ただ、これだと医師としての総合的な研修が不十分なまま専門に入ることにもなりかねない。今後、慎重な検討が求められる。 医師不足の問題は臨床研修制度を改めるだけでは決して解決はしない。何より、不足している病院勤務医を計画的に増やし、足りない地域や診療科に配置していかなければならない。 そのためには開業医に比べて低すぎる勤務医の給与や労働条件を改善することだ。さらに地方の病院での一定期間の勤務を開業条件に入れたり、医師が診療科を自由に名乗れる自由標榜(ひょうぼう)制に制限を加え、一部の診療科への集中を防いだりすることも必要である。』 . |
| 2008.12.18 | ☆臨床研修、1年に短縮を提示 医師不足で厚労、文科両省 18日、共同通信→ 『医師不足の一因とも指摘されている医師の臨床研修制度について、厚生労働省と文部科学省は18日までに、現行2年の研修期間を実質1年に短縮するなど現場で働く医師を確保する見直し案をまとめ、厚労・文科合同の専門家検討会に提示した。検討会はこうした方向で議論し、年度内にも結論を出す。早ければ2010年度からの導入を目指す。 現行では、医師免許取得後2年間で7つの診療科の研修が必須だが、見直し案では、1年で内科や救急などの基本となる診療科の研修を終了、後半1年は将来専門とする診療科に特化させ、現場で診療も担わせる。 また、診療科ごとの偏在を招かないよう、小児科や産科など医師不足が著しい科でも一定の研修医を確保できるよう対応を検討する。地域偏在解消については、募集定員に地域ごとの上限を設けたり、地域医療の研修を一定期間必須にすることを盛り込んだ。 現行の臨床研修制度は04年度に導入。それまで出身大学での研修が通例だったが、導入後は研修先を選べるようになったため、症例の多い都市部の民間病院に希望が集中。研修医を確保しにくくなった大学病院が、派遣していた医師を地方の自治体病院から引き揚げる動きが相次ぎ、地方の医師不足の要因とされた。』 . |
| 2008.12.17 | ☆研修医受け入れ 上限設置検討 17日、NHK→ 『医師不足を解消するため、臨床研修制度の見直しを進めている厚生労働省と文部科学省の合同の検討会は、研修医が都市部の病院に偏らないよう、研修医を受け入れる人数に、地域ごとに上限を設けることができないか検討することにしています。 臨床研修制度は、免許を取った医師に、2年間、病院での研修を義務づけるもので、最も基本となる内科で半年以上、外科と救急医療で3か月以上など、さまざまな診療科で研修を受けることになっています。しかし、研修場所は医師本人が選べることになっていることから、地方の大学病院は敬遠されがちで研修医が不足し、医師不足の原因の1つにもなっていると指摘されています。 これについて、制度の見直しを進めている厚生労働省と文部科学省の合同の検討会は、研修医が都市部の病院に偏らないよう、研修医を受け入れる人数に、地域ごとに上限を設けることができないか検討することにしています。 また、これとは別に、研修医の専門性を高めるため、現在、2年間かけて学んでいる診療科を、内科や救急医療などに絞り込んで、初めの1年間学んだうえ、2年目は希望する診療科で専門的な研修を受けるようにできないかについても議論することにしています。』 . |
| 2008.11.30 | ☆医療・介護体制の提言、年内提出へ-日病協 28日夜、キャリアブレイン→ 『日本病院会など11の団体で構成する日本病院団体協議会(日病協、議長=山本修三・日病会長)は11月28日の代表者会議で、医療・介護提供体制と医療・介護報酬の在り方についての提言案を大筋で了承した。提言では、次の診療報酬改定に向けた議論が本格化するのを受けて、医療・介護提供体制に関する病院団体としての基本的なスタンスを示す。12月上旬に正式な内容を固め、年内に厚生労働省に提出する。 入院医療では、症例数が少ない疾患の診療や先進医療を手掛ける「高度機能病棟」などを打ち出すほか、入院基本料では、職員の人件費などのコストを根拠に点数設定するよう提言する。また外来医療では、診療所(19床以下)や小規模病院(20-199床)、中-大規模病院(200床以上)ごとに診療報酬を設定する従来の仕組みの転換を求める。 このほか、歯科医師や看護師による麻酔業務の拡大など、職種ごとの業務範囲の見直しも盛り込む。 山本議長は、会議終了後の記者会見で、外来診療について、「診療所とか病院とか、病院の規模で決まるものではない」「急性期外来と慢性期疾患管理を同じような診察料で考えるのは変ではないか」と述べ、急性期病院と慢性期病院の機能の違いを診療報酬に反映させるなど、病院の機能に着目する形を提案すると説明した。 小山信彌副議長(日本私立医科大学協会業務担当理事)は、「手が掛かる患者に1時間かけても1分、2分でも同じ報酬体系というのはおかしい」と指摘した。 また、入院基本料について小山氏は「実態と懸け離れて著しく低額だ。しかもその算定根拠は一切明らかにされていない」と述べ、人件費や土地取得費、医療機器の購入費を積み上げ、根拠に基づいて点数設定するよう求めると説明した。 職種ごとの業務範囲の見直しは、医師、看護師不足への対応策として提案する。小山氏の説明では、助産師業務の拡大や歯科医師、看護師による麻酔業務の実施だけでなく、看護師業務を介護職が担う形も打ち出す。』 . |
| 2008.11.30 | ☆看護師確保の指針、来年1月中旬めどに(09医療改革) 28日夜、キャリアブレイン→ 『「看護の質の向上と確保に関する懇談会」(座長=田中滋・慶大大学院経営管理研究科教授)の初会合が11月27日に開かれ、看護職員の確保や新人看護職員の質の向上のための方策などを話し合った。冒頭、あいさつした舛添要一厚生労働相は、「積極的に検討していただいた上で、来年1月中旬をめどにまとめて、直ちに政策に移したい」と述べ、関係者からのヒアリングや意見交換を経て、短期間で看護職員確保などの指針を決める意向を示した。 同懇談会は、舛添厚労相が19日の衆院厚生労働委員会で、急きょ設置することを明らかにしていた。主な検討課題は、▽看護職員の確保▽新人看護職員の質の向上▽チーム医療の推進▽看護基礎教育の体制や期間などの見直しといった看護教育の在り方―の4点。厚労省によると、看護職員確保などの方針を決めるもので、予算措置は伴わない。 27日の初会合では、病院関係者や大学教授ら14人の構成員が、看護師に求められる今後の役割や、教育の在り方などについて意見を述べた。 中山洋子構成員(福島県立医科大看護学部長)は、「看護職が普通の仕事になってきた。職業教育か、一般教養としての看護かというジレンマが、特に大学の先生たちの間にあると思う。どのくらいをプロフェッショナルとして、どのくらいを普通の看護師として育てるのか。その区分けが必要だと思う」と述べた。 一方、吉田松雄構成員(吉田学園理事長)は、「今、3年制があまりにも多い。3年制の養成校を4年制にするのは本当に大変。少子化の時代に、大学も養成校も4年制となれば、質の確保より看護師の確保の方が大変になるのではないか」と懸念を示した。 また、太田秀樹構成員(おやま城北クリニック院長)は、「在宅医療の主役はナース。しっかりした生活さえナースが維持してくれれば、(患者は)急変しない。生活も含めた視点で管理できるのは、ナース以外にエキスパートはいない」と、在宅医療における看護師の重要性を強調した。 次 回の会合では、看護職員の確保と新人職員の質の向上について、関係者などからヒアリングを行う予定。』 . |
| 2008.11.20 | ☆外来管理加算、緊急対応は見送り 19日夜、キャリアブレイン→ 『厚生労働省は11月19日、中央社会保険医療協議会(中医協、会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)の総会に、初・再診料やこれらへの加算など「基本診療料」をめぐる今後の議論の進め方に関する案を提示し、了承された。診療報酬改定結果検証部会などによる調査結果の集計時期を踏まえ、次の改定に向けて基本問題小委員会でその都度、検討を進めるなどの内容で、検討対象については、外来管理加算に限定せず、基本診療料全体を取り扱うことになった。診療側は「外来管理加算の要件見直しで、診療所に想定以上の減収が生じている」などと述べ、次の改定を待たずに緊急に対応するよう主張したが、受け入れられなかった。 外来管理加算の要件見直しによる影響は、検証部会で年度内に調査することが決まっているが、総会で厚労省側は、部会の調査結果だけでなく、医療費全体の状況を示すデータを活用して議論を進める考えを示した。 初・再診料や外来管理加算など基本診療料をめぐっては、今年4月の改定に向けた議論の過程で、診療所の再診料引き下げを見合わせる一方、診療所や200床以下の中小病院が再診料に上乗せする外来管理加算の要件として、新たに「おおむね5分以上」の診察(5分要件)を加えることで決着。基本診療料の在り方をあらためて検討し、次回以降の改定に反映させることになっていた。 しかし、診療側の藤原淳委員(日本医師会常任理事)は5日の総会で、「外来管理加算の見直しで、想定以上に算定が困難になっている」と主張。日医が12月にまとめる緊急調査の結果を踏まえ、次の改定を待たずに対応するよう要求していた。 19日の総会でも、竹嶋康弘委員(日医副会長)が、外来管理加算の見直しによる影響額が当初予想(240億円)を大幅に上回る約744億円になる見通しだと強調。また、今年度予算編成の過程で決まった健保組合による政管健保の国庫負担肩代わりの関連法案成立の見通しが立たなくなったことから、「勤務医対策のために各側が痛みを分かち合うという前提が崩れた。緊急に要件を見直してほしい」とあらためて主張した。 これに対し、支払側の対馬忠明委員(健保連専務理事)は、健保組合による肩代わり措置について、「外来管理加算とバーターだったような言い方をされるが、よく分からない」「バーターなどというのは全く念頭にもない。誤解も甚だしい」と述べ、日医の主張に反論した。 最終的に、遠藤会長が「(外来管理加算については)実際のデータが出てきた段階で、(基本診療料)全体の中で議論させていただく」と引き取った。』 . |
| 2008.11.03 | ☆救命救急センター 新制度へ 診療態勢を点数評価 3日朝、NHK→ 『緊急の重症患者の治療に当たる「救命救急センター」で、患者が受け入れを断られる問題が相次いでいることから、厚生労働省はセンターの診療態勢を細かな基準に基づいて点数で評価する新たな制度をつくり、態勢の強化を図ることになりました。 「救命救急センター」は緊急の重症患者の治療に当たる中核的な医療機関で、最後の砦ともいわれますが、今年1月、大阪・東大阪市で交通事故にあった男性が5つのセンターに受け入れを断られ死亡するなど診療態勢が問題になっています。 ところがA、B、Cの3段階で評価される現在の制度では、200余りあるすべての「救命救急センター」が最も高い「A」となっていて、実態に合っていないと指摘されていました。このため厚生労働省は、センターの診療態勢を細かな基準に基づいて点数で評価する新たな制度をつくり、態勢の強化を図る方針を決めました。新しい評価制度では、▽麻酔医や看護師が常に待機し、救急患者が搬送されればすぐに手術できるかや、▽循環器や脳神経などの難しい疾患に専門医が24時間対応できるかなど、37の基準で行われ、最高は101点になります。 一方、▽特定の診療科以外は救急患者を受け入れないなどセンターとしての役割を十分果たしていない場合は、マイナスの点数がつけられることになっています。厚生労働省では来年度からこれらの点数を公表し、各センターによりよい態勢づくりを促すことにしています』 . |
| 2008.11.02 | ☆来年以降、医療費の内訳が詳細に 国立病院発行で普及期待 1日夜、共同通信→ 『診察や検査の内容、薬の種類など支払った医療費の詳しい内訳が分かる「レセプト(診療報酬明細書)並み領収書」を発行する病院が今後、増えそうだ。9月から一部病院で実施している国立病院機構が全国146病院で無料発行することを決め、来年以降、順次実施するからで、同機構以外の病院にも広がることが期待されている。 この領収書は、病院や診療所が医療費を健康保険組合などに請求する書類であるレセプトに準じた内容。「医療情報の開示」を求める患者団体などの要望もあり、厚生労働省はベッド数が400床以上あり、診療報酬をオンラインで請求している病院に対し、希望者には発行するよう、4月から義務付けた。 しかし、その他の病院や診療所は発行する義務はなく、患者に十分周知されていないことなどから、実施は一部にとどまる。 現在、医療費の算定は出来高払いが基本。検査や注射の回数が多いほど増え、医療機関の収入も増えるため、過剰な検査や投薬を招きやすいとの指摘がある。レセプト並み領収書では、診療内容が詳しく分かるため、こうした医療費の無駄をなくすことも期待されている。』 . |
| 2008.10.29 | ☆内科系技術をどう評価? 内保連が検討 29日、キャリアブレイン→ 『内科系学会社会保険連合(内保連)の齊藤寿一代表は10月28日の例会で、次の診療報酬改定に向けての内科系技術に対する評価方法について、意見交換した。斉藤代表は、内科系の技術に対する評価として、「学会の認定医が全身所見をしっかり取った場合は、初診料や再診料と違った点数があっていいのではないか」と述べ、現在、こうした発想を基に試案作りを進めていることを明らかにした。 内科系の技術に対する評価としては、今年4月の改定で、意識状態や言語、脳神経に関する検査・診断を、神経学的チャートを使って実施した場合を評価する「神経学的検査」が新設されている。齊藤代表は、この点を「一歩進んだ」とする一方で、「(神経学的検査は)検査の部分にはめ込むことで厚生労働省の合意が得られたが、じゃあ内科系の技術をどう落とし込むかとなると難しい」と述べた。 内科系技術に対する評価の切り口として、齊藤代表は「(診察にかかった)時間が一つの要素だ」と述べた。ただ、4月の診療報酬改定で「外来管理加算」に加わった、いわゆる「5分要件」への批判が強いため、「時間という切り口だけで済むのか」とも指摘した。 このほか、「負担や負荷という問題もあるが、何が負担で負荷ではないか、皆が納得できる形は取りにくい」「診療報酬という形で出すには、アウトカムが残らないと非常にやりにくい」などと問題点を挙げた。 学会側からは、「内科系技術の評価も大切だが、入院基本料にどれだけドクターフィーが入っているのかをはっきりさせるべきだ」「(入院患者に)検査をしないでいい場合もたくさんある。(検査などを)単に実施すれば加算される仕組みはおかしい」などの指摘があった。齊藤代表も「入院基本料は完全なブラックボックスだ」と同意した上で、職員の人件費や建物の維持費などが、報酬に適切に反映される仕組みが必要だとの考えを示した。 ■7学会が新規加盟 28日の例会では、日本磁気共鳴医学会など7学会の新規加盟が承認された。ほかに加盟が認められたのは ▽日本臨床腫瘍学会 ▽日本小児感染症学会 ▽日本小児循環器学会 ▽日本小児呼吸器疾患学会▽日本小児血液学会 ▽日本小児がん学会-で、内保連の加盟学会は計98学会になった。』 . |
| 2008.10.29 | ☆診療報酬の改定根拠に部門別収支計算 28日深夜、キャリアブレイン→ 『厚生労働省の佐藤敏信医療課長は10月28日、内科系学会社会保険連合(内保連)の例会で講演し、早ければ次の診療報酬改定で、診療科部門別収支計算によるデータを診療科ごとの点数配分の根拠として活用することになるとの見通しを示した。 佐藤課長は、中医協で実施方法を検討することになっている診療科部門別収支計算について、「次の改定に間に合うか分からないが、部門別収支計算の統一的な方法が差し当たって出来上がった。今後は、こうした方法に基づいて全国の病院の中から(対象を)抽出して、部門別の収支を出していく」と述べ、早ければ次の改定からデータを診療科ごとの点数配分の根拠に用いる考えを示した。 講演で佐藤課長は、診療科や部門ごとの収支状況を把握し、明確な根拠によって診療報酬改定を実施する必要性を強調。「病院についてもようやく部門別収支計算ができる」と述べた。さらに、私見と断った上で、診療科や部門別の収支を把握できるようになれば、病院の役割分担の明確化にもつながるとの見方を示した。 診療科部門別収支計算は、7月の中医協基本問題小委員会で、実用化に向けて具体的な調査方法などを検討していく方針が決まっている。調査対象について佐藤課長は、「現時点では白紙だ」としながらも、「診療科別の経営に生かすのであれば、いろいろな病院を抽出すべきだ」と述べた。 また、駐車場や給食部門の運営費用を各診療科にどれだけ配賦するかなど、「非常に細かな議論がある」とも述べた。 ■医療クラーク加算、次期改定で拡大の可能性も 佐藤課長はまた、医師の事務作業を補助する「医療クラーク」の配置に対する評価として今年4月の診療報酬改定で新設された「医師事務作業補助体制加算」について、「最初は厳しく限定的に導入して、少しずつ様子を見ながら広げるのが一般的なやり方だ」と述べ、今後の状況次第では、次の改定で病院による算定を拡大する可能性もあるとの見方を示した。 佐藤課長は、同加算を導入した狙いを、医師が本来の業務に集中できるようにすることだったと説明。その上で、「現時点では制限が厳しく、どの病院でも(クラークを)置ける状態ではない」との認識を示した。』 . |
| 2008.10.22 | ☆産科医療補償も要件に 診療報酬加算で厚労省提案 22日午後、日本経済新聞→ 『厚生労働省は22日午前の中央社会保険医療協議会で、リスクの高い分娩(ぶんべん)を扱う医療機関などへの診療報酬の加算の要件に、来年1月に導入される産科医療補償制度への加入を加えることを提案した。加算対象とすることで補償制度への加入を促す。 産科医療補償制度は出産時の医療事故で重度の脳性まひとなった子どもの家族が、医師の過失を立証できなくても補償金を受け取れる制度。民間の保険で加入は任意。加入している分娩機関での分娩だけが補償対象になる。同日の協議会では「民間保険の加入を公的保険制度の条件にするのはどうか」など反対意見が相次ぎ、継続審議となった。』 . |
| 2008.10.20 | ☆軽症患者から特別料金 時間外救急の受診抑制で 20日夜、共同通信→ 『正規の診療時間外の夜間、休日に救急外来を受診する軽症患者から数百-数千円の「特別料金」を徴収する動きが一部の公的病院などで始まっている。 医師不足が深刻化する中、軽症患者の安易な受診を抑制して重症患者の診療に一層力を入れ、勤務医の過重労働も軽減する狙い。円滑な実施には地域住民の理解と協力が欠かせず、地方議員からは重症患者まで受診を控えることを心配する意見も出ている。 特別料金徴収は以前から認められており、厚生労働省によると、2002-04年には全国で約150の医療機関が実施。徴収を近年始めた公的病院などは、公的医療保険に本来請求できる診療報酬の「時間外加算」分を患者の自己負担とする考え方で特別料金を徴収。金額は、導入前年度の時間外軽症患者の平均受診料とする病院もある。 共同通信の取材では、山形大病院(山形市)が一律8400円、磐田市立病院など静岡県の公立5病院は時間外加算額を基準に650-4800円の8段階、徳島赤十字病院(徳島県小松島市)が一律3150円を徴収。各病院は06年以降に順次開始した。』 . |
| 2008.10.16 | ☆医療費全体の底上げを―日医が要望 16日午前、キャリアブレイン→ 『日本医師会は10月16日までに、医療費全体の水準を引き上げることなどを盛り込んだ要望書を「社会保障国民会議サービス保障(医療・介護・福祉)分科会」の大森彌座長に提出した。同分科会では、医療費や介護費用の将来推計を盛り込んだ最終報告を月内にも取りまとめる方針を示しており、これに先立って、急性期病院だけでなく医療療養病床などを含めた医療全体の水準の底上げの必要性を指摘した。 要望したのは、医療費全体の水準の引き上げと▽社会保障費の機械的抑制の撤回▽患者が必要な医療を受けられる体制の維持―の合わせて3点。 分科会が6月にまとめた中間報告では、急性期病院など専門的な医療を提供する中核病院を中心に人員配置や機器装備の拡充を進める方針を示していた。これに対して要望では、本来の医療機能の分化を求めるには、急性期以降の治療の受け皿となる連携先が健全でなければならないとし、医療全体への資源投入の必要性を訴えている。 日医の中川俊男常任理事は15日の定例記者会見で、分科会による議論が急性期病院の在院日数を短縮させ、職員数を増加させることを前提にしている点について、「医師やコメディカルを増やすということは、必ず財源論がセットになる。明確な財源論がないまま、医師やコメディカルを増やすと大変なことになる」と問題視した。その上で、将来推計がまとまった段階であらためて日医としての見解を示す方針を明らかにした。』 . |
| 2008.09.21 | ☆社会保障費の抑制はもう無理! 後期高齢者医療制度を考える 21日、共同通信(47コラム)→ 『今年4月に始まった後期高齢者医療制度。野党があれほど強く見直しを求めたのに、政府・自民党が頑として応じなかったこの問題は、衆院選が近づいた9月19日になって、舛添要一厚生労働相と麻生太郎氏が一転、廃止・新制度創設の方針で合意したという。歓迎すべきことではある。しかし、茨城県医師会の政治団体、茨城県医師連盟が17日、次期衆院選の県内7選挙区すべてで民主党の立候補予定者を推薦すると発表したこと、また10月15日の第二段階の年金“天引き”スタートが衆院選に逆風になることなどを計算した、自民党の節操のない、なりふり構わぬ方針転換と思われる。 そもそもこの制度に怒ったのは高齢者たちだけではない。肝心の医師たちがきわめて冷ややかだった。75歳以上を「別枠」にしたのは、年齢で線引きして国の社会保障費を抑制するのが狙いだった。抑制策をあくまで守るのか、それともこの際思い切って抑制のタガを外すべきなのか。一番良いのは老若一元的な医療保険の実現なのだが、それが実現するまでは、当面、「別枠」制度を白紙に戻し、税金をもっと投入するしかないのである。 ある年齢以上の人たちだけ切り離した独立の社会保険制度は世界にも例がない。 何人かの知人の医師たちに聞いてみたところ、医療保険の「一元化」論は昔からある。老若を一つの枠に、というだけでなく、いろんな職種も一つの枠に、という一元化の構想だ。しかし現役世代のサラリーマンが加入する企業単位の健保組合の連合会と経団連がぜんぜん乗ってこない。政府管掌健保、共済組合なども及び腰だ。だから「本当は一元化がいいんだけど、こういう利益団体が壁を作っていて実現はまず無理。だから現実的には公費負担を増やすしかない」と、どの医師も口をそろえた。 政府が押し通そうとしてきた高齢者「別枠」制度も、一応現役世代の「支援」は受ける。75歳以上の医療費の4割を現役世代が負担する。そして5割は公費。つまり「一元化」は無理だが、部分的な「拠出」で「支援」する。それでも残り1割を75歳以上の人たち自身に保険料として自己負担させる。75歳以上の医療費が上がれば75歳以上の人たちが払う保険料も上がる。自己責任論である。少しでも保険料上昇を避けたければ、医者にかかる費用を抑制しなさい、つまり風邪くらいで医者の世話になるな…と年寄りを脅迫するみたいな仕組みだ。ここに相当の無理があった。 「別枠」制度が医師たちに悪評だったのは、「かかりつけ医」制だ。これが高齢者医療の質を低下させる、として制度受け入れ拒否を決めてしまった医師会が全国にかなりある。茨城、青森、山形、佐賀、岡山、鳥取、広島、山口、福島、宮崎、栃木、秋田、徳島・・。これらの県の、一部地域の医師会が拒否ないし消極対応の意思表示をしている。医師たちが二の足を踏むのは、新制度だと「かかりつけ医」の報酬が原則として患者1人当たり「月6000円」(定額制、患者負担は600-1200円)で打ち切られるからだ。この金額では入念な医療ができない恐れが十分にある。「月に6000円では簡単な検査と診察をするだけで足が出る」と医師たちはいう。患者にしてみれば、「かかりつけ医」にみてもらうだけならいくら診療してもらっても定額で済むともいえるが、ちゃんとした検査や治療をしてもらえない可能性がある。 6000円でなく2万円だったら引き受ける医師が多くなるかもしれない。以前なら厚生労働省も制度を新しくするときは決まって医師にインセンティブを与えて制度を円滑にスタートさせたそうだ。それができないほど社会保障費抑制の政策が限度を超えてしまっていたのだろう。貧すれば鈍すだ。 低所得者層にとっての厳しさ、年金から天引きする心無さ、保険証未着、対象外の人から間違って天引き、算定額の誤り・・・こうした問題だけなら、政府・与党のいう「運用上の改善」でなんとかなる。しかし「かかりつけ医」制ひとつとっても制度自体が長続きするとは思えなかった。』 . |
| 2008.09.14 | ☆国立病院、診療明細書を無償発行へ 13日、日本経済新聞→ 『独立行政法人の国立病院機構は12日、全国の国立病院で、健康保険組合などに診療報酬を請求する際に用いる「診療報酬明細書(レセプト)」と同内容の明細書を、全患者に無償で発行することを決めた。発行にはこれまで患者から実費を徴収していたが、診療情報の透明化を進め、患者サービスの向上を図る狙い。19日から宮城県と福岡県の2病院で試行。来年1月から全146病院に広げていく。』 . |
| 2008.09.09 | ☆臨床研修:40大学に特別コース 小児科や産婦人科、医師不足問題に対応 9日、毎日新聞→ 『厚生労働省は8日、新人医師に2年間義務付けられている臨床研修制度について、来年度から医師不足問題に対応した特別コースを40大学に導入することを明らかにした。定員397人で、不足が著しい小児科や産婦人科などに重点を置いた研修を受ける。 内訳は▽小児科29コース(69人)▽外科27コース(98人)▽産婦人科26コース(62人)▽内科22コース(112人)▽救急、麻酔科15コース(37人)--など。重点を置いた診療科の研修期間を延長し、それ以外の研修は短縮する。 大学病院は来年度から弾力的な研修プログラムを組めるようになった。』 . |
| 2008.09.06 | ☆窓口負担3割を1割に 高齢者医療で与党方針 6日、共同通信→ 『自民、公明両党は5日、75歳以上が対象の後期高齢者医療制度で、医療費の窓口負担がこれまで1割だったのに今年8月から3割に増えた一部の高齢者について、元の1割負担に戻す方針を固めた。自治体などのシステム改修が必要なことを考慮し、来年1月から実施したい考え。期間を限らない恒久措置。対象は全国に1万数千人とみられ、必要な財源は数億円の見通し。 対象となる高齢者は、夫婦のいずれかが75歳以上で新制度に移り、もう一方が74歳以下で国民健康保険など従来制度に残った結果、片方が「現役並みの所得がある」と判定されて3割負担に変更された人。「世帯の生活実態は変わらないのに、夫婦別々に判定するのはおかしい」との批判を受け、見直しを図る。 「 現役並み所得」の判定基準は、課税所得が145万円以上で(1)夫婦世帯では合計年収が520万円以上(2)単身世帯では年収383万円以上。』 . |
| 2008.09.06 | ☆大学病院の臨床研修、地元出身者に優遇策 8日に検討会初会合 6日、日本経済新聞→ 『厚生労働省と文部科学省は5日、医師の臨床研修制度の見直しに関する検討会の初会合を8日に開くと発表した。各都道府県の大学病院が地元出身者の研修枠を設けて優遇するなど、地方勤務を促す具体策を検討する。2004年度に同制度を導入した後、都市の市中病院などに新人医師の研修希望が集中し、地域偏在を招いたとの指摘があることに対応する。年内に結論をまとめる。 検討会には福井次矢・聖路加国際病院長や高久史麿・自治医科大学学長ら有識者がメンバーに加わる。例えば、大学病院で臨床研修を受ける場合は希望する診療科目に特化したり、研修期間を短縮したりするといった優遇策を設けるなど、地元の大学病院を選択する新人医師が増えるような方策を詰める。舛添要一厚生労働相は5日の閣議後の記者会見で、検討会の議論の方向性について「規制や懲罰をかけるのは反対だ。インセンティブを与える」と述べた。』 . |
| 2008.09.03 | ☆認知症の入院患者、9年間で倍増 6割が1年以上 3日、朝日新聞→ 『認知症の入院患者が、96年から05年までの9年間で4万3千人から8万3千人と倍増したことが厚生労働省の調査で分かった。急速な高齢化で重度の認知症の人が増えているためだ。約6割が1年以上の長期入院で、退院後の受け皿不足による「社会的入院」が相当数いると見られる。 厚労省は、社会的入院を解消することで、現在約35万床ある精神病床を10年間で7万床減らす計画だった。今回の調査結果を受けて、計画通り削減を進めると必要な治療を受けられない患者が出ることも考えられ、計画見直しの方針を固めた。3日開かれる厚労省の検討会で表明する。 認知症の場合、主な症状の物忘れだけではなく、妄想や暴力、徘徊(はいかい)などの症状が重い時は入院治療が必要だ。 重度の妄想や暴力は通常、1~2カ月の治療で改善するとされるが、1年以上の長期入院患者は05年時点で57%、5年以上の患者も15%にのぼる。脳卒中や糖尿病などを併発して長期入院している人のほか、症状は回復しても、家庭や施設などの受け入れ先がなく、退院できない人も相当数いるとみられる。 厚労省は来年夏までに、精神障害者の医療福祉に関する計画を策定する予定だ。在宅や施設での療養が可能な認知症患者はできる限り退院させて地域のケアに委ねる方針だが、医師が退院可能と判断しても、症状が不安定な人については老人保健施設なども受け入れに難色を示すことが予想され、「社会的入院」の解消は容易ではなさそうだ。 認知症の高齢者の数は02年時点で149万人で、15年には推計で250万人に増える見通し。』 . |
| 2008.08.31 | ☆医療関係者から批判の「5分ルール」、中医協が調査へ 31日、讀賣新聞→ 『厚生労働相の諮問機関「中央社会保険医療協議会(中医協)」が、医師が外来患者の問診や身体診察、指導などを5分以上行うと診療報酬を上乗せできる「5分ルール」について、調査を実施することになった。 医療関係者から「医療機関の収入減につながる」などの批判が出ていることを踏まえたものだ。10月から調査を始め、来年1月にも調査結果を公表する。医療機関への影響を見極めたうえで、ルールの見直しも検討する。 「5分ルール」は今年4月の診療報酬改定で、診療所と中小病院の外来の再診料に導入された。「3時間待ち・3分診療」などといわれる患者の不満を解消し、「患者を懇切丁寧に診察してもらう」との狙いがあった。診察時間が5分未満だと、「外来管理加算」(520円)という診療報酬が支払われず、5分以上だと支払われる。 しかし、医療関係団体から、「不要なのに無意味に長く診察し、診療報酬をもらう医師が出てくる」「一日に診察できる患者の数が不当に制限される」などの批判が相次いでいる。 調査は医療機関と患者を対象に実施する。医療機関については一日当たりの患者数や診療時間、患者への説明内容などを調べる。患者に対しては、医師の説明内容への理解度と満足度などを聞くことにしている。』 . |
| 2008.08.28 | ☆社会医療法人病院の非課税など要望 28日夜、キャリアブレイン→ 『厚生労働省は、2009年度税制改正をにらんだ要望項目を週明けにも財務、総務両省に提出する方針だ。社会医療法人立の病院や診療所の建物に対する非課税措置の創設などを盛り込む。 通常よりも公益性が高い救急、災害、へき地、周産期、小児医療(小児救急を含む)―の5事業のどれかを実施する社会医療法人を税制面で優遇し、「安心と希望の医療の確保」につなげるのが狙い。最終的な取り扱いは、与党の税制調査会が年末にとりまとめる税制改正大綱に示される。 一方、がんなど生活習慣病対策推進の一環として、たばこ税の税率引き上げを要求。また、がん診療連携拠点病院が放射線治療に必要な高額医療機器を取得した場合、特別償却できる措置の創設も求める。 このほか、介護施設などに転換した療養病床に特別償却を認める措置については、病床再編が一段落する2012年度までの適用期限延長を要望する。』 . |
| 2008.08.24 | ☆臨床研修見直し 検討会設置へ 舛添厚生労働大臣 24日夕、NHK→ 『舛添厚生労働大臣は、東京で開かれた医師不足対策などを話し合う有識者会議で、地方の医師不足に拍車をかける原因の一つになっている「臨床研修制度」を見直すため、厚生労働省と文部科学省による合同の検討会を今週中にも設置する考えを明らかにしました。 「臨床研修制度」は、医師免許を取ったばかりの医師に2年間の研修を義務づけるもので、幅広い診療能力を身に付けてもらおうと、4年前に導入されました。ただ、勤務条件のよい都市部の病院に研修医が集中し、地方の医師不足に拍車をかける原因の一つになっているとして、見直しを求める声が上がっています。 これについて、舛添厚生労働大臣は、東京で開かれた医師不足対策などを話し合う有識者会議で「『臨床研修制度』の見直しについて、会議での議論を福田総理大臣に報告し、鈴木文部科学大臣とも協議した結果、厚生労働省と文部科学省の合同の検討会を立ち上げることにした」と述べ、今週中にも新たな検討会を設置する考えを明らかにしました。 このあと、舛添大臣は、記者団に対し「大学の医学部に入学してから、卒業後、一人前の医師になるまで、すべてのあり方を議論したい」と述べ、合同の検討会では、「臨床研修制度」の見直しだけでなく、地域医療を担う医師の育成のあり方などを幅広く議論したいという考えを示しました。』 . |
| 2008.08.19 | ☆医師の負担軽減のため看護師研修-厚労省 18日夜、キャリアブレイン→ 『医師の業務負担の軽減を図るため、看護師や事務職員の役割を見直そうと、厚生労働省は来年度の新規事業で看護師の業務研修を検討していることが分かった。来年度予算の概算要求に盛り込む方向で検討している。 厚労省は咋年12月、各都道府県知事あてに「医師及び医療関係職と事務職員等との間等での役割分担の推進について」の通知を出した。 通知では、医師の勤務状況が厳しい現実を踏まえ、医師でなくても対応可能な業務については、役割分担を見直し、医師の負担の軽減を図るとしている。中でも、「医師と看護師などとの役割分担」の項目では、医師でなくても対応可能な業務として、▽薬剤の投与量の調節▽静脈注射▽救急医療等における診療の優先順位の決定▽入院中の療養生活に関する対応▽患者・家族への説明▽採血、検査についての説明▽薬剤の管理▽医療機器の管理―の8項目を挙げている。 これらの点を踏まえ、各都道府県が看護師らを対象に、研修を実施。同省が補助を行う。』 . |
| 2008.08.19 | ☆09年度概算要求、方針固まる-厚労省医政局 18日夜、キャリアブレイン→ 『厚生労働省医政局が来年度予算の概算要求に向けて固めた新規事業の基本方針の内容が明らかになった。政府与党が昨年決めた「緊急医師確保対策」を受けてへき地の医師確保に取り組むほか、経済財政諮問会議で提案している「革新技術特区」(スーパー特区)などを踏まえて、革新的な医薬品と医療機器の創出推進などに取り組む。 「緊急医師確保対策」を受けた施策として具体的には、▽へき地における医師確保支援▽女性医師の保育支援▽産科・産婦人科医の短時間正規雇用の促進▽臨床研修終了後の研修病院の検索システム導入▽後期研修医への奨学金貸与▽看護職員の需給に関する検討会の設置▽医療関係職種間の役割分担推進のための研修▽医療リスクにかかる支援体制の整備―などを検討。 また、救急医療・地域医療体制の基盤整備として、▽専門医の質の確保にかかる検討▽救急医療を担う医療機関の経営基盤強化▽救急患者を断らない救急医療機関の整備▽ドクターヘリ導入促進事業の拡充▽救急医療支援センターの整備▽小児初期救急センターの経営基盤強化▽第11次へき地保健医療計画の策定に向けた実態調査と検討▽今後の歯科保健医療のあり方検討会の設置-などに取り組む。同省による「安心と希望の医療確保ビジョン」の具体化作業を踏まえて最終的な方向を固める。 経済財政諮問会議で提案された「革新的技術特区」(スーパー特区)の方針に沿って、革新的医薬品・医療機器創出を推進する。新規事業として、▽グローバル臨床研究拠点医療機関の選定と体制整備▽産官学連携の研究基盤整備のためのクラスターの設備整備▽治験・臨床研究の国民への普及啓発▽ES・iPS細胞臨床研究指針作成▽「高度医療評価制度」実施のための体制整備▽「統合医療」を推進するための国際的な取り組みの調査▽ユビキタス健康医療技術推進事業▽医療機器の実用的な評価基準の策定▽医療機器価格データベースの作成-などをスタート。薬価調査のさらなる充実、後発医薬品の使用促進、EBM(根拠に基づく医療)普及推進についても継続して取り組む。』 . |
| 2003.08.12 | ☆医師研修のプログラム、地域の実情反映 厚労省が09年度から(0 12日、日本経済新聞→ 『厚生労働省は医師の臨床研修制度を見直し、2009年度から大学病院が独自に研修プログラムを一部変更できるようにする。大学病院ごとに特色のある計画を作成してもらい、地域の実情に応じた医療体制を整える。同省は医師不足が指摘される救急医療などの診療科目に重点を置いた研修が増えれば、地域医療の崩壊に歯止めをかける効果があるとみている。 見直しの対象は医学部を持つ79の国立・私立大学病院。特に「地域医療に影響のある分野」について、来年度から研修プログラムの一部変更を認める。地域内で不足している診療科の研修期間を長くするなど、厚労省が認める範囲内で独自の研修を組むことが可能になる。』 . |
| 2008.08.10 | ☆「広域対応訪問看護」を検討-厚労省 7日夕、キャリアブレイン→ 『厚生労働省が、2009年度から新規事業として「広域対応訪問看護ネットワークセンター」を13年度までに各都道府県に設置する方向で検討していることが分かった。質の高い訪問看護サービスを安定的に供給することで、在宅療養の充実と推進を図り、医療費の伸びを抑えるのが狙い。実施主体は各都道府県で、予算は全額国庫負担となる。 各都道府県の医師会、薬剤師会、看護協会、訪問看護事業所管理所などで訪問看護推進協議会を設置し、同協議会が「広域対応訪問看護ネットワークセンター」を設立する。同センターは、▽レセプト作成や料金請求などを行う「請求業務等支援事業」▽訪問看護ステーションの利用者や家族からの相談を受け付け、同ステーションに関する情報を周知する「コールセンター支援事業」▽同ステーションからの依頼で医療材料などを利用者や同ステーションへ納品する「医療材料等供給支援事業」-などを実施する。 同センターの設立で、これまで以上に利用者のニーズにマッチした訪問看護を提供できるようになり、従来の訪問看護ステーションの負担解消などの効果も期待されている。 同省は09年度予算の概算要求に盛り込み、約2億8000万円を要求するものとみられる。』 . |
| 2008.07.26 | ☆救急患者のたらい回し防止策を強化へ、増田総務相が方針示す 26日、讀賣新聞(夕刊)→ 『【ジュネーブ=山田真也】スイスを訪問中の増田総務相は25日夕(日本時間26日未明)、同行記者団に対し、重症患者らが救急搬送されながら、病院への受け入れを断られる「たらい回し」を防ぎ、円滑に患者が受け入れられるようにするため対策強化に乗り出す方針を表明した。 消防法など関係法の改正案を2009年の通常国会に提出する方針だ。 消防法などを改正し、都道府県単位で医師、消防などが連携する協議会の設置を法的に位置づけて連絡の徹底をはかる。消防法には、消防機関が医療機関などと協議する役割を新たに書き込む考えだ。消防向け救急医療情報システムの医療機関情報を即時更新し、患者の症状に応じた迅速な病院選定を可能にすることなどを目指す。 救急医療情報システムは都道府県が運営しており、山形、島根、沖縄の3県を除く44都道府県が導入している。消防機関は同システムで、診療科ごとに、<1>手術ができるかどうか<2>診察ができるかどうか<3>男女別で空きベッドがあるかどうか――などの情報を知ることができる。 これらの情報の更新は現在は、「1日に数回などのケースが多い」(総務省)が、即時更新されるようになれば、消防側は適切に病院を選定できるようになる。 総務省消防庁によると、「たらい回し」は医師不足が深刻な地方圏よりも、大都市部で多く発生している。このため、消防庁は「大都市部で空きベッドなどの情報がすぐに分かるようになれば、『たらい回し』削減の大きな対策になる」としている。 消防庁内に近く、検討会を設置し、厚生労働省とも連携を図りながら、法案作成作業などを進める。 消防庁の実態調査では、昨年1年間に全国で救急搬送された重症患者のうち、3・9%にあたる1万4387人が、医療機関に3回以上受け入れを断られていたことが判明している。』 . |
| 2008.07.26 | ☆診療報酬の抜本見直し議論開始―日病協 25日夜、キャリアブレイン→ 『日本病院団体協議会(日病協)は7月25日代表者会議を開き、同協議会内の診療報酬実務者会議で同報酬の抜本的な見直しを検討する方針を決めた。代表者会議後に記者会見した山本修三議長(日本病院会会長)が明らかにした。 会見で山本氏は、「今は診療報酬改定に具体的な動きのない時期。そんな時期だからこそ、診療報酬について『在り方論』をやろうということになった」と述べた。その上で、(1)入院基本料(2)施設基準・人員基準(3)DPCによる診療報酬(4)外来医療(5)入院医療―の5項目にテーマを絞り、それぞれに担当者を置き、その担当者を中心に議論していくこととした。 まず(1)では、入院基本料は「ホスピタルフィー」とされているが、現在は看護体制で評価されている点に着目。本当にそれでいいのか、どうすべきなのかについて検討する。(2)は特に回復期リハをはじめとするリハビリテーションに注目、その在り方について整理する。 (3)のDPCに関しては、実施中の病院のデータをきちんと分析し、どうすべきかを検討する。(4)について、現在は診療所と病院に外来があり、機能分化で議論がされている。それを一歩進め、「患者さんのためにはどうあるべきか」の視点で救急やプライマリーケアなどについても議論していく。 (5)では「特定機能病院」「急性期」「慢性期」という枠組みの入院医療についても前提を外し、抜本的な議論を進めるとした。 これらの議論については、2010年の診療報酬改定前までにまとめ、改定議論の中での要望に生かしていく方針。』 . |
| 2008.07.19 | ☆医師不足で臨床研修制度、見直し 18日朝、NHK→ 『地域の医療を担う医師を増やすため、厚生労働省は、医師免許を取った医師に2年間義務づけている「臨床研修」の制度を見直し、産婦人科や外科など医師不足が特に深刻な分野を重点的に学ぶコースを、新たに設ける方針を固めました。 臨床研修は、基本的な診療能力を身につけてもらうため、4年前に始まった制度で、医師免許を取った医師に2年間、病院での研修を義務づけています。 この制度では、最も基本となる内科を半年以上、外科と救急医療を3か月以上、それに小児科、産婦人科、精神科、地域保健・医療をそれぞれ1か月以上学ぶことになっています。ところが、環境の整った都市部の病院で研修を受ける医師が増えたり、勤務の過酷な産婦人科や外科を志望する医師が減ったりして地方の医師不足が進み、病院や診療科の閉鎖が相次いでいます。 このため、厚生労働省は今の制度を見直し、産婦人科や外科など、医師不足が特に深刻な分野を重点的に学ぶコースを、新たに設ける方針を固めました。新しいコースは来年4月、全国の大学病院に設けられ、専門的な研修を通じて地域の医療を担う医師を育て、医師不足の解消を目指すことにしています。 臨床研修制度は、幅広い診療分野を学ぶために導入されましたが、医師不足に歯止めがかからないなか、専門的な分野の研修を重点化するという大幅な見直しを迫られることになりました。』 . |
| 2008.07.19 | ☆診療報酬の非課税見直しなど要望―四病協 18日夜、キャリアブレイン→ 『四病院団体協議会(四病協)はこのほど、2009年の税制改正に関する要望書を舛添要一厚生労働相に提出した。診療報酬、介護報酬に対する非課税制度の見直しなど6項目。 医療機関や介護保険施設が購入する医療材料や薬品などには消費税が上乗せされているが、診療報酬や介護報酬は非課税のため、仕入れ消費税分が転嫁できない。診療報酬には仕入れ消費税の一部を補てんするとされているが、個々の医療機関の仕入れ税額までは配慮されておらず、医療機関などの負担となっているのが実情だ。このため、診療報酬、介護報酬は原則課税とし、患者・利用者の負担に配慮した施策も併せて行うべきとしている。 事業税については、診療報酬に関する事業税の非課税措置を存続させるとともに、開設者のいかんを問わず、すべての医療機関を非課税とすべきと訴えている。 また、社会医療法人に関しては、固定資産税と不動産取得税の非課税を求めている。 昨年から、持ち分のある社団医療法人の設立が認められなくなり、既存のものは経過措置型医療法人と位置付けられた。これらが、非営利性を明確化した基金拠出型医療法人などに移行する場合に、課税関係が生じないような措置を取るべきとした。 また、経過措置型医療法人の事業継承に際して、相続税などの課税に対し、持ち分に対する出資評価を見直すべきと要望している。具体的には、持ち分のある医療法人の出資評価を、取引相場のない株式で無配当のものと同じ方法で算出すべきと訴えている。 このほか、病院用建物などの耐用年数の短縮も求めている。』 . |
| 2008.07.15 | ☆医療保険一元化を議論 民主、調査会が初会合 15日夜、共同通信→ 『民主党は15日、新たに立ち上げた医療制度調査会(会長・枝野幸男元政調会長)の役員会を国会内で開き、公的医療保険を人口100万人程度の「健康生活圏」ごとに一元化するなど医療制度の抜本的改革案作成に向けた議論をスタートした。 枝野氏は、後期高齢者医療制度への世論の批判が強いことを踏まえ「衆院選では医療政策が政権を取れるかどうかの大きなポイントになる」と指摘。直嶋正行政調会長は「医療制度改革は財政的な問題を伴う。バランスの取れた政策にまとめたい」と述べ、政権担当能力をアピールする狙いを強調した。 民主党はこれまで政府管掌健康保険、国民健康保険、健康保険組合などを生活圏ごとに一元化する案を公約として提示。後期高齢者医療制度は廃止する方針だ。調査会はこれらを基に一元化に向けた論点を整理し、新制度の具体案をまとめる。新制度導入に伴う経費や財源確保策も示す考え。』 . |
| (医・改革09) 15日夜、毎日新聞→ 『民主党は15日、医療保険制度の抜本改革を議論する医療制度調査会(会長・枝野幸男元政調会長)の初会合を開いた。党が掲げる「医療保険の一元化」を具体化し、保険制度を支える税制のあり方も議論する。次期衆院選をにらみ、改革案をまとめたい考えだ。 同党は先の通常国会で、後期高齢者医療制度廃止法案を参院に提出・可決したが、衆院で継続審議扱いになった。民主党は06年に医療改革案をまとめたが「国保、健保、政府管掌健康保険を一元化する」としただけで具体的でないため、調査会で議論を深める。 枝野会長はあいさつで「次期総選挙では年金以上に医療がポイントになる可能性が十分ある。選挙でアピールできるよう整理したい」と、医療保険制度の立て直しに特化して議論することを確認した。』 . |
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| 2008.07.13 | ☆70―74歳の医療費窓口負担、引き上げ凍結を継続 与党方針 13日、日本経済新聞→ 『与党は12日、来年4月から70―74歳の医療費の窓口負担を引き上げる措置を凍結する方針を固めた。現行の1割負担から2割負担への移行を1年程度、先送りする方向だ。約1400億円の必要財源は今年度補正予算で手当てしたい考えで、政府との調整に入る。来秋までに次期衆院選があるなか、高齢者の反発を招く負担増を回避する狙いだが、財政規律は緩むことになる。 15日に開く与党の作業チームで具体的な議論を開始。2009年度予算の概算要求基準(シーリング)策定前の月内に決定し、政府に財源の手当てを求める。窓口負担は現在、69歳までと、70歳以上の現役並み所得者(夫婦世帯で年収約520万円以上)が3割。現役並みの所得がない一般の70―74歳は1割負担になっている。 政府・与党は06年に成立した医療制度改革関連法で、70―74歳の窓口負担割合を08年4月に2割に引き上げることを決定。ところが07年7月の参院選で与党が惨敗したため、福田康夫政権発足後の同年10月に実施時期を09年4月まで1年先送りした。今回、先送りすれば2度目の凍結になる。』 . |
| 2008.07.09 | ☆中医協 診療報酬の影響調査へ 9日夜、NHK→ 『中医協・中央社会保険医療協議会は9日の会合で、後期高齢者医療制度にあわせてことし4月から導入された診療報酬のうち、批判が出ている2つの項目について、医療機関と患者を対象に影響を調べ、今年度中に報告書をまとめることを決めました。 9日開かれた中医協の会合では、ことし4月の診療報酬改定をめぐって議論が行われ、75歳以上を対象にした後期高齢者医療制度にあわせて導入された診療報酬のうち、2つの項目について影響を調べることを決めました。調査の対象となるのは、高血圧など慢性の病気がある高齢者を診察した場合、医療機関に支払われる報酬の一部を1か月当たりの定額制にしたことと、回復が難しいと診断された高齢者に対し、医師が事前に延命治療を行うかなどを相談した場合、報酬が支払われる仕組みの2つです。 これらの診療報酬をめぐっては「定額制になったことで、医療機関が赤字になる場合は必要な検査が行われないなど、高齢者の医療を制限するものだ」などとして批判が出ており、医師が事前に相談した場合に報酬が支払われる仕組みは今月から凍結されています。調査は、中医協の委員や専門家などがことし秋をめどに医療機関と患者を対象に行い、今年度中に報告書をまとめることにしています。』 . |
| 2008.07.03 | ☆医療制度めぐる課題探る 山形で日本病院学会 3日夜、山形新聞→ 『日本病院学会が3日、山形市の山形テルサなどを会場に2日間の日程で始まった。医師不足や医療費財源の在り方など、崩壊の危機が叫ばれる医療制度と病院をめぐる課題について講演やシンポジウムが行われている。 学会長の浜崎允山形済生病院長は「これからの医療の向かうべき途(みち)」と題して講演した。「現在の医療費抑制政策では、真に良い医療は実現できない」と指摘。医療・福祉・保健を一体的にとらえた同病院の実践を紹介し「医療の根本は何か。原点に戻って考える必要がある」と述べた。 続いて、竹嶋康弘日本医師会副会長、山本修三日本病院会会長らがそれぞれ講演。ほかの先進国に比べて圧倒的に足りない医師数や、医療費抑制に伴う病院運営の厳しさ、地域の医療連携の在り方などが論じられた。このうち、山本氏は「国による財源確保とともに、国民の信頼に応える医療を提供するための、医師による仕組みづくりが大切だ。そうすれば、医療崩壊は食い止められるだろう」と提言した。 全国2600以上の病院に働く各職種の会員でつくる日本病院会の学術集会で58回目。本県での開催は初めて。4日までシンポジウムやワークショップなどが行われる。』 . |
| 2008.06.29 | ☆認知症疾患医療センターを整備 30日夜、キャリアブレイン→ 『厚生労働省は認知症医療の体制強化の柱として、認知症疾患医療センターの整備を2009年度から進める方針を決めた。6月30日の「認知症の医療と生活の質を高める緊急プロジェクト」の中で明らかにした。 認知症疾患医療センターは、認知症の専門医療の提供と介護との連携の中核機関と位置付けられる。全国150か所程度の医療機関を指定。連携担当者を配置し、自治体の積極的な関与の下、地域の認知症医療における連携体制構築を目指す。 また、同センターの連携担当者と連携する認知症連携担当者を配置した地域包括支援センターを整備する。認知症連携担当者は、▽認知症の確定診断を受けた高齢者の情報の把握▽利用者の住所地の地域包括支援センターへの利用者情報や専門医療情報の提供▽要介護者に対する専門医療や権利擁護の専門家の紹介▽認知症ケアに関する専門的相談・助言―などを行う。 さらに、若年性認知症に関する相談コールセンターを設置する。早期に認知症疾患医療センターや地域包括支援センター、障害者就労支援機関などに適切に結び付けられるような仕組みを目指す。 これらの事業について、厚労省は09年度予算の概算要求に盛り込む方針。』 . |
| 2008.06.26 | ☆診療報酬改定で小児科など打撃 外来管理加算など 26日夜、キャリアブレイン→ 『4月の診療報酬改定で、医師が再診時に算定できる「外来管理加算」に“5分ルール”が導入されたことで、厚生労働省は当初、1割程度の医療機関が外来管理加算を算定できなくなるとみていたが、実際には2割を超えていることが、全国保険医団体連合会(保団連)の6月26日までの調査(中間報告)で明らかになった。今回の改定は、医師不足が深刻な小児科医や病院勤務医への対策が柱とされたが、小児科や病院では約3割が算定できなくなっている。 調査は、10日までに回答があった25都道県の2355診療所と、17都県の309病院(200床未満)について集計した。 診療所の診療科の内訳は、内科1322施設、小児科145施設、外科136施設、整形外科169施設、産婦人科100施設などとなっている。 診療所については、今年3月と4月の外来管理加算の算定割合を比較した。その結果、2355施設全体では、3月に再診のうち58.3%で外来管理加算を算定できていたが、4月には45.0%に減少。4月の算定割合が3月の77.2%に落ち込んでいる。 診療科別に4月の算定割合を3月と比較すると、内科80.1%、小児科72.4%、外科84.0%、整形外科75.1%、産婦人科72.6%。小児科と産婦人科では、共に3割近く減っている。 また、病院について、昨年4月と今年4月の算定割合を比較すると、昨年4月の57.7%が、今年4月には44.4%に減少。今年の算定割合が昨年の76.9%に下がっている。 保団連では「外来管理加算に“5分ルール”という時間要件が導入され、厚労省が今回の診療報酬改定で重視したという小児科や病院などで算定できなくなる割合が高くなっており、現場の実態と矛盾している。これでは『医療崩壊』を加速させることになりかねない」と指摘しており、“5分ルール”の医療機関への影響を分析した最終集計を近く公表することにしている。 外来管理加算 「入院中の患者以外の患者(外来患者)に対して、厚生労働大臣が定める検査ならびにリハビリテーション、処置、手術などを行わず、計画的な医学管理を行った場合は、外来管理加算を算定できる」などと定められている。今年4月の診療報酬改定で、外来管理加算を算定する場合には、おおむね5分を超える診察時間を要することになった。』 . |
| 2008.06.25 | ☆医療保険「積み立て方式導入を」 財務省研が報告書 25日、日本経済新聞→ 『財務省の財務総合政策研究所は24日、人口動態の変化が財政と社会保障に与える影響を検討した報告書をまとめた。研究に参加した鈴木亘・学習院大准教授は、医療保険財政を将来も維持するためには、現役世代の負担で全体の歳出の大半をまかなう制度を改め、積み立て方式の導入が必要と提言。現在8.03%の保険料率を11.79%に引き上げることで、「2105年まで財政を維持できる」との推計を示した。 神戸大の小塩隆士教授は公的年金が高齢者の格差をどれだけ是正しているのかを検討。分析の結果、公的年金の持つ高齢者への所得の再分配効果が乏しいと指摘した。厚生年金も報酬比例部分を持っているため、生涯所得の格差を大きくは是正しない。高齢者の所得格差を縮めるためには、「基礎年金部分を生活保護基準程度に引き上げるとともに、報酬比例の部分を圧縮するなどの改革が有効」と指摘した。』 . |
| 2008.0624 | ☆厚労相 医師の勤務改善へ視察 24日夜、NHK→ 『舛添厚生労働大臣は、医師不足対策などを盛り込んだ「5つの安心プラン」を来月中に取りまとめることになったのを受けて、東京・江戸川区の救急病院を視察し、小規模な救急病院に勤務する医師の勤務状況の改善に取り組んでいく考えを示しました。 福田総理大臣は、高齢者に対する支援策や、医師不足対策などの「5つの安心プラン」について、来月中に具体的な対策を取りまとめるよう関係閣僚に指示しました。これを受けて、舛添厚生労働大臣は、救急医療の現場で働く医師の勤務状況などを確認するため、24日、東京・江戸川区の救急病院と診療所を訪れました。 今回訪れた病院の周辺では、比較的規模の小さい病院が連携することで、地域の救急医療を支えているということで、現場の医師からは「医師の疲弊は、大病院だけでなく、地域医療を担っている規模の小さな病院の医師にも及んでいる」などといった意見が相次ぎました。 このあと、舛添厚生労働大臣は記者会見し、「病院と診療所が連携して、地域のネットワークを作ることが大事だ。規模の小さい病院の医師についても勤務状況を改善するため、診療報酬などで手当てできるところはやっていく」と述べ、小規模な救急病院に勤務する医師の勤務状況の改善に取り組んでいく考えを示しました。』 . |
| ☆舛添厚労相「二次救急に報酬で手当て」 24日夜、キャリアブレイン→ 『舛添要一厚生労働相は6月24日、18日にまとまった「安心と希望の医療確保ビジョン」に、救急医療の改善策の推進が盛り込まれたことを受け、地区医師会員などの連携により個々の医療機関の特徴を生かすなど、独自の救急体制を整備している東京都江戸川区を視察した。視察後の記者会見で、二次救急への支援策について、「診療報酬その他で、手当てできるところはやっていく」と述べ、診療報酬上で評価していく意向を表明した。 厚労相は視察の中で、勤務医の不足や診療科による偏在、患者の医療に対するニーズの高まりや多様化などから二次救急が疲弊しているとの報告を受け、二次救急に対する今後の支援策などについて、以下のように述べた。 「診療報酬その他で、手当てできるところはやっていく。それから、すべてそうだが、トリアージ(重症度・緊急度による患者の選別)をきちんとやる。後方支援体制を取る。最初からみんな三次救急に行ってしまうため、ラストリゾートのはずなのに(三次救急に)行けなくなってしまう。二次にどういう人が行くか、二次で緊急処置が終わったら元に戻すのはどこか。ICUも緊急の手当てについては診療報酬が高いが、次(の医療機関)が引き受けても、後方支援の方が安いなら、経営というところから見たらなかなか受け入れられない。 診療報酬は中医協の仕事だが、ニーズにきちんと応えた形での診療報酬改定を今後やっていかないといけないなと思うので、それらも含めて、厚労省の関係の全組織を改革するということにつながると思う。 きょうすぐ答えが出るわけではない。こういう視察を繰り返し、現場を見て、生の声を聞いて政策に反映してやっていく。しかし、これはのんびりやるのではなくて、きのうの福田康夫首相の『(五つの安心プランを)7月中にまとめる』という指示もある。頻繁に現場を見ないと分からないので、見ていきたい」 厚労相は今後、公立病院の機能を見るため、26日に都内で二次救急を担う公立病院を視察するほか、三次救急や病診連携などさまざまなケースを見ていくとした。』 . |
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| 2008.06.19 | ☆医師不足:臨床研修見直しへ 都市部では制限 厚労省ビジョン 19日、毎日新聞→ 『厚生労働省は18日、今後の医療政策の方向性を示した「安心と希望の医療確保ビジョン」をまとめた。医師数を増やすため医学部定員削減の方針転換を打ち出したほか、多様な勤務形態の導入や医師不足の顕在化を招く一因になった臨床研修制度の見直しを掲げた。 医学部の定員増は、医師不足対策として長期的には効果があるが、即効性はない。そこでビジョンは、医師の勤務環境の改善やチーム医療の充実が必要と指摘。具体策として▽女性医師の出産・育児に配慮した「短時間正社員制度」の導入▽週のうち数日を地方病院で勤務する非常勤医師の活用▽メディカルクラーク(医師事務補助者)や医師と患者の仲立ちをする人材の育成--などを挙げた。 また、地域医療を守るため、都市部に人気が集中しがちな臨床研修について、受け入れ制限を設ける方向で見直す。救急患者の搬送で、重症度に応じ地域内で病院を振り分ける管制塔機能を持った病院も整備する。』 . |
| 2008.06.18 | ☆医師数算定見直しへ=麻酔科医の規制も緩和-医療確保で「ビジョン」・厚労省 18日夜、時事通信→ 『厚生労働省は18日、医師不足解消に向け中長期的な展望を示した「安心と希望の医療確保ビジョン」をまとめた。地域や診療科で偏っている医師の配分を改善するため、医療機関の医師配置に関する基準を見直す。麻酔科医に関する規制も緩和する。 「ビジョン」ではまず、不必要に医師を抱えている病院を減らすため、「外来患者40人に医師1人」などと医療法で定められた標準医師数の算定方法を見直す。 また、麻酔科医不足に対応するため、厚労省が許可した「麻酔科標榜(ひょうぼう)医」がいなければ、麻酔科を診療科目として掲げることができない規制を緩和する。 さらに、都市部に医師が集中する一因になった2004年導入の新臨床研修制度を見直し、病院ごとの新人医師の受け入れ数について適正化を図る。地域医療に貢献する研修病院は積極的に評価する。』 . |
| 2008.06.17 | ☆医師不足:医学部定員増へ 政府、「削減」閣議決定見直し 17日午後、毎日新聞→ 『政府は17日、医学部の定員削減を定めた97年の閣議決定を見直すことを決めた。閣議後に舛添要一厚生労働相が提案し、福田康夫首相が了承した。来年度予算編成に向けた「骨太の方針」に反映させる。政府は「22年度には医師不足は解消する」として、削減方針を変えてこなかったが、医師不足の深刻化を受け、政策を全面転換する。具体的な増員数は未定だが、削減分を戻したうえ、さらなる上積みができないか検討するとみられる。 舛添厚労相は福田首相との会談後「偏在ではなく、不足しているとの認識に立って医師を増やす」と述べた。具体的な増員目標は明示しなかった。 医療費抑制を念頭に置いた医学部定員の削減は80年代後半に始まり、07年度の定員はピーク時(84年度)より8%少ない7625人。日本の人口1000人当たりの医師数は2・0人(04年度)で、経済協力開発機構(OECD)加盟国中で最低レベルだ。 これに対し、舛添厚労相は自身もメンバーに加わる同省の「安心と希望の医療確保ビジョン会議」で、医学部の定員増を主張。提言に方針を明記し、政府として数値目標を打ち出すのが望ましいとの見解を示していた。』 . |
| 2008.06.17 | ☆診療科の収支、10年(診療報酬)改定で反映か 16日深夜、キャリアブレイン→ 『病院経営に掛かるコストを診療報酬に反映させる目的で調査を進めてきた池上直己・慶大教授の研究グループはこのほど、中央社会保険医療協議会(中医協)の分科会で、2007年度の「医療機関の部門別収支に関する調査研究」の結果を報告し、「診療科」を単位として病院の収支を把握する手法を大筋で了承した。今年度の調査についても、「診療科別の収支」を調査することを了承したため、中医協で正式に承認されれば、10年度の診療報酬改定では、診療科ごとの収支状況を診療報酬に反映する可能性が出てきた。 中医協の診療報酬調査専門組織「医療機関のコスト調査分科会」(会長=田中滋・慶大大学院教授)が6月13日に開かれ、07年度調査の結果について池上教授が報告した。今回、調査の対象となったのは、DPC(入院医療費の包括払い)を導入している88病院で、病床規模は、「20-199床」が23施設(26.1%)、「200-499床」50施設(56.8%)、「500床以上」15施設(17.0%)となっている。 調査結果によると、病院の診療科別の収支については、06年度の前回調査とおおむね共通した傾向が見られ、入院が黒字、外来は赤字だった。また、各病院が標ぼうしている診療科を「内科系」「外科系」「産婦人科系」に分けて収支状況を見たところ、「産婦人科系」(産科、婦人科、産婦人科)は黒字だった。 質疑で、椎名正樹委員(健保連理事)は、診療報酬改定の際に参考にされる「医療経済実態調査」との関係を質問。「医療経済実態調査の不備や問題点が昨年の中医協総会などで議論になった。一方、この分科会は03年3月の『診療報酬体系の基本方針』を受けて設置され、大きな目的として、『医療機関のコストを診療報酬に反映させる』という柱があった。今後、(今回の調査を)どれだけ実践に使えるような調査として実施していくのか」 これに対し、厚生労働省保険局の担当者は次のように述べ、中医協で議論していくべきとの考えを示すにとどめた。 「前回の医療経済実態調査については議論があった。今回の調査について、医療経済実態調査を補完するような形にしていくかは中医協で議論してもらう。医療経済実態調査が、『医療機関の収支が全体としてどうか』という調査であるのに対して、今回の調査は(病院の診療科別収支という)中身の分析。これを診療報酬改定の基礎資料としてよいかどうかを議論してもらいたい」 ■ 医師報酬の分析、「意味があるのか疑問」 「外来が赤字」との調査結果について、オブザーバーとして出席した中医協委員の藤原淳氏(日本医師会常任理事)は「基本診療料の影響がどの程度読み取れるか」と池上教授に質問。池上教授が「個別の診療行為についての分析はしていない。何が原因かは分析していない」と回答したところ、藤原委員は「調査の精度を上げれば、『ドクターフィー』と『ホスピタルフィー』を分けて考えられるところまで行き着くのか」と改めて尋ねた。 池上教授は次のように述べ、病院の収支状況は「診療科」を一つの単位として分析すべきとの考えを強調した。 「私見だが、『ドクターフィー』とは何かよく分からない。例えば、DPCの出来高部分は『ドクターフィー』ではない。手術料、看護師や臨床工学技士の人件費も含まれるので、それを『ドクターフィー』と言うのは適切ではない。医師の人件費だけを取り出して別建てで算定しても役に立たない。勤務医であるなら、診療科が一つのマネジメントの単位。診療科としての収支を見た方が有意義だ」 池上教授は、地方における診療科の統廃合の問題に触れながら、さらに続けた。 「統廃合の理由は、診療科としての収支が問題だからだ。08年改定前の値だが、産婦人科は診療科として見たら黒字だった。従って、日本の場合、『ドクターフィー』という医師の報酬だけを取り出して、どれだけ意味があるのか疑問がある」 田中会長は「大変重要なご指摘をいただいた。的確な答えだ」と評価。「管理会計は管理のユニットがコストなので、医師が(ユニットの)外側に存在する独立のマネジメントの単位でない以上、日本の管理会計のユニットは診療科であるという分かりやすい説明だ」 ■ 地域格差の分析、「現在では無理」 これに対し、猪口雄二委員(医療法人寿康会理事長)は次のように述べ、地域格差の問題を指摘した。 「病院経営という視点で見たとき、地域の格差がある。経営に影響するのは、減価償却費と固定資産税で、これらは明らかに都市部が高い。今回の調査で、地域格差や税の問題、減価償却費などの問題が明らかになるのか」 池上教授は「残念ながら、現在のデータ数では無理」と回答した。「病院の財務状況は個別に違う。大都市部で減価償却費や税が高くなるという一定の傾向を示すためには、それなりの病院数を規模や経営主体別に集めないと比較できない。今回の調査では、都市部での一定の傾向を見いだすことを裏付けるデータは抽出できなかった」』. |
| 2008.06.15 | ☆社会医療法人、審査開始は早くとも秋に(09・医改革) 13日深夜→ 『6月13日に東京都内で開かれた日本医療法人協会の2008年度第1回代議員会であいさつした同協会の豊田堯会長は、社会医療法人制度について、「審査が始まるのは早くてもこの秋」との見通しを示した。 豊田会長はまず、この3月に政省令が出そろい、4月から実質的にスタートした社会医療法人制度について、「実際に申請できるのは、決算報告が出てからになる。第一号が出るのはどんなに早くても秋ということになる」と述べた。 さらに、同法人の認定の取り消しについて、「法人の努力とは別の周辺の状況により、指定要件を満たさなくなる、ということはあり得る。その際、指定の取り消しに伴って認定時までさかのぼって課税ということになると、これはとんでもないことになる」と指摘。その上で、「このあたりの制度の整備について、今年度は重点的に取り組みたい」とした。 また、06年の医療法改正により07年から始まった、従来の持ち分あり社団から基金拠出型医療法人への移行について、「移行に際して、剰余金に課税される可能性がある」とあらためて指摘した。さらに、持ち分あり社団から特定医療法人への移行時に非課税となる「同族役員が全体の3分の1以下」などの基準が、通知から政令に格上げされたことに触れた上で、「同様の基準で、基金拠出型移行の際も非課税の道が開けつつあると感じている」と述べた。』 . |
| 2008.06.15 | ☆(外来管理加算の)診療報酬改定めぐり、異なるデータ使用か 12日夜、キャリアブレイン→ 『4月の診療報酬改定で、医師が再診時に算定することができる「外来管理加算」の要件に“5分ルール”が導入されたことについて、厚生労働省が中央社会保険医療協議会(中医協)に提出した参考資料が、外来管理加算とは関係がない時間外診療に関する調査データを基に作成されたことが、全国保険医団体連合会(保団連)の情報開示請求で明らかになった。保団連は「外来管理加算の対象となる再診患者に対する診療時間に基づいておらず、調査データの不正流用だ」と指摘。一方、厚労省は「今後の診療報酬改定の検討資料とすることを目的に実施した調査で、不正流用には当たらない」と説明している。保団連は6月12日までに、参考資料がどのように作成されたのかなどをただす質問状を厚労省に提出した。(山田 利和) 保団連によると、“5分ルール”については、中医協の委員から「医療の質は時間では測れない」などの反発があった。しかし、厚労省の原徳壽医療課長が昨年12月7日の中医協基本問題小委員会で、「内科診療所における医師一人当たりの患者一人当たり平均診療時間の分布を調査したところ、平均診療時間が5分以上である医療機関が9割という結果だった」とした資料=グラフ参照=を提示。外来管理加算の時間要件(“5分ルール”)が決定した。 しかし、資料では、平均診療時間が30分以上という医療機関が圧倒的に多く、疑念を持った保団連が情報公開法に基づき、厚労省に資料の出典開示を請求した。その結果、外来管理加算の対象となる再診患者に対する診療時間の調査は実施されておらず、厚労省が2007年度に業者委託して実施された「時間外診療に関する実態調査結果」の数値を基に作成されたことが分かった。 この調査は、「今後の診療報酬改定の検討資料とすることを目的に」(厚労省)、岩手、愛知、京都、大阪、山口、熊本の6府県の一般診療所を対象に実施。調査に当たっては「厳重に取り扱うこととし、目的以外に使用することは一切ない」などとしていた。 これに対し、保団連は「外来管理加算の時間要件という全く別の目的に使用したのは、明らかな不正行為と考えられる。しかも、厚労省の資料は、診療時間を患者数で割っただけの単純なもので、外来管理加算の算定要件に規定されている『診察時間』と著しく乖離(かいり)している。4月以降、全国の医療現場で大変な混乱が生じており、開示請求で根拠が崩れた“5分ルール”を、すぐに撤廃することを求める」などと、厚労省に強く抗議している。 厚労省は「『時間外診療に関する実態調査』については、対象となる診療所に協力を依頼する際、今後の診療報酬改定の検討資料とすることを目的に実施すると文書で示している。診療報酬改定の検討資料にしたもので、不正流用には当たらない」としている。 外来管理加算 「入院中の患者以外の患者(外来患者)に対して、厚生労働大臣が定める検査ならびにリハビリテーション、処置、手術などを行わず、計画的な医学管理を行った場合は、外来管理加算を算定できる」などと定められており、今年4月の診療報酬改定で、外来管理加算を算定する場合には、おおむね5分を超える診察時間を要することになった。』 . |
| 2008.06.12 | ☆診療報酬改定で「地域医療が崩壊」 県保険医協会がアンケ/青森 12日、陸奥新報→ 『4月から実施された診療報酬改定で、「外来管理加算」の算定要件に5分以上の診察時間を義務付ける「5分ルール」が導入されたことについて、(青森)県保険医協会(河原木俊光会長)は11日、青森市内で記者会見し、県内病院への導入後アンケートを踏まえ、「病院が減収、勤務医は作業量が増えて地域医療が崩壊する」と改めて危機感を訴えた。収入減が1カ月38万円に上った小児科や、公的病院で年間1千万円を超えるケースもあった。同協会は継続的に調査を進めながら、国に対し「5分ルール」の撤廃を求めていくという。 200床未満の病院、診療所の医師が再診する際、リハビリや処置などをしない医療を行った時に算定するのが外来管理加算。「5分ルール」は、患者に病状説明や治癒に向けた丁寧な指導を促す趣旨で国が導入した。しかし、診察時間が延びることによって、1日当たりに診察できる患者数が減り、減収や労働強化にもつながるとされ、医療現場は頭を悩ませている。 同協会が県内の501病院を対象に5月に実施したアンケートでは、回答した117病院中、96%が5分ルールに反対。78%の病院が「地域医療の崩壊が加速する」と感じているという。 ある公的病院では1カ月の減収が約96万円に及び、単純計算で年間の減収が1153万円に達した。特に皮膚科と小児科で外来管理加算を算定できなくなる割合が高い(各24%、23%=推計)とされる。 会見で同協会は「中小の病院に影響が大きい。5分ルールを撤廃し、診療報酬を分かりやすい仕組みに変えるべき」(大竹進副会長)と話した。』 . |
| 2008.06.05 | ☆「再診料」の議論が再開 5日夜、キャリアブレイン→ 『今回の診療報酬改定で大きな争点となった「診療所の再診料」をめぐる議論が、中央社会保険医療協議会で再びスタートした。厚生労働省が示した資料に対し、診療報酬の支払側の対馬忠明委員(健保連専務理事)は「このような資料で議論ができるのか」と強い不満を表した。診療側の西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)もこれに賛同。藤原淳委員(日本医師会常任理事)は、厚労省のこれまでの医療政策に対する考え方を提示するよう求めた。(新井裕充) 厚生労働相の諮問機関である中医協の診療報酬基本問題小委員会(小委、委員長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)が6月4日に開かれた。この日の議題は、「基本診療料(初診料・再診料)」で、2010年度の診療報酬改定に向けた最初の会合となった。 診療所の再診料をめぐっては、「病院と診療所の格差是正」「勤務医の負担軽減策に充てる財源」などの問題が複雑に絡み合い、今回の改定では診療報酬の支払側と診療側(日本医師会)の意見が最後まで対立した。最終的に、1月30日の中医協総会で公益委員が裁定し、診療所の再診料を引き下げずに病院(200床未満)の再診料を3点(30円)引き上げることで決着。その結果、診療所の再診料は71点(710円)、病院(200床未満)の再診料は60点(600円)となり、14点(140円)だった点数差が11点(110円)に縮まったという経緯がある。 中医協が舛添要一厚生労働大臣に答申した「2008年度診療報酬改定の主要改定項目案」に、次の改定で考慮すべき主要な8項目を付記した(付帯意見)。その中で、初・再診料や外来管理加算、入院基本料などの「基本診療料」を挙げ、「水準を含め、その在り方について検討を行い、その結果を今後の診療報酬改定に反映させる」とした。 この日の小委で厚労省が示した資料は、▽初診料、再診料の考え方▽初診料、再診料・外来管理加算の点数の変遷▽診療所の診療報酬に占める初診料、再診料・外来管理加算の割合▽一般病床200床未満の病院と200床以上の病院の比較―など。 資料の説明に先立ち、厚労省保険局の原徳壽・医療課長が次のように述べた。 「2010年度の診療報酬改定に向けて議論していただく上で、付帯意見にある『基本診療料』とか、DPC、薬価の在り方が主要な項目と考えている。2010年度の改定に向けた議論は、恐らく来年度から実質的に細かく進めていくことになるが、これらの主要事項については、できるだけ今年度から基本的な認識を共有して議論をしていくことが必要だと考えている。そこで、本日は『基本診療料』のうち、初診料・再診料について基礎的な資料を用意させていただいた」 ■ 「初診料、再診料の考え方」 厚労省は「初診料、再診料の考え方」と題する資料で、初・再診料や外来管理加算の点数、初・再診料に含まれるものを挙げた。厚労省が「初・再診料などに含まれると考えられるもの」と判断したのは、▽診察に当たって、個別技術で評価されないような基本的な診察や検査、処置など▽診察に当たって、基本的な医療の提供に必要な人的、物的コスト―の2項目。 このうち、「基本的な診察や検査、処置」は、▽視診や触診、問診など基本的な診察方法▽血液測定、血圧比重測定など簡単な検査▽点眼、点耳、100平方センチメートル未満の皮膚科軟こう処置など簡単な処置―で、「人的、物的コスト」は、▽人件費▽カルテ、基本的な診察用具▽光熱費▽施設の整備費―など。 原課長が資料を説明している途中で、竹嶋康弘委員(日医副会長)と中川俊男委員(日医常任理事)が同時に退席した。 質疑では、「基本診療料」に対する厚労省の考え方が示されていないことを指摘する意見が相次いだ。口火を切ったのは対馬委員で、「3か月前まで再診料について議論したが、それと同じような議論をしても意味がない」と前置きした上で、次のように述べた。 「今回が(今年度の)初めての議論になるが、(厚労省の資料の)提示の仕方に極めて不満がある。例えば資料の1枚目。『初診料、再診料の考え方』と書いてある。『考え方』と言うから、何か『考え方』が書いてあるかと思ったら、単純に点数などが書いてあるだけではないか。そして、『点数にはこれが含まれる』と。これ、『考え方』だろうか。このような資料で議論ができるのか、よく分からない。むしろ、従来の議論とは違った観点から議論できるような資料を出すべきだろう。(前回と)同じような議論をしても、頭がかっかとするばかりではないか」 対馬委員はこのように資料を批判した上で、「基本診療料」を考える際の視点を提示した。 「例えば、基本診療料と特掲診療料との関係など、体系的な視点がある。基本診療料の中でも、『基本と個別』『包括払いと出来高払い』『ドクターフィーとホスピタルフィー』という視点がある。また、『初・再診料』の視点としては、『大病院と中小病院』『有床と無床』などもある。特に、外来管理加算などは診療科ごとの特性があるだろう。『患者の特性』『急性疾患と慢性疾患』『75歳以上の後期高齢者医療制度の対象になる人とそうでない人』『患者から見た場合の分かりやすさ』など、いろいろな視点がある。ところが、きょう出された資料は『点数表』だ。つまり、医療や診療報酬をめぐる環境がすさまじく変化している中で、(基本診療料を)どうとらえていくのかという視点が極めて大事だと考える」 西澤委員もこれに賛同し、次のように述べた。 「もっと明確に『考え方』を出してほしい。初・再診料の考え方は、大きく見ると『診療報酬とは何か』という問題に行き着くのではないか。『ドクターフィーとホスピタルフィー』という議論も必要だ。われわれは(初・再診料などを)『技術料』と言っているが、実はそうでないものも多く含まれているので、初・再診料の性格をはっきりさせるような議論をすべきだ。議論の材料(資料)をもう少し整理してほしい」 これに対して、藤原淳委員(日医常任理事)は次のように述べ、厚労省のこれまでの政策に対する考え方を含めて提示するよう求めた。 「初・再診料について、(厚労省は)『技術料』という言い方をしている。外来管理加算についても、厚労省は『技術料』という言い方をしている。その基本的なところさえも明確になっていない。初・再診料、外来管理加算について、厚労省が今までの政策を推し進めてきた基本的な考えをわれわれにプレゼンテーションしてもらい、それから議論するのも一つの考え方だ。これまで、診療報酬を通じて進めてきた医療政策の考え方が現実にマッチしているのかを踏まえて議論すべきだ」 遠藤委員長は「幅の広い議論だ。多様な意見が出たが、厚労省が対応できるものと、できないものがあると思うので、議論を少し整理してほしい。要望に合う資料があれば提出してもらい、次回の議論をさらに深めていきたい」とまとめた。』 . |
| 2008.06.03 | ☆療報酬体系の見直しを提案 社保会議素案、医師偏在を是正 3日、讀賣新聞(夕刊)→ 『政府の社会保障国民会議で医療や介護、福祉分野の改革案を議論する「サービス保障分科会」は3日、医師偏在を是正するための診療報酬体系の見直しなどを求める中間報告の素案をまとめた。 素案では、医師、介護士や医療機関が地域によって偏っているとし、住民が日常生活の圏域で医療・介護一体のサービスを受けられる「地域包括ケア」の体制整備が必要だと強調した。 一方で、医療機関などがサービス拡充に取り組んでも、機関や医療行為ごとに算定される診療報酬では十分な支払いができない実情を踏まえ、「医療サービスの実像や経営実態に即応した報酬の在り方を、体系にまでさかのぼって検討することが必要だ」と指摘した。 医療、介護、福祉の各制度が個別に設けている低所得者の負担軽減策については、「『制度横断的な家計負担上限設定制度』として別建ての制度を構築するなど、簡素で公平で分かりやすいものにするよう検討が必要だ」とした。 また、財源や施設、人的資源を有効活用するため、「選択と集中」を基本としたサービス体制の構造改革が必要だとし、病院病床数の削減を含む適正化に取り組む方針を打ち出した。』 . |
| 2008.06.01 | ☆医療費財源、たばこ増税も=民主・鳩山氏 5月31日深夜、時事通信→ 『民主党の鳩山由紀夫幹事長は31日午後、横浜市で街頭演説し、高齢化で増加する医療費の財源対策について「例えばたばこの税金を増やして、その分で高齢者の保険料を高くしないよう、消費税をたやすく上げる前に考えていく必要がある」と述べ、たばこ税の引き上げなどを検討すべきだとの考えを示した。』 . |
| 2008.05.29 | ☆診療所にとって厳しい改定」-日医 29日午後、キャリアブレイン→ 『日本医師会は5月28日、2008年度診療報酬改定を受けて実施している緊急レセプト調査の4月速報値を公表した。総点数は、前年同月に比べ診療所が3.04%減少したのに対し病院は1.65%の増。全体では0.52%の減少となった。 調査は、日医A1会員の診療所3862施設と病院362施設を対象に実施。1161診療所、115病院から有効回答があり、有効回答率は診療所30.1%、病院31.3%だった。 診療所の総点数は、入院、入院外ともマイナスだったが、入院がマイナス1.65%、入院外がマイナス3.11%と、入院外の方が下げ幅が大きかった。また、病院でもプラス幅は入院1.81%に対し入院外1.16%と、入院外の方が小さかった。 2008年度診療報酬改定では、病院勤務医対策として400億円を診療所から病院に移譲。薬価・材料のマイナス分を含め、診療所がマイナス1.4%、病院がマイナス0.6%の改定となった。中川俊男常任理事は「これに厚生労働省が主張する『自然増』3-4%を足すと、診療所でプラス1.6-2.6%、病院で2.4-3.4%となるはず」と指摘。厚労省の主張する自然増はなくなっていると述べた。 また、病院と診療所の差が4.7%に開いたことに触れ、「診療所にとって厳しい改定だった」と述べた。 個別の項目の届け出状況を見ると、「夜間・早朝等加算」では届け出(予定含む)医療機関が46.9%。後期高齢者診療料については、届け出た医療機関が14.0%だった。』 . |
| 2008.05.28 | ☆「看護職員確保法」の早期改正を 27日夜、キャリアブレイン→ 『「自分の命を削るような勤務は苦し過ぎる」「毎日残業で休暇も取れず、きつくて倒れそう。助けてほしい」-。看護現場の厳しい労働実態が問題になる中、昨年7月に参院で請願が採択されたものの実現していない「看護職員確保法」の早期改正を求める決起集会が5月27日、東京都千代田区の星陵会館で開かれた。全国から約400人の看護師らが参加し、看護師増員のために連携を深めるとともに、国会議員への要請活動を行った。 決起集会は、日本医療労働組合連合会(日本医労連)、日本自治体労働組合総連合(自治労連)、全国大学高専教職員連合(全大教)の3者でつくる実行委員会が主催した。 同法は、看護師不足が顕著になった1980年代末から「看護師を増やして」という運動が全国に広がる中、92年に制定された。しかし、看護師の処遇や具体的な確保対策については、拘束力が弱い「基本指針」に委ねられ、国や自治体、病院開設者の責任が努力義務にとどまるなど、実効性が乏しかった。 このため、法律は制定されたものの、有効な確保策が取られないまま、看護師不足がより深刻化。日本医労連などが昨年、看護師の夜勤を一人月8日(64時間)以内に規制するなどの内容で同法の改正を請願し、7月5日の参院本会議で採択された。しかし、その後、1年近く経過しているものの、いまだ法改正には至っていない。 決起集会では、法改正に賛成する署名が60万を超え、全地方議会の46.1%に当たる868議会も意見書や請願を採択していることや、衆参両院149人の国会議員が賛同していることを踏まえ、今国会での実現を目指して運動を進めていく方針を確認。各地からの参加者の決意表明の後、「16年前に制定された法律が看護現場の実情に合っていないことは明らか。一刻も早く改正して、患者に寄り添える行き届いた本来の看護を取り戻そう」とのアピールを採択した。 実行委員会では、夜勤の月8日以内のほか、看護師の勤務間隔を最低12時間以上にして夜勤後の時間外労働も禁止することなど、夜勤に関する最低規制を法律に盛り込み、強制力を持たせることなどを求めている。』 . |
| 2008.05.26 | ☆厚労省の「診察時間5分ルール」、医師から不満の声 26日、朝日新聞→ 『厚生労働省が4月から、医師の診察時間に5分の目安を設けたことに波紋が広がっている。「3時間待ちの3分診察」との批判を受けたための時間制導入で、診察時間が短ければ医師の報酬は減る。同省は「患者の満足度アップと医療費削減につながる」と強調するが、医療現場からは「患者の待ち時間が延びた」「経営が成り立たない」などと否定的な声が上がる。 「時計が気になって集中できない」。岡山県倉敷市で小児科、内科のクリニックを開く山岡秀樹院長は、壁時計を見ながら診察を続ける。5分以上問診や説明をしないと、再診の場合の診療報酬として医療機関に支払われる「外来管理加算」(520円)が請求できない。「患者が多い日は全員に5分なんて無理だ」 大阪府池田市で脳神経外科の診療所を営む東保肇院長は、3分程度で済んでいた慢性期の患者にも初診と同様の診察をするようにした。この結果、1日の診察時間は3時間近く長くなった。「丁寧に診ていると言えば聞こえはいいが、治療効果が上がったとは言い難い。患者からは待ち時間が長いと怒られる。誰にもメリットがない」 厚労省は「5分ルール」を導入した理由について「丁寧な診察により患者の満足度を上げるためで、当たり前の診察をしていれば1人に最低5分は必要」と説明。1日に100人以上を診ているような医師は診療報酬請求書のチェックも検討するという。 国の真の狙いは医療費の削減。今年度の診療報酬改定で、厚労省は退職が続く勤務医の待遇改善策として1500億円を計上した。その財源として、勤務医より高い開業医の再診料の引き下げを狙ったが、日本医師会(日医)の猛反対に遭い、加算部分を削ることで双方が妥協した。 大阪市城東区の笹川皮フ科では、2人の医師が1日平均180人の患者を診ているが、初診や重症患者に時間配分を多くするために、5分を超えるのは十数人に過ぎない。4月は180万円以上の減収となる見込みだ。開業医の間には「特定の診療科への負担が大きい。再診料を削った方が公平だった」と日医の判断を疑問視する声もある。 精神科では、開業医にとって主な収入源になっている「通院精神療法」の再診にも時間制が導入された。これまでは診察時間に関係なく、患者1人につき3600円の報酬がついたが、4月から30分未満は3500円、5分未満はゼロになった。大阪府内の精神科クリニックは「経営上の対策」として、診察を予約制にし、1人当たりの診察時間を延ばした。このため診察枠のほとんどは埋まり、初診の予約は1カ月待ちという。 患者側も憤る。大阪精神障害者連絡会の塚本正治事務局長は「精神科の患者は、短時間の面談の方が心理的負担が少なくて効果がある時もあれば、じっくりと話を聞く必要がある場合もある」と疑問を投げかける。 患者にとって診察が5分に満たない場合、自己負担は一般のクリニックで50〜150円、精神科で350〜1050円程度減る。薬の受け取りだけを目的とした「お薬受診」の患者は、診察を拒めば支払額を少なくできる。京都府医師会の安達秀樹副会長は「経済的な負担を減らしたい人は医師の話を聞かずに帰ろうとするだろう。これでは医師と患者の間に信頼関係は築けない」と言い切る。(重政紀元) ◇ <外来管理加算>200床未満の病院や診療所で、再診の患者に対して検査や医療処置がなかった場合に、再診料(病院600円、診療所710円)に上乗せして支払われる診療報酬。昨年度までは時間にかかわらず520円だった。継続的医療が必要な患者に診療計画を作ったり、説明したりすることの対価だが、「何もしないで算定している医師がいる」などの批判も出ていた。』 . |