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2009.01.05 ☆地区の命綱、86歳医師走る /静岡
  5日、毎日新聞(静岡)→

◇置いてきぼりの山間地医療
  静岡市葵区相俣の「秋山医院」の薄暗い待合室で、お年寄りの男女3人が1時間以上世間話をしていると、医師の秋山邦夫さん(86)が往診先からやっと戻ってきた。市中心部から北西に約20キロ離れた清沢地区(旧清沢村、1969年に静岡市に編入合併)唯一の病院で、戦後間もないころから60年間、秋山さん一人で担ってきた。訪れた80代の女性は、「先生の顔を見るだけで元気になったようで」と笑顔を見せる。

 秋山さんが往診に向かう細い林道沿いには、雑草が生え荒れた茶畑が目立つ。同地区は茶栽培が盛んで、50年代は人口約3500人。「サラリーマンの2倍稼ぐ」と言われた農家ばかりだった。
だが、20年ほど前から缶やペットボトル茶が普及し、中国や豪州などからの輸入緑茶に押され始めた。県経済連の統計では、県内の荒茶の1キロあたり平均価格は89年の1903円から、07年には1588円まで下落した。味が濃い清沢産は高級茶としてもてはやされたが、今は普通のお茶並みの価格になった。

  廃業する農家や、市街地に出稼ぎに行く人が増え、同地区の人口は89年には約2000人、昨年は約1300人にまで落ち込んだ。秋山医院でも1日40〜50人いた患者数が、今は10人余り。患者は高齢者が多いが、地区の3分の1は近くにバス停がなく、月に1回しか病院に行けない人もいる。秋山さんは「年金暮らしで生活が苦しく、来たくても来られない人もいる」と顔をしかめる。

 実は、秋山さんは耳が遠くなった07年ごろから引退を考え始めている。夜間の運転は危ないため、夜の往診は迎えに来てもらう。「あと1年ぐらいかな」。だが、後継者を探すにも、設備を整えた新医院を開業するには億単位の費用がかかる。到底経営は成り立たず、ただでさえ医師不足とあってメドはない。

 往診できる医師の存在は地区の命綱だ。清沢に嫁ぎ、2人の幼い子供を抱える40代の女性は、「誰かいい後任の先生はいませんか」と真剣なまなざしで訴える。今秋、97歳になる女性の義父が39度の熱を出した。肺炎の一歩手前だったが、数回の往診で回復した。秋山さんの姿を見て感謝すると同時に、医師不在の地区を想像してぞっとした。秋山さんは「後任が見つかるまで、辞められないな」と遠くをみつめる。

 昨年末、意を決して地区に公立診療所を設置して医師を確保するよう、市に手紙を書いた。書いている途中、「2年だけ」と思って来た自分を60年間同地に引き留めてきた地区の人々の顔が浮かんだ。「ここは人が良いものだからね」。不安を抱えながら、また新たな年が始まった。』
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2009.01.04 ☆働く:第1部 逆風の中で/1 産婦人科医 /広島
  4日、毎日新聞(広島)→

『急激に悪化した経済状況の中、労働環境は逆風の中にある。解雇、低賃金、長時間労働、人手不足、経営難……。厳しい環境の中で人々は今、何のために働くのか。さまざまな「働く現場」をルポすると同時に、人々が生きる姿を通して「働く」意味を考えたい。

◇出産・子育て、悩む女医
「元気に育ってますよ」。妊婦の腹にエコーを当てると、画面に赤ちゃんの成長が映し出される。「ほっとしました」。妊婦が柔らかな表情で答える。広島大学病院(南区)の産科婦人科で働く中前里香子さん(35)=中区=の表情もほころぶ。産科婦人科は女性医が多く、医師不足が深刻だ。
中前さんは、07年6月に長女を出産し、1年間の産休・育休を取得。現在は、外来・入院患者を診察すると同時に、新生児脳障害の研究に取り組む。

県内の病院で勤務していた04年、整形外科医の夫と結婚。当初から仕事を続けようと考え、06年に広大病院に移って以降も旧姓の「島筒」で働く。今は子育てと仕事の両立に悩む。

出産前は当直勤務があった。深夜、仮眠中に入院患者の胎盤はく離が。赤ちゃんの心拍数が低下した。緊急手術だ。中前さんが帝王切開し、赤ちゃんを取り出した。「夜の緊急手術はよくあります」
復帰後は当直免除だが、午前1時まで東区の実家に子どもを預けて働いたこともある。腹痛を訴える急患が来院、午後9時に緊急手術が決まった。手術が終わると、日付けが変わった。一息つく間もなく、携帯電話で「もう寝ついた?」。子どもを迎えに走った。病院は実家の近く。「自分はまだ恵まれている」と思う。

高齢出産や低体重児など医療高度化が、訴訟リスクを高めた側面もあり、現場に無言の圧力を加える。
近年、医師の国家試験合格者の3割が女性だ。小児科や産婦人科だと、20〜30代前半の約半分を占める。県医師会によると、出産を機に女性医師の半数が辞職や休職、パートなど勤務形態を変える。医師不足で産休は取りにくく、退職する人も多いという悪循環。全国の産科救急病院で患者を十分に受け入れることができない原因の一つが、女性医師の早期退職。一方で、患者すべてが女性ということもあり、女性産婦人科医は患者に好評だ。

「先生の名前を付けていいですか」。妊婦検診から出産まで担当した患者の一言が忘れられない。中前さんの職場は“いのち”の現場だ。生命の誕生に立ち会い、患者と喜びと苦しみを共有する。死にも立ち会った。障害を持って生まれた赤ちゃん、がんを患った女性……。
「新しいことを知ったり、目標とする先輩に近づいていく。それがやりがい」。自分の成長が分かるのが働く喜びだ。
気持ちがへこんだ時、携帯電話の待ち受け画面を見る。長女がほほ笑む。保育園に迎えに行けば、待ちきれずに走って抱きついてくる。その姿で、仕事のストレスはすべて癒やされる。【大沢瑞季】

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◇データ
  県によると、県内の産科・産婦人科医で1カ月の当直回数が10日以上が34・1%だった(06年)。県内の産科・産婦人科医は229人(06年)で、98年の279人に比べて約2割減少。県内4市6町では、分娩ができる病院がない。』

  県内の女性医師数は990人(06年)で全体の約15%。育児休業制度や短時間勤務、院内保育所の整備などの支援策はあるが、現実は制度はあっても利用しにくいという。
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2008.12.25 ☆医師不足:麻酔医3人が退職、常勤2人に 年末年始、転院要請も 公立豊岡病院/兵庫
  25日、毎日新聞(但馬版)→

『◇補充4月以降
  公立豊岡病院は24日、麻酔医5人のうち3人が年末までに退職し、1月以降は常勤医2人体制になることを明らかにした。これまでのところ手術や救急対応に影響は出ていないというが、「年末年始に緊急手術が重なった場合などは、転院をお願いする可能性もある」としている。

  麻酔科は部長1人、医長2人、医師2人の常勤医5人体制で、年間1800〜2000件の全身麻酔の手術を担当してきた。
10月末に医長2人が退職。12月末には部長も辞める予定で、1月以降は若手医師2人だけになる。退職理由はいずれも他の病院に移るためという。

  同院は、京都大に後任の派遣を要請しているものの、麻酔医は全国的に不足しており、京大からの補充は4月以降になる見通し。手薄になる1〜3月は麻酔科の開業医や大学病院の応援医師を加えるなどで、待機も含め3人以上の体制を組んでしのぐことにしている。竹内秀雄院長は「予定された手術の変更などで患者に迷惑をかけることもありうる。退職が重なったことは残念。病院運営や処遇に対する不満で辞めるのではないと聞いている」と話した。』
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2008.12.23 ☆周産期医療 現場からの報告<上> 疲弊する医師/埼玉
  23日、東京新聞(埼玉)→

『「二十四時間、三百六十五日の周産期母子医療センターとは名ばかり。それでも補助金をもらっているのかと問われれば、今すぐにでも県に指定返上願を出す用意はある」

本紙が(埼玉)県内の各周産期母子医療センターに周産期医療の現状をアンケートをしたところ、深谷市の深谷赤十字病院からの回答には悲痛な現場の叫びが書かれていた。同病院は県北地域で唯一、地域周産期母子医療センターに指定されている。当直を二人体制にしたいが常勤医師不足でままならない。「センターとして機能しているのは平日の日勤だけ」という。

県内の周産期医療は、設備が充実しリスクの高い救急医療ができる総合周産期母子医療センターに指定されている埼玉医大総合医療センターと、産科と小児科を併設し比較的高度な医療ができる地域周産期母子医療センター五カ所の計六医療機関が中核を担う。来年度には地域センターが一カ所増える見通しだ。

地域センターでは常勤医師は五人が多く、休日夜間の当直体制は多くが一人で対応している。埼玉医大総合医療センターは四人で当直しているが、それでも「三十六時間勤務はざら」(関博之教授)という。

厚生労働省の二〇〇六年の調査では、県内の産科医は出産適齢人口十万人当たり二七・六人と全国で二番目に少ない。施設面では今年四月一日現在、人口七百万人で総合センター一カ所、地域センター五カ所だが、東京都は人口千二百万人で総合九、地域十三、人口二百万人の栃木県は総合二、地域八。県内の医療資源がいかに貧困かが分かる。

「行政は、新生児集中治療室(NICU)と総合周産期母子医療センターを充足するための対策を放置している。妊婦に『野垂れ死にしろ』と言っているに等しい」と話すのは、埼玉医大病院(毛呂山町)の岡垣竜吾准教授。

県はNICUの増床を目指すが、医師不足で既存のNICUの運営すら厳しいのが現状といい、同病院の板倉敦夫教授は「設備を充実してもマンパワーが追いつかない。医師の養成はお金ではカバーしきれない」と、効果を疑問視する。

関教授は県内の施設、医師数不足を考えると「これまで救急の妊婦の死亡例が県内でなかったのは奇跡だ」と話した。ある関係者はつぶやいた。「厳しい勤務で医師が次々に辞めている。県内六カ所の周産期母子医療センターで、撤退する病院が出てくるかもしれない」


全国で周産期医療が崩壊の危機に瀕(ひん)している。もはや、一医師や一病院の努力で患者の命を守ることができる状況は超えており、国全体で医療を立て直さなければならないところまで来ている。一方で、救急搬送で妊婦の受け入れ拒否が各地で問題化するなか、県内では救命が必要な妊婦を原則受け入れる母体救命コントロールセンターが二十四日にスタートするなど、新しい取り組みも始まりつつある。県内の周産期母子医療の現状と課題を探る。』
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2008.12.18 ☆病院の民間活用破たん、近江八幡市が契約を解除へ
  18日、讀賣新聞(関西)→

  『滋賀県近江八幡市は17日、公共施設の運営などに民間資本を活用するPFI方式を導入している市立総合医療センターについて、経営悪化に陥ったため、ゼネコン大手・大林組が100%出資するセンター運営の特別目的会社(SPC)と、解決金20億円を支払って契約を解除することで合意したと発表した。PFI方式による病院事業の破綻(はたん)は全国初めて。公立病院の経営が厳しさを増す中、コスト削減策としてPFI方式に注目する自治体も少なくなく、影響を与えそうだ。

  市は、旧市民病院の老朽化に伴い、SPCと30年間で建設費や運営費など計682億円を支払う契約を結び、2006年10月にセンターを開院した。

  当初、PFI方式の導入で、市直営より30年間で68億円の経費削減になるとしていたが、医療制度改革による診療報酬の伸び悩みなどで、年間100億円と見込んでいた医業収益が07年度は84億円にとどまった。同年度は27億円の赤字を計上し、08年度も9億円の赤字が見込まれている。試算では、直営に戻した場合、PFI方式を継続するより約113億円節約できるという。

  解決金の内訳は、SPCへの逸失利益補償8億9500万円、センターの運営に携わっている受託企業の解約補償2億2500万円など。また、118億円の病院事業債を起債し、SPCが所有する病院施設を一括購入する。18日の市議会に関連議案を提案し、可決されれば、センターは来年度から市直営に移行する。

  冨士谷英正市長は記者会見し、2年半での契約解除について、「最大の原因は収支の見通しの甘さだった。今後、しっかりした病院経営をしたい」と話した。
  長瀬啓介・金沢大教授(医療経営学)の話「短期間で変更される医療制度などに即応できないと病院経営は安定しない。先進国の英国でも、多くの失敗を重ねて制度を作り上げており、安易にPFIを導入しようとしている他の自治体への警鐘となるだろう」

  PFI方式 民間資本を活用した社会資本(基盤)の整備を意味する「プライベート・ファイナンス・イニシアチブ」の略。民間手法を導入して無駄を省き、サービスも向上させるのが狙い。病院事業では9月末現在、高知市の高知医療センター、大阪府八尾市立病院など計12か所で実施・計画中。』
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2008.12.12 ☆塩谷総合病院、移譲先なければ閉鎖も/栃木
  12日、讀賣新聞(栃木)→

JA厚生連会見 債務超過3億1600万円
  JA栃木厚生連塩谷総合病院(矢板市)の経営移譲問題で、同厚生連の鈴木宗男理事長が11日、経営撤退を打ち出した今年1月以降、初めて記者会見し、厳しい経営状態を説明した。ただ、移譲交渉については「県に仲介をお願いしている」と述べただけで、条件や見通しには触れず、移譲先が決まらなかった場合、来年4月以降の一時閉鎖の可能性も示唆した。

  鈴木理事長は、経営難に陥った最大の理由として、2004年度からの新臨床研修制度の影響などによる医師不足を挙げた。大学病院から派遣されていた医師の引き揚げが進み、05年度に28人いた常勤医は、06年度に21人に減少し、今年8月時点で13人。医師不足に伴い、患者数も減少し、05年度には約1億4000万円の利益を上げていたが、06年度は約2億円の赤字に転落、07年度も2億4000万円の赤字で、今年度は上半期だけで4億2000万円に赤字が膨らんだという。

  鈴木理事長は、同厚生連が現在、塩谷総合病院の建設費などで39億円の有利子負債を抱え、3億1600万円の債務超過状態にあることも明らかにした。職員109人、約4億3000万円の退職金支払いの先延ばし、役員報酬の辞退などで資金難をしのいでいるものの、県が12月県議会に提案している3億円の無利子融資がなければ年明けにも運転資金が足りなくなるとの見通しを示した。
移譲交渉は、県が仲介して済生会宇都宮病院を軸に進めているが、鈴木理事長は、移譲先が決まらなかった場合、「(病院の一時閉鎖の)可能性は排除できない」と述べた。

  厚生連では、これまで公の場で病院の経営について説明することを避け続けていたが、県から融資を受けるにあたり説明責任を求められ、ようやく重い口を開けた形だ。報道陣からは、地元への説明不足や、鈴木理事長の経営責任について質問が相次いだ。これに対し、鈴木理事長は「地域の皆さんに厚生連の現状が十分に伝わらなかったことは一つの反省だ」、「当面課せられた責任は、移譲を一日も早く解決し、地域の皆さんに安心していただくことだ。ただ、こうした状況になり、私の経営能力に不足があったと自覚している」と答えた。


  塩谷総合病院に勤める医師や地元医師会などは、病院存続に向けて努力を続けている。同病院のある医師は「今年度限りで退職を決めている医師もいる。早急に結論を出してもらわないと、残りたい医師も残れなくなる」と悲痛な気持ちを訴える。

  同病院の常勤医のうち5人が中心になり、今月初め、現在の規模の3分の1程度に縮小して診療・救急機能を維持するという「再生プラン」を済生会に提出した。プランは、<1>内科医、外科医など常勤医5人が残り、済生会から内科医2人の応援を受ける<2>病床数は現在の一般病床250床、療養型50床を計110床に縮小する――という内容。

  地元の矢板市医師団や塩谷郡市医師会は協力姿勢で、同医師会の尾形直三郎会長は「地元の医師が診療に協力する考えも持っている」と話す。

  ただ、プラン作成にかかわったある医師によると、済生会側からは「プランは受け入れられないとの回答が内々にあった」という。』
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2008.12.11 ☆13自治体病院、不足の医師23人/宮崎
  10日、朝日新聞(宮崎)→

  『(宮崎)県内の各市町村が運営する19の病院・診療所のうち13の施設で医師不足を実感していることが、9日、県の調査で明らかになった。合わせて、23人の医師が足りないと訴えている。県は、医師を採用・派遣するなどして「2018年には24人の医師が確保される見込み」と説明。不足解消には少なくとも10年はかかる見通しだ。

  同日の県議会本会議で図師博規県議(愛みやざき)の一般質問に対し、県側が答弁。福祉保健部の宮本尊部長が今年6月、県立病院を除く県内の自治体が運営する病院と診療所全19カ所を対象にした医師不足に関する調査の結果を公表した。

  調査結果では、「医師が不足している」と答えた病院・診療所は13カ所。不足数は計23人で、医療薬務課によると、約半数は中山間地域を含む自治体が占めた。診療科別では、内科が最多だったという。

  調査は、病床数や患者数に応じて法令で定める医師数とは別に、医療現場で「不足している」と感じる数を聴取。各施設の事務長にアンケートを発送して回答を得る調査は07年に始め、前回の不足数も今回と同じだった。

  県は医師不足対策として、県採用の医師を自治体病院に派遣する制度を06年度から導入。すでに2人を派遣している。ほかにも、大学卒業後も県内に勤務することを条件に、返済を免除する修学資金の貸付制度で現在、20人以上の学生に資金を貸与。この学生らが臨床研修を終える時期などから、医師不足の解消は早くても10年後とした。』
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2008.12.07 ☆退職相次ぎ常勤医師ゼロも 釧路の夜間救急、後任未定
  6日、共同通信→

  『北海道釧路市で夜間救急医療の中心的役割を担っている「釧路市夜間急病センター」が、医師の相次ぐ退職により年明け以降、常勤医師がいなくなる可能性のあることが4日、分かった。
  斎藤孝次(さいとう・こうじ)センター長は「常勤がいなくなっても救急患者には(非常勤で勤務する)開業医などで対応する」としているが、地元からは懸念の声も出ている。

  センターの運営を委託されている釧路市医師会によると、常勤医師は男性と女性の2人いたが、先月末、男性医師(43)が「実家の病院を継ぐため」と退職。女性医師(50)も、実家に戻ることを理由に退職届を提出し、年内限りで辞める意向を示している。

  センターは、これまで1次救急を担ってきた医師会病院など総合病院の負担を解消しようと4月に開設された。午後7時-午前7時、内科と小児科の1次救急を担当し、常勤医師が一人当たり月10日、残りは地元の開業医らが当直している。

  釧路市の医療をめぐっては、夜間救急の負担が大幅に減った医師会病院も医師不足に陥り、市医師会は先月28日、同病院の経営から撤退する方針を決めている。 』
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2008.11.30 ☆釧路市医師会が病院譲渡へ 医師不足で
  29日、産経新聞→

  『北海道の釧路市医師会(西池彰会長)は28日の臨時総会で、「医師確保が困難で、将来的にも確保が見込めない」などとして、医師会病院の経営を手放す方針を決めた。来年3月末まで経営を続けるが、今後、医師会に検討委員会を設置し、現在の機能をできるだけ残せる形で譲渡先を探すという。

  医師会の説明では、病院には循環器内科と消化器内科、外科があり、これまで各科5人ずつで計15人医師がいたが、現在10人に減っている。
  道内の大学病院から派遣されていた循環器内科の医師4人のうち、2人が4月に抜け、来年4月にもさらに1人減ることも決まっており、同科の診療が維持できなくなる。

  また医師の減少などで約20の病床も約6割しか埋まらず、本年度は約5億円の赤字が見込まれるという。』
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2008.11.30 ☆田川市立病院:7億2600万円赤字 患者数減、医師不足響く--08年度末/福岡
  29日、毎日新聞(福岡)→

  『田川市の市立病院(同市糒)は28日、08年度末に単年度で7億2600万円の赤字を計上するほか、4年ぶりに不良債務約2億円が生じるとの収支予測を明らかにした。累積赤字は同年度末で約72億円に達する見込み。病床利用率が過去最低となるなど患者数の激減が主な原因という。

  同病院によると、今年4〜9月の病床利用率は77・7%。前年同期(93・0%)より約15ポイント低く、過去最低だった02年度(91%)も大幅に下回った。外来患者も昨年度比60人減の1日平均673人。今年度の患者総数は当初見込みを3万2500人下回る29万1900人となりそうで、334床のうち45床は休床にしている。
  この結果、診療報酬など医業収益は当初見込みの6億円減の47億円。短期借入金の返済が焦げ付き、実質的な資金不足額を示す不良債務が2億円に上る見込みとなった。

  経営難は全国的な医師不足の影響が大きいとされる。04年度に国が導入した臨床研修制度の影響で派遣元の大学医局が医師を次々と引き揚げ、同病院では3年前に45人いた医師が31人にまで減っている。15診療科のうち外科、眼科など6科は常勤医1人体制だ。

  開院(99年)以降、赤字続きのため、職員の削減や薬品費の圧縮など経営改善策を毎年のように進めており、病院事務局は「合理化は限界に達している。まずは医師の確保を急ぎたい」と話す。

  病院など企業会計との連結決算が義務付けられ、5年後には破たん寸前の「早期健全化団体」に陥る可能性がある田川市にとっても病院の経営改善は急務。松岡博文副市長は「病院の経営悪化は連結赤字に直結する恐れがある。今のうちに何とか建て直しを図りたい」と話している。』
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2008.11.30 ☆市立松原病院を来春に閉院へ 松原市「改革プラン」断念/大阪
  28日、朝日新聞(関西)→

  『大阪府松原市は、来年3月末に市立松原病院(桑田博文院長、162床)を閉院する方針を決めた。医師不足や患者の減少により、07年度末の累積赤字は40億円近い。財政難で老朽施設の建て替えもできず、再建は難しいと判断した。

総務省は全国の自治体に今年度中に公立病院の改革プランを策定し、経営を改善するよう求めているが、財政難の自治体が医師不足による病院経営の悪化を食い止めるのは容易でなく、閉院や機能の縮小が各地で進む恐れがある。

  同病院は大学病院の医師派遣の減少や激務による退職などで01年度に12診療科に38人いた常勤医が27人に減り、900人以上いた1日の外来患者も500人近くになった。24時間救急については、04年に内科、07年に小児科で断念し、病床も07年に221床から162床に減らすなど経営改善を図ったが、病床利用率は70%を割り、「医師不足と患者減少の悪循環を断ち切れなかった」(長谷川修一事務局長)。

  老朽化した本館と北館など4病棟の建て替えも、約100億円かかる見込みで、財政上難しい。こうした現状から、同市は黒字化は現実的でないと判断した。

  中野孝則市長は「不採算でも必要な医療の確保に努めてきたが、これ以上の経営改善は難しい」と話す。12月議会に病院廃止を諮り、近隣病院と病床の割り振りなどについて調整するという。』
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2008.11.30 ☆丸田病院:都城の産婦人科が倒産 /宮崎
  28日、毎日新聞→

  『都城市の産婦人科「丸田病院」を経営する医療法人「豊徳会」は27日、宮崎地裁に民事再生手続きの開始を申し立てた。負債総額は約3億8000万円。同法人は「産科医師と看護師不足に加えて、診療報酬の減少が経営悪化を招いた」と説明している。
同法人によると、資金・経営面で支援を受けるスポンサーが既に内定しているという。』
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