2008.06.19 ☆EPAインドネシア介護福祉士の面接開始!300人定員に100人が内定
  19日夕、ケアマネジメント・オンライン→

  『経済連携協定(EPA)に基づくインドネシアからの介護福祉士と看護師の候補者受け入れで、面接・適性検査が6月16日、インドネシアのジャカルタで始まった。

  あっせん機関である国際厚生事業団によると、候補者の面接は16日から5日間にわたって行われる。19日現在、インドネシア側の選考後の内定者は、介護福祉士が100人、看護師が155人。日本は今年、介護福祉士300人、看護師200人を上限に受け入れを予定しているが、現状では初年度の定員を満たしていない・・・』
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2008.06.06 ☆看護師受け入れ、予定数に達せず―EPA
  5日夜、キャリアブレイン→

  『インドネシアとの経済連携協定(EPA)に伴う看護師、介護福祉士の受け入れについて、日本側の受け入れ機関の募集がこのほど締め切られた。あっせん機関の国際厚生事業団(JICWELS)によれば、応募は看護師コースが70機関、182人、介護福祉士コースが128機関、330人だった。

  受け入れは、2年間で看護師400人、介護福祉士600人の合わせて1000人。初年度の今年は、看護師200人、介護福祉士300人を受け入れる予定で、5月に募集がスタートした。

 協定承認、募集開始から締め切りまで10日余りしかなく、看護師コースの受け入れ機関の応募は予定数を18人下回った。また、介護福祉士コースも予定数をわずかに上回るだけ。このためJICWELSは、要件審査だけで研修体制による選考を実施しない方針。

 一方、インドネシア側の就労希望者の募集は、締め切りを6月3日から5日に延長。看護師コースには200人程度の応募があったという。

 介護福祉士コースについては、応募資格が看護大学の卒業者か、介護研修を受けてインドネシア政府から介護士として承認を受けることが条件。しかし、今回は初年度のため研修の準備ができておらず、看護大学の卒業者だけが応募できる。このため、十分な人数が確保できるかどうかは不透明だ。

  審査結果は13日に通知される。その後は13-20日に受け入れ機関とJICWELSとの間で職業紹介契約を締結。7月11-17日にインドネシア人候補者と雇用計画を締結し、早ければ7月末に第一陣が来日することになる。』
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2008.05.25 ☆インドネシアの看護師ら受け入れ 関係者対象に説明会 大阪
  24日、神戸新聞→

  『日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)に基づいたインドネシア人介護福祉士と看護師の受け入れが七月下旬以降と決まり、大阪市北区で二十三日、病院や福祉施設などを対象にした説明会が開かれた。深刻な人手不足を背景に関心が高く、定員の倍以上の約五百人が参加し、兵庫県内の関係者も足を運んだ。病院や福祉施設の関係者からは、不安と期待の声が上がった。

 EPAは今月十六日に国会で承認され、初めて医療・福祉現場で外国人を本格的に受け入れる。
  国際厚生事業団が仲介し、今年は介護福祉士約三百人、看護師約二百人を見込む。半年間の語学研修を受けた後、各施設で働きながら資格取得を目指す。

 この日は三回の説明会で、西日本各地から参加者が詰めかけた。受け入れ手続きや、「日本人と同等額以上の報酬」「決められた期間で資格が取れないと帰国」などの条件が説明されると、熱心にメモを取っていた。

 福祉関連職種の三月の有効求人倍率が2・78倍の兵庫県。阪神間の老人保健施設の担当者は「求人を出しても応募が少なく、数カ月で辞める人も。職員は休みをとりにくく、体調を崩すこともある」と現状を嘆く。県内の病院関係者も「言葉などは不安だが、人員は一人でも確保したい」とインドネシア人の人材確保に期待を寄せていた。

 受け入れの応募締め切りは来月一日。七月中旬に雇用契約を結び、語学研修を受ける。実際に施設で働くのは来年一月以降となる。』
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2008.05.22 ☆250法人参加、関心高く 介護士ら受け入れの説明会/東京
  22日夜、中國新聞→

  『インドネシアとの経済連携協定(EPA)に基づく介護士と看護師の受け入れについて、日本側の仲介機関「国際厚生事業団」が22日、病院や介護施設を対象にした説明会を都内で開いた。
会場の定員を大幅に上回る約250法人が集まり、関心の高さをうかがわせたが「半年間の日本語研修では、国家試験の教材も読めないのではないか」「募集期間が短すぎて十分な検討ができない」などと、条件の厳しさを訴える声も上がった。

  説明会は23日に大阪でも開かれるが、同様に定員を上回る参加申し込みがあるという。

  介護士と看護師の候補者は、それぞれ7月下旬と8月上旬に来日する予定で、受け入れ枠は300人と200人(2年で計1000人)。半年間、日本語や基礎知識の研修を受けた後、受け入れ先の病院や介護施設などで働きながら日本の国家試験合格を目指す。』
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2008.05.19 ☆インドネシア看護師・介護士:第1陣は7月下旬来日
 19日夜、毎日新聞→

  『インドネシアとの経済連携協定(EPA)に基づく看護師・介護福祉士の受け入れについて、19日の事務レベル協議で、第1陣が7月下旬に来日することが決まった。あっせん機関の国際厚生事業団は6月1日まで受け入れ希望施設を募り、7月17日までに最多で約500人が各施設と雇用契約を結ぶ。看護・介護分野での外国人労働者の本格受け入れは初めて。
受け入れるのは2年間で1000人。報酬は、インドネシア側が看護師で月20万円以上、介護福祉士で月17万5000円以上を求めたが、日本側は政府による保証はできないとして、「日本人と同等の報酬」を雇用条件とした。1施設あたりの人数は、従事者の孤立を防ぐため「原則2人以上」と定めた。

  第1陣は8月上旬までに来日し、半年間、日本語研修などを受ける。その後、看護師は3年、介護福祉士は4年以内に、働きながら日本の国家資格取得を目指し、合格できなければ帰国する。
 国際厚生事業団は施設の受け入れ要件などをホームページで公表。22日に東京、23日に大阪で説明会を開く。』
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■ 国際厚生事業団(JICWELS)のホームページ (すでに募集要項が・・・)  ここ
2008.05.19 ☆看護師・介護福祉士受け入れでインドネシアとMOU締結
  19日、朝日新聞→

  『【ジャカルタ=矢野英基】日本とインドネシアは19日、インドネシアから日本への看護師・介護福祉士の受け入れについての覚書にジャカルタで署名した。両国が合意した経済連携協定(EPA)の柱で、7月下旬に最大500人が来日する予定。日本の病院や介護施設で補助的な仕事をしながら国家試験の合格を目指す。
 交渉でインドネシア側は、最低賃金の保障を求めたが、日本側は拒否。代わりに、看護師で20万円以上、介護福祉士で17万5千円以上の月給をインドネシア側が希望していることを受け入れ施設側に伝えることでまとまった。』
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注)■MOU 了解覚書書
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2008.05.17 ☆インドネシアから看護師ら1000人受け入れへ
  16日、讀賣新聞(夕刊)→

『経済連携協定…参院承認
  インドネシア人の看護師や介護士を2年間で計1000人受け入れることなどを柱とした、日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)が16日午前、参議院本会議で賛成多数で承認された。

 EPAは7月に発効する見通しで、医療・福祉分野で初の本格的な外国人労働力の受け入れが実現することになる。両国政府が今夏の派遣・受け入れに向けた詰めの協議を行っているが、来年度以降に延期される可能性も残っている。

 EPAは、昨年8月に両国政府が署名。看護師400人、介護士600人の計1000人を受け入れるが、初年度にそれぞれ半数が来日する。看護師はインドネシアの看護師資格を持ち、2年以上の実務経験があること、介護士は大卒で半年程度の介護研修を修了しているか、インドネシアの看護師資格を持っていることなどが要件となる。』
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2008.05.17 ☆ホームヘルパー:人手不足、深刻な介護現場 フィリピン人ヘルパー奮闘中/新潟
  16日、毎日新聞(新潟)→

  『◇対応丁寧、明るさ魅力
   ◇三条の人材派遣会社、養成講座と就労支援
人手不足が深刻な介護現場で、県内の在日フィリピン人が働き始めている。ホームヘルパー2級の養成講座を開設し、卒業生の就労を支援するのは、三条市の人材派遣会社「ピーエムシー」。経済連携協定(EPA)による外国人介護福祉士の受け入れを控え、先駆的な取り組みとして注目されている。【黒田阿紗子】

  「はーい、お水ですよ」
三条市長野の介護老人保健施設「いっぷく」。在日フィリピン人のジーン・セネガルさん(34)が口元にコップを運ぶと、言葉で意思表示ができない入所者の女性が、ふっとほおを緩ませた。
今年4月、施設で初めての外国人職員として採用された。同僚の介護係長、飯塚貴之さん(29)は「とにかく前向きで、入所者にも人気。彼女がいるだけで場が明るくなる」と目を見張る。

  ジーンさんは14年前、20歳年上の日本人との結婚を機に来日。2人の娘を持ち、日本語も滑らかだ。飲食店や工場のアルバイトを転々としたが、友人の紹介で「ピーエムシー」の谷晴夫社長(54)と出会い、「実の親の面倒がみられない代わりに、日本のお年寄りの力になりたい」と介護の勉強を始めた。
谷社長は「大家族の中で育ち高齢者を大切にする文化と、明るい国民性は介護職にぴったり」とフィリピン人の適性を見込んで昨年9月、外国人向けとしては県内初のヘルパー養成講座を開講した。ジーンさんら1期生のうち5人が、同社の派遣社員として今春から介護現場で働く。長岡市や上越市などの2期生の養成や、新潟市を中心とした3期生の募集も順調だ。

   日本がインドネシア、フィリピンと結んだEPAに基づき、年内にもインドネシアから看護師・介護福祉士の候補者が来日するとみられている。谷社長は「県内の介護現場で、これから来日する外国人のリーダー的存在を育てたい」と話す。介護福祉士の国家資格取得を支援できるよう、3期生が卒業する今秋にもNPO法人を発足するつもりだ。
課題もある。ジーンさんは漢字が苦手。入所者の様子を引き継ぐ情報ノートの読み書きが難しく、同僚の協力体制は欠かせない。また、入所者の反応などを心配し、外国人採用に否定的な介護施設も少なくない。

  だが「いっぷく」の五十嵐信行事務長は「入所者と丁寧に向き合うジーンさんの人柄を買って採用した。人材難の中、外国人だからと尻込みするのはもったいない」と話す。
  ジーンさんは「介護福祉士の資格をとって、一生の仕事にしたい。私たちががんばることで、たくさんの仲間が受け入れられるようになれば」と力を込めた。』
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2008.05.15 ☆外国人看護師・介護士 第一陣が今夏にも来日か
  15日夕、キャリアブレイン→

  『インドネシアとの経済連携協定(EPA)が、5月半ばにはいよいよ発効する。発効すれば、早ければ7月にも日本で看護師・介護福祉士の資格取得・就労を目指すインドネシア人の第一陣が日本にやって来そうだ。

  協定は、4月17日に衆院で承認され、参院に送られた。参院では12日に外交防衛委員会に付託されたが、まだ採決されていない。憲法の規定で衆院に優越権があり、参院が30日以内に議決しない場合には自然承認される。その場合、5月17日が発効日となる。

  EPAは、フィリピンとの間で先に承認されており、受け入れのシステムも整えられてきたが、フィリピン国会での承認が遅れて実現には至っていない。今回のインドネシアとのEPAによる看護師・介護福祉士の受け入れは、その際に準備されたシステムに倣う形で実施される。

  協定では、看護師400人、介護福祉士600人の合わせて1000人が、2年間で来日することになる。
  入国の条件は、看護師の場合、▽インドネシアで看護師資格(看護学校の修了証書V取得または大学看護学部卒)を持ち、▽2年以上の看護師実務経験があり、▽日本人と同等報酬の雇用契約を締結している──こと。
また、介護福祉士の場合は、▽大学または高等教育機関の修了証V以上を取得し、かつ6か月程度の介護の研修を修了して介護士として政府から認定された者あるいは看護学校修了証書V取得か大学の看護学部卒業者、▽日本人と同等報酬の雇用契約を締結──。

  入国後は、まず6か月の日本語研修、看護・介護導入研修を受け、その後病院や介護施設で看護助手やヘルパーとして働きながら研修を受ける。その後、看護師や介護福祉士の国家試験を受験し、合格すれば看護師、介護福祉士として就労できる。
資格取得までの在留期間は、看護師が3年、介護福祉士が4年。ただ、介護福祉士の国家試験受験には3年間の実務経験が条件になるため、試験は1度しか受けられない。看護師の場合は、3回まで受験できる。ただし、在留期間内に資格が取得できなければ、帰国しなければならない。
  実際の送り出し、受け入れ調整は、インドネシア海外労働者派遣・保護庁(NBPPIW)、社団法人国際厚生事業団(JICWELS)が担う予定。

  現時点では、まだ国会での協定承認がされていないため、細かい条件などは決まっていない。承認後、双方で折衝して詰めていくことになるため、実際の第一陣来日時期については流動的だ。

  ただ、介護福祉士は受験チャンスが1度しかなく、試験が3月上旬から半ばにかけて行われるため、半年の日本語研修期間を勘案すれば、8月ごろには来日している必要がある。また、看護師の場合にも協定で、3回以上の受験チャンスを義務付けているため、7月には来日している必要がある。
そのため、今夏に第一陣が来日できなければ、今年度の来日自体が見送りになる可能性もある。』
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2008.04.20 ☆インドネシア人受け入れ 介護現場と政府ズレ
  20日、毎日新聞→

『◇団体側「離職率20%改善が先」/厚労省「人手不足対策でない」
  急激な高齢化で人手不足が懸念される看護や介護の分野に、インドネシア人が入ってくる見通しになった。同国との経済連携協定(EPA)が今国会で承認されるのが確実になったためだ。専門的・技術的分野以外で、日本が外国人労働者に本格的に門戸を開放するのは初めて。7月にも第1陣が来日するが、看護師、介護福祉士の団体は、国内の労働環境の整備が先決だと反対している。【有田浩子、石丸整、宮川裕章、ジャカルタ井田純】

  「人手不足だから受け入れるのではない」。厚生労働省は受け入れについて、「あくまでも特例的」と説明する。労働市場の開放を求めるインドネシア側の要求に基づき、EPAで受け入れを盛り込んだことに対応した措置との姿勢だ。
  厚労省によると、資格がありながら働いていない潜在看護師が約55万人、潜在介護福祉士が約20万人いる。厚労省はこうした人材の活用などで人手不足に対応することを考えており、外国人労働者に頼ることは想定していないという。国内の労働市場への悪影響を懸念し、受け入れは2年間で1000人(看護師400人、介護福祉士600人)と抑えている。

  だが、現場の実感とは大きなズレがある。
  介護現場は夜勤や入浴介助など厳しい労働条件の下で、うつや腰痛などで職場を去る人が後を絶たない。06年の離職率は20・2%に達し、他産業に比べて高さが目立つ。

  現場で働く介護職員は現在、約110万人。厚労省は、急激な高齢化で今後10年間で新たに40万〜60万人必要になるとみるが、確保の見通しは立っていない。03、06年の2度の介護報酬引き下げで、介護職員の賃金水準は男性で一般労働者の約6割の月額22万7000円程度。都市部を中心に人材難が慢性化し、外国人労働者に頼らざるを得ないと考える施設経営者も少なくない。

  そのツケは既に表面化している。東京都世田谷の特別養護老人ホーム「博水の郷」は今月から、ショートステイ用18床を一時閉鎖した。3月末に職員の2割近い8人が退職したためだ。都内の別の特養でも介護職員が確保できず、定員を一時減らして運営を続ける事態になっている。特養の入所待機者は06年3月時点で38万6000人に上り、04年11月の調査に比べて約5万人増えている。

  一方、日本看護協会や日本介護福祉士会は現段階での外国人労働者への門戸開放には反対している。資格を持ちながら就業していない日本人の復職で十分と考えるためだ。
  夜勤など家庭との両立が難しいことが背景にあるとみられることから、日本看護協会の楠本万里子常任理事は「勤務形態を多様化して人材を確保すべきだ」と話す。日本介護福祉士会の石橋真二会長は「賃金を底上げし、将来に希望の持てる職場作りが必要だ」と訴える。

◇「稼ぎ10倍」希望者続々
  インドネシアでは、昨年11月にEPAに関する計画が発表された後、希望者を受け付ける保健省に、看護師らからの申し込みが相次いでいる。
  ジャカルタ近郊の病院で働く看護師のムタジールさん(25)もその一人。「日本の進んだ医療・看護技術を学べるのも魅力。妻も賛成してくれた。月に2000ドル(約20万円)は稼げるんじゃないか」と期待を膨らます。現在の給料は残業代を含み約200万ルピア(約2万2000円)だ。

  日本で働くには、インドネシアの看護師資格を保有し、2年以上の実務経験があることなどの要件がある。給料についてはEPAで「日本人と同等以上」と定めるが、インドネシア側の窓口となる海外労働者派遣・保護庁(NBPPIW)の担当者は「給料がどの程度確保されるかなど、日本側からの十分な説明はまだない」として、さらに待遇面などでの協議が必要と話す。

  一方、介護福祉士として働くには、大卒もしくは高等教育機関(3年)の修了者で、半年程度の介護研修修了などの要件がある。インドネシアには現在、介護福祉士の研修システムがなく、第1陣は看護師資格を持った人に限られる見通し。だが、来年度以降に介護士の資格認定などを行う労働・移住省は「与えられる仕事内容に比べて、学歴などの要求される条件が高すぎる」と指摘し、人材確保の見通しについて楽観していない。
  日本はフィリピンとも06年9月、同様の仕組みで看護師、介護福祉士を受け入れるEPAを締結しているが、同国議会での承認手続きが遅れている。

◇国家資格試験に不合格なら帰国
  日本側の受け入れ施設募集は厚労省の外郭団体の国際厚生事業団(東京都新宿区)が行う。施設の概要、データをインドネシア側の送り出し機関の海外労働者派遣・保護庁(NBPPIW)に送る。NBPPIWも、看護師、介護福祉士希望者のリストを同事業団に送付する。
  日本側施設は、インドネシア人希望者を20人程度選び、インドネシア人希望者も、希望施設を20位まで選択する。双方の希望をコンピューターで組み合わせ、最適な受け入れを決める仕組みだ。

  施設が決まると希望者は来日し、研修施設で6カ月間、日本語などの研修を受講。その後、希望の施設で働きながら国家資格取得を目指す。看護師は3年、介護福祉士は4年の在留期間内に国家試験に合格しないと、帰国しなければならない。

◇文化の違いに配慮を--大野俊・九州大アジア総合政策センター教授の話
  宗教や文化の違いへの配慮が必要だ。インドネシアの大多数がイスラム教徒で、1日5回の礼拝がある。豚肉食が禁止されており、調理器具の使い分けを希望する人もいる。日本の文化や習慣を押しつければ摩擦につながる。インドネシアは20年間で百数十万人の家事職を含む看護・介護職の労働者を海外に送り出しているため、今回の派遣が日本進出の突破口との期待もあるはずだ。

◇「さらに労働市場開いて」--インドネシア・労働者派遣庁長官
  日本とインドネシアのEPAが批准に向けて動き出した。柱となる看護師や介護福祉士の派遣実務を行うインドネシア海外労働者派遣・保護庁のジュムフル・ヒダヤット長官に、派遣の意義などを聞いた。【ジャカルタ井田純】
--インドネシア人の海外就労の実態は。
◆海外就労者は登録されているだけで430万人、受け入れ先は40カ国以上だ。05年に48万人だった年間派遣数は07年に70万人を超えた。自由化で先進国に労働力が移動するのは必然で、今後も増えるだろう。
--労働者派遣の意義は何か。
◆経済のグローバル化で、途上国の村にも先進国からあらゆるモノが入る。途上国でエレクトロニクスや自動車産業を興すのは難しく、放置すれば格差は広がる。途上国からの人材受け入れは社会的公正のための新たな国際的仕組みと言える。日本では初めてのケースで、失敗はできない。
--今後について。
◆日本の産業界と意見交換すると、外国人労働者のニーズを実感する。これを機にインドネシア人に対する理解が進み、看護師や介護福祉士以外の労働市場を開くきっかけになるよう望んでいる。
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■ことば
◇経済連携協定(EPA)
  2国間あるいは複数国間で自由化のルールを定め、経済の活性化を目指す。自由貿易協定(FTA)が関税撤廃による貿易の自由化が中心なのに対し、EPAは投資、知的財産、人的交流なども加わる。』
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2008.04.19 ☆インドネシア人看護師・介護士、厚労省が受け入れ準備開始=続報
  18日、日本経済新聞→

  厚生労働省は17日、インドネシア人看護師・介護士を2008年度から2年間で1000人受け入れる準備に入った。同日の衆院本会議で看護師らの受け入れを盛り込んだ日・インドネシアの経済連携協定(EPA)が自民、民主、公明各党などの賛成多数で承認され、発効のめどがついたため。まず今年7月に看護師200人、介護士300人が入国する見通し。EPAを活用して外国人労働力を受け入れる初めての事例となる。

 日・インドネシアのEPAは早ければ月内に参院でも承認される。道路特定財源関連法案の審議などを巡って国会が混乱すればずれ込む可能性もあるが、同協定は憲法の規定で衆院の優越が認められており、参院が30日以内に議決しない場合は自然承認される。インドネシアでは批准のための国会手続きは不要。

  日本がフィリピンと署名したEPAにも看護師らの受け入れが盛り込まれているが、フィリピンの批准が難航。厚労省は受け入れを09年度以降に延期する方針を固めており、インドネシアが第1弾となる。
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2008.04.17 ☆介護:外国人受け入れ、現場は歓迎と不安 人手不足に光/高い言葉の壁
  17日夕、毎日新聞→

  『インドネシアとの経済連携協定(EPA)が衆院で承認されたことで、外国人労働者に対し、看護師、介護福祉士の門戸が開かれる。介護職員不足に悩む老人福祉施設からは歓迎の声が上がるが、一方で日本語の読み書きができないことなどに対する不安や「受け入れは拙速」と反対する声も根強い。【外国人就労問題取材班】

 午後2時45分。東京都墨田区にある特別養護老人ホーム「たちばなホーム」でおやつの時間が始まる。「おじいちゃん、起きて食べる?」。2級ヘルパーでフィリピン国籍の金子ローデスさん(36)はお年寄りを車椅子に座らせると、ゼリーとスプーンを手渡した。
8年前に日本人と結婚して来日、就労制限のない永住権を持つ。「フィリピンではお年寄りは神様と同じ。ここでずっと働きたい」とほほ笑む。
  施設でフィリピン国籍のヘルパーが最初に働き始めたのは05年5月。羽生隆司施設長は「日本人の募集をしても、ぴたりと人が来なくなった。困っているところにヘルパーの資格を持つ在日フィリピン人がいると知った」と振り返る。現在は金子さんを含めて3人が働く。「大助かり。インドネシアからでもどんどん来てほしい」

  しかし、不安もある。金子さんの時給は、1人で夜間勤務をこなせる職員に比べて200円安い。漢字の読み書きができず、全入所者の状態を日々記録するパソコンへの入力ができないからだ。
  インドネシアからの希望者は、来日3〜4年間で看護師か介護福祉士の国家試験に合格しなければ帰国せざるを得ない。羽生施設長は「試験に合格できなければ使い捨てになる」と心配する。

◇「日本人で対応可能」 看護協会、介護福祉士会が反対
  インドネシアからの看護師、介護福祉士受け入れに、日本看護協会(約58万人)、日本介護福祉士会(約5万5000人)はそろって反対している。「資格を持ちながら働いていない日本人で十分労働力を確保できる」との考えからだ。
日本看護協会の楠本万里子常任理事は「夜勤が続く過重な労働のために働けない潜在看護師は約55万人いる。短時間勤務や夏休みを取るなど働きやすい職場作りを優先すれば、人手不足は解消できる」と話す。

  日本介護福祉士会の石橋真二会長も「報酬を上げてやりがいのある職場にすれば、国内で人手は確保できる」という。
  日本語の読み書きに対する不安もある。楠本常任理事は「医療事故で看護記録が証拠になることもある。日本語能力を十分に身につけられる仕組みを関係機関に要望したい」。

  石橋会長も「認知症や障害がありコミュニケーションが取れない人のしぐさや動作から、その人の意図をくみ取って介護にあたることができるだろうか」と不安を口にした。』
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☆看護・介護:外国人受け入れ 現場は歓迎と不安(特・受入)
  17日午後、毎日新聞→

  『インドネシアとの経済連携協定(EPA)が衆院で承認されたことで、外国人労働者に対し、看護師、介護福祉士の門戸が開かれる。介護職員不足に悩む老人福祉施設からは歓迎の声が上がるが、一方で日本語の読み書きができないことなどに対する不安や拙速な受け入れに反対する声も根強い。【外国人就労問題取材班】
午後2時45分。東京都墨田区にある特別養護老人ホーム「たちばなホーム」でおやつの時間が始まる。「おじいちゃん、起きて食べる?」。2級ヘルパーでフィリピン国籍の金子ローデスさん(36)はお年寄りを車椅子に座らせると、ゼリーとスプーンを手渡した。

  8年前に日本人と結婚して来日、就労制限のない永住権を持つ。「フィリピンではお年寄りは神様と同じ。ここでずっと働きたい」とほほ笑む。入所者の中川かんさん(91)は「いつもにこにこして大事にしてくれる。大好きなの」と喜ぶ。

  施設でフィリピン国籍のヘルパーが最初に働き始めたのは05年5月。羽生隆司施設長は「日本人の募集をしても、ぴたりと人が来なくなった。困っているところにヘルパーの資格を持つ在日フィリピン人がいると知った」と振り返る。現在は金子さんを含めて3人が働く。「大助かり。インドネシアからでもどんどん来てほしい」

  しかし、不安もある。金子さんの時給は、1人で夜間勤務をこなせる職員に比べて200円安い。漢字の読み書きができず、全入所者の状態を日々記録するパソコンへの入力ができないからだ。

インドネシアからの希望者は、来日3〜4年間で看護師か介護福祉士の国家試験に合格しなければ帰国せざるを得ない。羽生施設長は「試験に合格できなければ使い捨てになる」と心配する。

◇「日本人で対応可能」
  インドネシアからの看護師、介護福祉士受け入れに、日本看護協会(約58万人)、日本介護福祉士会(約5万5000人)はそろって反対している。「資格を持ちながら働いていない日本人で十分労働力を確保できる」との考えからだ。
日本看護協会の楠本万里子常任理事は「夜勤が続く過重な労働のために働けない潜在看護師は約55万人いる。短時間勤務や夏休みを取るなど働きやすい職場作りを優先すれば、人手不足は解消できる」と話す。日本介護福祉士会の石橋真二会長も「報酬を上げてやりがいのある職場にすれば、国内で人手は確保できる」という。
  日本語の読み書きに対する不安もある。楠本常任理事は「医療事故で看護記録が証拠になることもある。日本語能力を十分に身につけられる仕組みを関係機関に要望したい」。石橋会長も「認知症や障害がありコミュニケーションが取れない人のしぐさや動作から、その人の意図をくみ取って介護にあたることができるだろうか」と不安を口にした。』
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☆看護・介護:外国人に門戸 衆院EPA承認(特・受入)
  17日午後、毎日新聞→

  『インドネシア人の看護師・介護福祉士を2年間で1000人受け入れることなどを柱とした経済連携協定(EPA)が17日午後の衆院本会議で、自民、民主、公明各党などの賛成多数で承認された。参院でも早ければ月内に承認の見通しで、日本、インドネシア両国は派遣・受け入れに向けた詰めの作業に入り、希望者が7月中にも来日する。看護・介護分野では初の外国人労働者の本格的な受け入れになる。

  日本は技術者や大学教授など専門的・技術的分野で外国人労働者を受け入れているが、介護分野は対象外。看護師は日本の資格を取った場合に、研修名目で最大7年間の滞在を認めているが、実績はほとんどなかった。

  協定によると、2年間で受け入れるのは、看護師400人、介護福祉士600人。日本に入国するには、看護師の場合は、インドネシアの看護師資格を保有し2年以上の実務経験があること、介護福祉士は大卒もしくは高等教育機関(3年)の修了者で、半年程度の介護研修を修了--といった要件がある。

  看護師には3年、介護福祉士は4年を上限に「特定活動」のビザを発給する。来日から半年間は国内4カ所の研修センターで日本語を学び、その後、希望の病院・施設で日本人と同等の報酬で働きながら国家資格取得を目指す。在宅は対象外。資格を取れば働き続けられるが、ビザの期限内に受からなければ、帰国となる。
  インドネシアには現在、介護福祉士の研修システムがないため、入国要件の問題から、今年来日するのは看護師資格を持った人に限られそうだ。日本は今後、厚生労働省の外郭団体である国際厚生事業団を窓口に受け入れ施設を募集する。

  インドネシアとの協定は、昨年8月に締結された。協定は06年にフィリピンとも締結されているが、フィリピン上院の審議が遅れている。【有田浩子】

◇ことば 経済連携協定(EPA)
  2国間あるいは複数国間で自由化のルールを定め、経済の活性化を目指す。自由貿易協定(FTA)が関税撤廃による貿易の自由化が中心なのに対し、EPAは投資、知的財産、人的交流なども加わる。日本の通商政策は、世界貿易機関(WTO)での多角的貿易交渉とEPAを2本柱にしている。』
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2008.03.17 ☆介護:現場で外国人活躍 背景に人出不足--横浜の特養「よつば苑」 /神奈川
  17日、毎日新聞(神奈川)→

  『介護の人手不足が深刻化する中、横浜市保土ケ谷区の特別養護老人ホーム「よつば苑」(定員120人)では在留資格を持つフィリピン籍とカンボジア籍の男女計5人が働く。パートや派遣という形だが、同市福祉事業経営者会によると、外国人が5人も働く特養は珍しい。海外から多数の介護福祉士候補者が来日するとされる経済連携協定(EPA)が話題になる中、注目される。【池田知広】

◇日本語読み書きできないネックも
  「この仕事、気分的に楽なんですよね。家にいるみたいで」
ヘルパー2級の資格を持つフィリピン籍の永沢ロイダさん(40)はほほ笑み、流動食をすくったスプーンを入所者の口にあてた。来日して11年。日本人男性と結婚し2児をもうけたが、今はシングルマザーだ。派遣社員としてよつば苑に来たが、派遣期間が過ぎても時給が200円下がるのを我慢してパートになった。「せっかく利用者さんと仲良くなったのに、さみしくなったんです」と流ちょうな日本語で話す。
  よつば苑の職員は計63人。うち4人はフィリピン籍で、1人はカンボジア籍だ。入所者の女性(75)は「やさしいですよ。こまやかで、よく働いてくれる」。職員の長田栄作さん(23)は「元気でパワーがある。レクリエーションでも僕みたいに控えめに接してしまう所がない」と言う。昨年5月から本格的に採用を始めた碓井義彦施設長(39)は「人材不足が厳しく、将来は外国の労働者に就いてもらうしかない。今から慣れておいた方がいい」と話す。

 ネックもある。介護記録の読み書きができないことだ。日本に来て6年になるフィリピン籍の姫野マリアさん(48)は「一番大変だったのは利用者さんの名前を覚えること」と打ち明ける。碓井施設長も「受け入れはあと数人が限度」と言う。
  65歳以上の高齢者人口が66万人に上る横浜市では、介護人材不足が深刻化。市は08年度予算案で、海外からの介護人材の就労支援に2500万円をつけ、EPAに基づき30人程度をまとめて受け入れる方針だ。
ただフィリピンとのEPAは、日本で介護福祉士として働くには複数の研修を受けたうえで4年間のうちに日本語による国家試験に合格しなければならないなど、厳しい条件を課す。碓井施設長は「わざわざ英語の通じない国に来るだろうか」と懐疑的だ。

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■ことば
◇経済連携協定(EPA)
国家間で貿易や投資の自由化ルールを定め、規制の撤廃や制度の調和などにより経済交流の強化を図る協定。日本政府は06年9月、フィリピン側の要請を受け、2年間で看護師400人、介護福祉士600人を受け入れる協定を締結。07年8月にはインドネシアとも同人数の看護師、介護福祉士を受け入れる協定を結んだ。』
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2008.03.15 ☆看護・介護の人手確保へ 外国人受け入れなお課題 高い資格基準、狭い門戸 「パートナー」になれるか
  13日、西日本新聞→

  『私たちの老後、そばにいてくれる人はだれなのだろう。看護・介護分野での人手不足が懸念される中、日本政府との経済連携協定(EPA)により、インドネシアやフィリピンから看護師と介護福祉士の候補者が年内にも来日する。九州大アジア総合政策センター(福岡市)が主催したシンポジウム「グローバル化する介護と看護」では、私たちはこの現実にどう向き合えばいいのか、意見が交わされた。 (酒匂純子)

  グループホームかけはし(同)では、在日フィリピン人のホームヘルパー3人が働いている。運営会社の梯(かけはし)公子社長は「とても明るくて、利用者やスタッフともうまくやっている。家族やお年寄りを大事にしており、介護の仕事に向いている」と働きぶりに満足している。

  3人は、在日外国人向けヘルパー講座を開設しているインターアジア(福岡県小郡市)で、ホームヘルパー2級の資格を取得した。同社は4回の講座を実施、計63人が資格を取ったが、介護の現場で働いているのは6人だけだ。中村政弘社長は「最大の問題は時給が700円前後で、家計の主な収入になり得ないこと」と、介護業界全体の問題を指摘する。

  外国人だから、という偏見や抵抗感は、事業に携わり始めた3年前に比べると減ったように感じる。卒業生受け入れを望む施設も出てきた。「風向きは変わってきたが、安く雇えるのかとか、フィリピン人に頼るほど困っていない、などがっかりする発言も多い。彼女たちは対等なパートナーなのに」

◇ ◇

  厚生労働省によると、介護職員は2014年に140万‐160万人(04年には約100万人)必要とされ、人材確保は重要課題だ。看護職員も、例えば今年は需要見通しが供給見通しを3万7100人上回っている。「人を入れる入れないではなく、入れざるを得ないのが日本の現実。両国はお互いの弱い部分を補い合う関係でありたい」。日本フィリピンボランティア協会(東京)の網代正孝会長はそう言い切る。

  ただ、EPAが実現してもハードルは高い。国内で実際に働いている介護福祉士は約27万人にとどまる。多くの現場を担っているのはホームヘルパーだが、外国人は介護福祉士の資格が必要だ。EPAは非常に専門的な知識を持った人を対象にしており、ヘルパーまで門戸を広げようという話ではないのだ。

シ  ンポでは人の移動をよりスムーズにするため、「両国間で資格の標準化や相互認証も必要では」との提言もあったが、厚労省担当者は「非常に難しい」と否定した。一方、各国に人材を送り出しているインドネシア政府の担当者は、日本がこうした対策をとらない場合「(介護士たちが)サウジアラビアやオーストラリアに流れてしまうかもしれない」と指摘した。世界各地で高齢化が進んでいる。将来は外国人労働者の奪い合いが起きるのだろうか。

小川全夫・山口県立大大学院健康福祉学研究科教授は「新たな社会が始まっている。どんな考えでこの問題に向き合うのか。われわれの構えが問われている」と語った。

× ×

●欧米などケア人材不足深刻 東南アが供給源に フィリピンからは50カ国へ
  少子高齢化が進む欧米などの先進国や北東アジア、中東では、看護・介護分野での人材不足が深刻な問題になっている。こうした国や地域では「ケアの文化」があるフィリピンやインドネシア、ベトナムなど東南アジアから労働者を受け入れる傾向が強まっている。

  主要な送り出し国の1つ、フィリピンは、医療・介護労働者が世界50カ国で働いている。1995‐2006年、看護師の新規受け入れが多かったのはサウジアラビア(約6万8000人)、英国(約1万7000人)、米国(約1万2000人)、UAE(約5300人)、シンガポール(約4200人)など。インドネシアの場合、介護士は香港や台湾、シンガポール、イタリア、看護師はサウジアラビア、クウェート、カタール、オランダなどに渡っている。

  高齢化が進んでいる台湾では、外国人の「ケアワーカー」が約16万人に上るという。韓国も雇用許可制度を導入するなど、外国人労働者の合法的な受け入れ体制を整えようとしている。

  日本の場合、フィリピン、インドネシアとの間で経済連携協定(EPA)の署名を終え、当初2年間で各国上限1000人(看護400人、介護600人)の受け入れ枠を設定した。3、4年など決められた期間内に看護師、介護福祉士の資格を取得することが就労の前提。雇用の際は「日本人と同等額以上の報酬」などが条件となっている。』
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2008.03.11 ☆フィリピン人介護士 ニホン語の壁評価高いが、働きながら資格取得は至難
  11日、讀賣新聞→

  『フィリピンとインドネシアから、今夏にも看護師と介護士がやってくる。経済連携協定(EPA)に基づく労働市場の「開国」で、その数は2年間で計2000人。人手不足にあえぐ病院や施設で歓迎の声が上がる一方、日本語能力への不安や日本人の労働条件悪化を懸念する声もある。「安価な労働力」として使い捨てにせず、対等なパートナーとして受け入れることが出来るのか。現場から報告する。

  車いすの林イクさん(93)が、フィリピン人介護士のエスカーラ・イルミナダさん(31)の手を取って言った。「あんたの手は冷たいね。真心がある証拠だよ」

  東京都八王子市の永生病院。意味が分からず、首をかしげたイルミナダさんは、林さんから「ま・ご・こ・ろ。心が優しいってこと」と説明され、やっと笑顔を見せた。

  イルミナダさんら15人のフィリピン人介護士が、同病院など7施設で働き始めたのは2006年4月。EPAでの受け入れ開始前に日本で経験を積み、受け入れ後には新しく来る人の指導役になってもらおうと、NPO法人「日本国際ケアエイド協会」が招請した。就学生ビザで来日、日本語学校に通いながらの1日4時間のアルバイトだが、全員がフィリピン政府認定の介護士資格を持っている。

  渡航費や日本語学校の授業料、生活費など1人あたり約200万円の経費は受け入れ施設の負担。EPA開始後の混乱を回避したい施設側の「先行投資」だ。
  日本語はまだ片言だが、明るく、もてなしの心が旺盛で、介護に向いていると評価が高い。イルミナダさんと仲良しの女性(80)は言う。「この子は頑張って働いているのに大変そうな顔を見せない。日本人と違っておおらかで、安らぐよ」

  医療・介護の現場は労働条件の改善が進まず、人手不足が深刻だ。EPAで来日する外国人の雇用を希望する施設は多いが、国のスタンスは「人手不足解消のための制度ではなく、あくまで国際的な人材交流が目的」(厚生労働省)。このため来日後、看護師は3年、介護福祉士は4年以内に日本語で国家試験を受け、不合格なら帰国するというハードルが設けられた。

東京都町田市の特別養護老人ホーム「清風園」の安田修一施設長は「言葉の壁や文化の違いを乗り越えるには、時間とコストがかかる。働きながら数年で国家試験に受かるのは至難の業で、受け入れ施設の支援が不可欠だ」と言う。同園は05年以降、在日フィリピン人女性5人を雇用したが、在日年数が長く、日本でヘルパー2級の資格を取った彼女たちでさえ、最初はマンツーマン指導が必要で、入所者の名前にルビをふるなどの手間がかかった。
 それでも、「雇用して大正解。日本側が学ぶ点は多い」と安田さん。喜怒哀楽がはっきりしていて、時に日本人職員とのトラブルはあるが、敬老精神があり入所者に笑顔を絶やさない。彼女らの発案で取り入れたネイルケアも好評だ。

  永生病院の宮沢美代子相談役はこう指摘した。「近い将来、外国人に介護を頼る時代が必ず来る。彼らの長所を生かして働いてもらえるか、安価な労働力として使い捨てるのか。EPAはその試金石になる」』
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☆病院の8割超、外国人看護師に関心…4割は受け入れ検討
  11日、讀賣新聞→

  『経済連携協定(EPA)により、今夏にもフィリピン、インドネシアから看護師・介護士が来日する見通しが強まる中、中規模以上の病院の8割以上が外国人看護師の導入に関心があり、4割近くは具体的に受け入れを検討していることが、九州大アジア総合政策センター研究班の調査で明らかになった。

  共同研究者の川口貞親・産業医科大教授は「想定よりも外国人受け入れへの関心が高かった。単なる人手不足の穴埋めでなく、病院活性化への期待も高いが、情報不足でちゅうちょする病院も多い」と分析している。

  調査は2月、300床以上の全国1604病院を対象に行い、522病院(32・5%)から回答を得た。
外国人看護師の導入について「とても関心がある」は28・7%、「少し関心がある」は54・2%で、8割超が関心を示した。EPAで来日する外国人看護師については、「ぜひ受け入れたい」が7・3%、「出来れば受け入れたい」が30・3%で、全体の37・6%(196病院)が前向きに検討する姿勢を見せた。

  この196病院のうち、受け入れ希望人数は「2〜3人」が129病院で最も多く、「4〜6人」が27病院、「11人以上」も3病院。希望する理由(複数回答)は、<1>看護労働力の不足(53・8%)<2>国際交流(53・1%)が目立った。

  受け入れたくないと答えたのは61・9%の323病院に上ったが、理由(複数回答)は<1>患者とのコミュニケーション能力が不安(61・3%)<2>指導の人手や時間を取られる(55・7%)<3>看護技術のレベルが分からない(46・4%)などだった。』
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2008.03.09 ☆海外からの介護福祉人材受け入れへ/横浜・川崎両市
  7日、神奈川新聞→

  『横浜市と川崎市は、フィリピンとインドネシアから高齢者介護に携わる人材を受け入れる特別養護老人ホームを支援する方針を固めた。都市部では介護福祉人材が深刻な不足をきたしている。自治体が積極的な受け入れ姿勢を示すことで、少子高齢化が進む中、将来の介護福祉人材の安定確保を目指す。

  介護福祉士や看護師を日本で受け入れることを盛り込んだ経済連携協定(EPA)が今月中旬にも批准される見通しが立った。外国人の介護士候補者は母国の看護大学卒か四年制大学卒で、介護士研修を修了していることが条件。入国後六カ月間の日本語研修を経て、特養などで実地研修に入り、日本語で国家試験を受ける。介護士は四年以内に資格を取得を目指す。取得できなければ帰国、取得すれば期限なく国内で就労できる。

  EPAが発効することを前提に、横浜市は二〇〇八年度から、特養の研修担当者や介護士候補者の人件費の一部を助成するほか、関係団体と連携して日本語研修をはじめ国家資格の受験対策や、日常生活まで支援する。日本語研修の後、来年一月から市内の特養十カ所で三十人をめどに受け入れて実地研修が始まる予定で、市は〇八年度予算案に計二千五百万円を計上した。

  一方、川崎市の阿部孝夫市長は七日、「福祉施策における人材確保の充実に寄与する」と述べ、海外から介護福祉人材の受け入れに意欲を示した。高齢者事業推進課は「条件が整えば、〇八年度内にも介護福祉人材を受け入れる特養など民間施設の支援を行いたい。横浜市と足並みをそろえて取り組むことになる」としている。』
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2008.02.12 ☆インドネシア、介護士ら年内にも来日 就労中に研修
  11日、朝日新聞→

  『日本、インドネシアの両政府が昨夏に署名した経済連携協定(EPA)に基づき、インドネシアから看護師、介護福祉士の候補者が今年中にも来日することがわかった。日本はフィリピンからも受け入れる方針だが、同国での批准手続きが遅れているため、インドネシアが技術者や大学教授など専門的・技術的分野以外では初の外国人労働者の正式な受け入れとなりそうだ。

  EPAの看護・介護分野の交渉窓口であるインドネシア労働移住省は、日本が今国会で承認するのを待って、直ちに派遣・受け入れの実務について日本側と詰め、候補者の募集、選抜に入る。同省高官が明らかにした。

  両国が合意した派遣数は2年間で看護師候補400人、介護福祉士候補600人。条件は、看護はインドネシアの看護専門学校か大学の看護学部を卒業し2年以上の実務経験があること。介護は同様の看護の学歴があるか、ほかの分野の専門学校卒以上の学歴で出国前に介護研修を受ける、などとなっている。

  同省などは看護師、介護福祉士候補者向けの出国前研修や実技試験の内容を検討中。

  日本に来た候補者は、6カ月間の日本語研修を受けた後、病院や老人ホームなどで助手として働きながら技能を身につける。日本語の国家試験に合格すれば事実上無期限で在留し、施設で看護師、介護福祉士として就労できる。受からなければ帰国する。

  渡航費と日本語研修費は日本政府が負担する。政府は08年度予算案に、フィリピンからの派遣も含め関連費用として約19億円を計上している。』
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2008.02.06 ☆未来の介護『大丈夫?』 ハンガリー人東大生が見た日本の現場
  6日、中日新聞→

  『ハンガリー出身の東大生が、介護現場を回って卒業論文を書いた。テーマは「外国人介護労働者の受け入れ問題」。人手不足に悩む業界だが、高齢化の進展で要介護者が増えれば、避けては通れない問題だ。そんな日本の介護現場をどう見たのか。

  「介護サービス提供側から見た外国人介護労働者の受け入れ」をまとめたのは、東京大学文学部社会学専修課程四年のハンガリー人、ビラーグ・ビクトルさん(24)。
  十九歳のとき日本でホームステイし、「優しい社会が肌に合った」とあらためて日本に留学した。「世界一の高齢化社会こそ日本社会の象徴」との思いから卒論のテーマに介護を選んだ。

足で調べる
  二〇〇六年に、日本とフィリピンが結んだ経済連携協定(EPA)に注目した。外国人介護福祉士受け入れをめぐる日本の事情を、国、県、市町村、介護事業運営者、現場職員の五つの階層に分け、それぞれの立場の人にインタビューを重ねた。国際厚生事業団、在日フィリピン人協会、東京都庁にも足を運んだ。

  指導した武川正吾教授(福祉社会学)も「社会学のゼミで介護を選んだのは彼だけ。アンケートの数値分析などが多い中、日本人でもあまりやらないフィールドワークという昔ながらの研究手法を踏襲し、問題意識もはっきりしている」とその調査姿勢を評価する。
  ビクトルさんが指摘した第一の問題は「長期的計画の不在」。「いずれ、国内の労働力だけでは介護を支えきれない見通しがあるにもかかわらず、厚生労働省は今回の受け入れを国際協力としかとらえず、将来の参考にしようとする意識がない」

高いハードル
   次に「不利な条件や差別の壁」だ。その一つが、国家資格取得の高いハードル。昨年の介護福祉士国家試験合格率は50・4%と半分程度。まだ外国人の受験は少ないが、日本語での受験は外国人にとって不利になる。「フィリピン人が資格を取得しても、活動の場は施設だけで、在宅介護は禁止される。日本人でも同様だが、福利厚生など生活支援の欠落も課題として残る」

  資格取得のため三年間の研修を積む施設就労では、対応は受け入れ施設に任されており、教育を無視し労働力だけ搾取する悪質な事業者出現の懸念も指摘する。
ビクトルさんが感じているのは、現場と制度の温度差だ。特に、介護の専門性ばかり要求されることに疑問を呈する。「日本語での記録など一部は、制度で示す専門性が求められるが、外国人ヘルパーと働いた経験のある現場職員の多くが重視したのは『人柄』だった」

  外国人介護福祉士の受け入れは「安い賃金で雇用すれば、介護職の地位を低下させる」(日本介護福祉士会)などの反対意見も強い。この点は「同等な賃金を保障することが重要で、日本人が集まりにくい地域での採用が見込まれる」と分析する。
「懸念されるのは、利用者の外国人に対する抵抗感。戦争体験のある認知症利用者は、予期せぬ反応があるかもしれない」

  「いずれにせよ、国内だけでは介護労働力が不足する」と指摘。「今回の受け入れを準備期間ととらえ、長期的政策が不可欠だ」と強調する。
  現在、ビクトルさんは大学院の受験勉強と卒業単位の残りのリポートをまとめている。大学院では、外国人介護労働者を対象とした研究を行いたいと考えている。

<日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)>
 小泉政権時代に調印された。フィリピン人看護師400人と介護福祉士600人の日本への受け入れが柱。3年間の研修後、日本の国家試験に合格すれば、その後も労働できる。日本は国会承認したが、フィリピン側が未承認で発効していない。
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2007.12.23 ☆外国人看護師ら受け入れ・まず1000人、インドネシアから
  22日、日本経済新聞→

  『厚生労働省は日本とインドネシアが今夏に署名した経済連携協定(EPA)に基づき、当初2年間で看護師ら1000人を受け入れる方針を決めた。同国政府に通知し、同意を得た。日本の国会での協定承認後、2008年度にも受け入れを開始する。看護や介護分野の人手不足を解消するのが狙いで、初の本格的受け入れとなる。成功すれば、少子高齢化社会の進展に備え、EPAをテコにした外国人労働力の活用に弾みがつくことにもなりそうだ。

  日本は技術者や通訳など「専門的・技術的分野」でのみ外国人労働者を受け入れており、介護職員は対象外。看護師は現状でも日本の資格を取得すれば、研修名目で最大7年間の在留を認めているが、実績は極めて乏しい。


☆日本、インドネシアから看護師、介護職員1000人受け入れへ
  22日夜、AFP通信→

  『日本はインドネシアとの自由貿易協定に基づき来年度から1000人の看護師と介護職員を受け入れる。日本経済新聞が伝えた。

  日本がフルタイムで働く外国の看護師と介護職員を受け入れるのは初めて。4月からの2年間で日本は200人の看護師と300人の介護職員を受け入れる。この計画が成果を挙げれば、3年目に受け入れ人数を増やす予定だという。

  同様の計画はフィリピンとの間でも検討されているが、日本とフィリピンはまだ自由貿易協定を結んでいない。日本の厚生労働省は現在4万人の看護師が不足しており、2014年には45万〜55万人が不足すると予測している。』

※AFP=フランス通信社。世界最古、フランス最大の報道機関で、現在 AP通信 、ロイターに次ぐ世界第3位の規模を持つ。
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2007.08.21 ☆看護師など1000人受け入れ=日インドネシアEPA-厚生労働省
  20日深夜、時事通信は』以下配信した。

  『厚生労働省は20日、インドネシアとの間で締結した経済連携協定(EPA)に基づく看護師や介護福祉士の受け入れについて、2年間で合計1000人(看護師400人、介護福祉士600人)を上限とすることを明らかにした。受け入れはフィリピンに続き2カ国目で、人数枠も同じだ。
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2007.05.11 ☆フィリピン人向け介護ヘルパー講座 人手不足で
  11日、神戸新聞は次のように報じている。

  『福祉現場の人手不足を背景に、在日フィリピン人の青野レベッカさん(大阪市港区)がフィリピン人向けのヘルパー養成講座を企画、同市内で十五人が二級取得を目指している。人手不足は今後さらに深刻化すると予測される一方、フィリピン人女性の就労は極めて困難。ヘルパーとして働いた経験を持つ青野さんが、この二つの課題を結びつけた。
  講座は、青野さんが企画し、三月末から大阪市東住吉区の特定非営利活動法人(NPO法人)「共生と自立のまちづくり・ふれあい」が実施。七月下旬まで百三十二時間の講座が続く。日本語が話せることと、永住権を条件にフィリピン人十五人が日本人五人と一緒に受講している。
  「-ふれあい」の浜本哲専務理事は隣接の在宅サービスステーション「もくれん」の施設長を兼ねており、二級を取得した希望者は、ヘルパーとして採用するという。

  講座はすべて日本語だが、ひらがなや英語で専門用語の注釈を加えた補助教材を独自に作っているほか、青野さんが講座に出席し、分かりにくい部分を英語やタガログ語で補足している。
  青野さんはマニラ市出身で、在日二十二年。漢字に四苦八苦しながらも二〇〇二年にヘルパー二級を取得。約四年、在宅介護など福祉施設で働いた。「フィリピン人女性が安定収入を得るのは難しい。日本人男性と離婚したシングルマザーも多く、少しでも支援したい」と言う。
  一方、福祉現場の人手不足は著しい。兵庫労働局によると、福祉分野の新規求人は増加が続き、三月は前年同月比27・8%増。団塊の世代の高齢化により問題はさらに深刻化するとみられている。日本は昨秋、フィリピンと経済連携協定(EPA)を締結。時期は未定だが、当初二年間で千人を限度に看護師、介護福祉士を受け入れることにしている。青野さんは福祉の雇用をめぐるこうした動きも視野に入れ、すでにNPO法人を目指す団体「パグアサ(希望)ケア」を発足させた。今後は訪問介護やヘルパー派遣事業にも取り組んでいくという。』
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2007.02.10 ☆フィリピン人看護師・介護士の受け入れ、来年にずれ込み
  9日午後、日本経済新聞は「マニラ発」で、以下のように報じている。

  『日本が昨年締結したフィリピンとの経済連携協定(EPA)で決まったフィリピン人看護師と介護士の受け入れが来年にずれ込む見通しとなった。フィリピンの上院が8日に休会し、同国での批准は7月に再開した後になることが決まったためだ。

  フィリピン上院はテロ対策法案などの審議を優先。関税撤廃項目に有害廃棄物が含まれていたことへの国内世論の反発もあって、批准審議を5月の議会選挙後に先送りした。上院は経済連携協定を再開後の審議の優先課題と位置づけているが、批准には時間がかかる可能性がある。

  協定は昨年9月に締結し、日本は昨年末に国会で承認。今年春からの2年間でフィリピン人看護師と介護士を合わせて1000人を受け入れる準備を進めていた。』
2007.01.21 ☆少子高齢化の日本 比人の介護士実現へ  
  20日夜、日テレニュース24は以下のように報じている。

  『日本にとって初の労働市場開放となるフィリピン人介護士の受け入れが早ければ来年度から始まる。高齢者福祉に新たな道を開くことになるのだろうか。
  コミュニケーションが大切と言われる福祉の現場。そこに今、外国人であるフィリピン人ヘルパーが働き始めている。関根ミルナさんは87年に歌手として来日、その後、日本人男性と結婚した。去年、介護ヘルパーの資格を取得し、去年10月から都内の高齢者施設で働いている。ミルナさんのように日本に長く暮らすフィリピン人女性が介護ヘルパーとして働くケースは約2年前から急激に増えている。
  今、首都圏だけでも約200人のフィリピン人介護ヘルパーが働いているといわれている。こうしたヘルパーを派遣している人材派遣業界も、今回の政府の決定を歓迎している。フィリピン人ヘルパー派遣会社「アイ・ピー・エス」の営業担当者は「政府が発表することで、関係者の意識が変わってきたこともあり、フィリピン人ヘルパーの普及という意味で非常に期待できると思う」と話している。

  しかし、今回の合意は制度的にハードルが高すぎるのではないかとの指摘もある。日本が受け入れるのはミルナさんのような介護ヘルパーではなく、国家資格の介護福祉士だ。これから候補生として来日するフィリピン人は日本語を学んだり、現場で働きながら4年以内に日本の国家試験に合格しなければならない。しかも試験を受けるチャンスは事実上、1度きりしかない。フィリピンの労働省担当者は「フィリピンでの資格だけを認める国もあります。ほかの国と比べると日本の要求は多すぎます」と話している。

  一方、厚労省の職業安定局担当者は「受け入れる病院、介護施設に(受験対策を)ご協力いただきながら、適正なレベルの高い研修をやっていただきたいと思っております」と話している。

  「ナニ人とかフィリピン人とか、気持ちと気持ちを合わせれば同じ。言葉なんかないね。温かい気持ちだけ通じます」-ミルナさんは、介護の現場で大切なのは資格ではなく気持ちだと話す。

  少子高齢化が加速する中、今回の受け入れ政策は現場の期待に応えることができるのだろうか。』
2007.01.21 ☆フィリピン人看護師ら研修、受け入れ機関に条件・厚労省指針案
  21日朝、日本経済新聞は以下のように報じている。
  『厚生労働省は、フィリピンとの経済連携協定(EPA)に基づいて受け入れる看護師と介護福祉士の研修機関に関する指針案を固めた。研修させる医療機関は、入院患者3人に対して1人以上の看護師・准看護師を配置しているなど十分な体制を整えていることを条件とする。
  また、介護福祉士の研修を提供する介護施設も、常勤介護職員の4割以上が有資格者であることなどを定める。研修期間中の報酬は日本人と同等以上、とする。』
2007.01.17 ☆比看護師ら 報酬、日本人と同等以上 厚労省指針案 労働条件の低下防ぐ
  17日、西日本新聞は以下のように報じている。
  『厚生労働省は16日までに、日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)に基づき、2007年度にも日本で働くフィリピン人看護師などを受け入れるための指針案をまとめた。受け入れ先の使用側に、看護師と介護福祉士候補者の報酬をいずれも日本人従事者と「同等額以上」とすることなどを要件として求めている。
  機械や農業など他の分野で受け入れている外国人の研修生や実習生が低賃金で働かされている実態があることから、雇用管理を徹底し労働条件が低下するのを未然に防ぐ狙いとみられる。これにより、弁護士やデザイナーなど専門性の高い職種だけでなく、ある程度の専門性がある職種にも道が開かれることになり、外国人労働者の雇用はますます増えそうだ。

  指針案では、同省が所管する国際厚生事業団が受け入れ先の調整機関と明記。病院や介護施設からの受け入れ希望と、フィリピン人の求職を受け付けるなどのあっせんをし、受け入れ先と雇用契約を結んだ上での入国となる。使用側には、透明性を確保するため、徹底した報告義務を課す。
  このほか看護師受け入れ施設に対し、実習指導者がいることや、病院に勤める看護師・准看護師の数が入院患者3人当たり1人以上‐などの要件を盛り込んだ。

  介護福祉士の場合は、受け入れ施設は原則、特別養護老人ホームといった介護保険施設などを想定、「常勤の介護職員の4割以上が介護福祉士資格を有する」などとしている。ホームヘルプなどの在宅サービスについては、雇用実態が把握できない可能性があるとして、就労不可とした。』
2007.01.16 ☆報酬は日本人と同等以上 比看護師ら受け入れ要件
  16日夜、共同通信は以下のように報じている。
  『厚労省は16日までに、日本とフィリピンの経済連携協定に基づき、07年度にも日本で働くフィリピン人看護師などを受け入れるための指針案をまとめた。受け入れ先の使用側に、看護師と介護福祉士候補者の報酬をいずれも日本人従事者と「同等額以上」とすることなどを要件として求めている。

  機械や農業など他の分野で受け入れている外国人の研修生や実習生が低賃金で働かされている実態があることから、雇用管理を徹底し労働条件が低下するのを未然に防ぐ狙いとみられる。

  指針案では、同省が所管する国際厚生事業団が受け入れ先の調整機関と明記。病院や介護施設からの受け入れ希望と、フィリピン人の求職を受け付けるなどのあっせんをし、受け入れ先と雇用契約を結んだ上での入国となる。』
2007.01.13 ☆フィリピン人介護(福祉)士、「入所型」中心に受け入れ 厚労省指針案
  15日付「福祉新聞」よると、厚労省は06年12月28日、経済連携協定(EPA)に基づくフィリピン人介護(福祉)士の受け入れについて「受け入れ指針案」をまとめた。
  内容は、「受け入れは『入所型』を中心とし、国試合格後は単独通所系にも認める。具体的には、国試合格前では30人以上の定員がある入所施設(特養、老健、障害者施設等)で、通所系は入所施設と同一敷地内で一体的に運営されるもの」などとした。
  同紙は厚労省のホームページ上でこれを公開、職業安定局で意見募集をしている(1月19日まで)が、管理者は確認できなかった。

■しかし、これでは話が違う。国試合格義務付けとした先の国会答弁は何だったのか。この省はころころ方針を変える。今に始まったことではないが、たびかさなる現場無視の姿勢は、国民の反発を買うだけ。
☆BBSにて情報をいただきました。  ここ でした ⇒経済上の連携に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定に基づく看護及び介護分野におけるフィリピン人看護師等の受入の実施に関する指針(案)について
2006.12.06 ☆日比経済連携協定、国会承認・看護師など受け入れへ 
  6日午前、日経新聞は以下のように報じている。
  『日本とフィリピンの自由貿易協定(FTA)を含む経済連携協定(EPA)が6日午前の参院本会議で承認された。日本側はフィリピン人の看護師・介護福祉士を条件付きで受け入れる。フィリピン側は日本の鉄鋼製品の大半や自動車部品などの関税を撤廃する。日本が結んだEPAで労働市場の一部開放を盛り込むのは初めて。衆院は承認済み。フィリピン側の手続き終了後、発効する。』
2006.11.21 ☆インドネシアとの経済連携協定、看護師・介護福祉士受け入れ 
  21日朝、日経新聞は以下のように報じている。
  『日本とインドネシア両政府が交渉中の経済連携協定(EPA)の大筋合意案が20日明らかになった。労働者の受け入れでは、日本がインドネシアから看護師と介護福祉士のほか、ホテルや旅館で接客する観光分野での研修・実習生も受け入れる。日本が観光分野で実習生を受け入れるのは初めて。月末に東京で開く首脳会談で合意する見通しで、来年中の協定発効を目指す。

  EPAによる外国人労働者の受け入れはフィリピンについで2カ国目。看護師と介護福祉士はフィリピンと同様に、日本の国家資格の取得を条件に滞在を認める。医療現場で専門的な日本語が話せることなどが条件となる。人数などは今後詰めるが、年間数百人など一定の枠を設ける方針だ。』
2006.11.11 ☆石田厚労副大臣、「介護福祉士、外国人も同様の扱い」衆院外務委で答弁 
  10日付け「やまのい和則メルマガ」によると、8日、衆院外務委員会で「フィリピン人看護師・介護福祉士受け入れ」について、民主党・山井議員が「フィリピン人も、日本人と同様に、介護福祉士国家試験に合格しなければならないようにすべき。フィリピン人だけは無試験で介護福祉士になれるのはおかしい」と確認を求めたところ、石田厚生労働副大臣は「日本人と外国人について同様の扱いを基本とする」と答弁をした。

  また、「今回はフィリピン人を2年間で1000人受け入れるが、3年後以降に何人に増やすかは、必ずしも国会審議が必要でなく、日本政府とフィリピン政府の合意で自由に5000人にも1万人にも増やせる。安易に大量に安い労働力として受け入れると、日本の介護・看護現場はガタガタになる。その結果、日本人の若者が介護や看護に魅力を失い、さらに人手不足が悪化するという悪循環になりかねない」と質問したところ、麻生外務相は、「受け入れる高齢者がどう感じるかも大事」と答弁をし、フィリピン人を受け入れた施設や病院の患者や高齢者の意向・感想も調査することを約束した。
  (メルマガでは次のように付け加えられています。「私はフィリピン人と共にシンガポールの老人ホームで介護の手伝いをしたことがあります。フィリピン人はやさしいし、親孝行です。しかし、言葉の壁もあり、日本ですぐに十分な介護ができるとは限りません。)
2006.11.02 ☆比国からの「看護・介護職員受け入れ」、麻生外務相「受け入れるしかない」 
  10月31日、国会情報 衆院外務及び厚生労働委
 民主党・山井議員は「麻生大臣の答弁は問題だ。今回のフィリピン人受け入れは、決して人手不足解消が目的でなく、人的交流が目的となっている。にもかかわらず、責任者の外務大臣が、『人手不足解消のために仕方ない』と答弁するのはとんでもない。この受け入れによって、労働条件が悪化したら、肝心の日本人が 看護や介護分野に集まりにくくなり、大問題」と強く批判。
  これに対して麻生外務相は、フィリピン人の受け入れに関しては、労働契約をきっちり結び、日本の病院や介護施設の労働条件が悪化しないように配慮する」などと答弁した。

■詳細は11/3以降に。 
2006.10.21 ☆外国人との共生の一歩に/フィリピン人看護師 東奥日報社説 
  21日、東奥日報社説では、以下論じた。
  『看護師不足が深刻になっている。多忙を極める仕事のため、退職者が後を絶たない。厚生労働省の調べによると、全国で看護師が四万人以上不足している。
日本とフィリピンは経済連携協定(EPA)を締結。来年度からの二年間でフィリピンから看護師志望者四百人、介護福祉士志望者六百人の合計千人を上限として受け入れる。
  フィリピン人看護師の受け入れが、看護師不足の解消につながるかは、受け入れ枠が少ないこともあり、直接的な効果はそれほどないかもしれない。

  入国する看護師はフィリピンの看護師の資格を持ち、三年以上の実務経験のある人たち。六カ月間の日本語研修を経て、病院などで実地研修を行い、日本語の国家試験を受験する。試験に合格すればずっと日本で就労できるが、看護師で三年以内、介護福祉士で四年以内に合格できなければ、帰国しなければならない。

  日本語での国家試験には難しい漢字や医療の専門用語があり、フィリピンからの看護師にはかなり高いハードルとなりそうだ。またフィリピンの看護師は優秀とされ、英語圏での需要があり、日本語が必須のわが国にはそれほど流れてこないとの見方もある。

  看護師不足の解消を考えるならば、全国で五十五万人いるという、資格があるのに働いていない潜在看護師の職場復帰を図るのが筋だろう。一度現場から離れると医療の進歩についていけない、仕事の過酷さを知っているだけに二の足を踏む、という人が多いようだ。フルタイムにこだわらない、働きやすい環境をつくることが必要だ。
  介護福祉士についても、資格取得者は五十五万人いるのに、実際に働いているのは六割ほど。施設では介護職員の不足が目立つ。賃金の低さや労働条件の厳しさが原因だという。待遇の改善が先決だ。
  それでもフィリピン人看護師の受け入れが重要な意味を持つのは、初めての労働市場の開放につながるからだ。
  これまでわが国では専門的、技術的な分野に限って外国人労働者の就労を認め、一般労働者は原則的に認めてこなかった。ところが実際には労働現場での人不足に対応するため、研修生などの名目で在留条件を緩和、そのことが不法滞在の増加になり、治安の悪化にもつながってきた。

  フィリピン人看護師や介護福祉士の受け入れについては、言葉の問題をはじめ生活習慣の違いなどから、不安視する意見もある。
また安価な労働力として活用、日本人の給与水準の抑制に利用されるのではとの懸念もある。病院の中にはフィリピン人看護師を手軽な労働力と期待する向きもあるようだが、協定ではフィリピン人看護師の給与について「日本人と同等以上の報酬」と明記しており、順守させることが大事だ。
  わが国では急速な少子高齢化の中で、将来の労働力不足が予想されるだけに、労働市場の開放は避けて通れない。フィリピン人看護師や介護福祉士が、外国人との共生の第一歩となるように期待したい。』
  2006.10.16 ☆外国人の介護士育成広がる、研修や生活支援など  
  16日夕、日経新聞は以下のように報じている。
『介護各社が外国人介護福祉士の受け入れに向け、戦力としての育成に動き始めた。日本がフィリピンと結んだ経済連携協定(EPA)による市場開放を受け、語学や文化の研修プログラムを用意したり、住宅手当などを通じて中長期的な生活環境も支援する。介護現場ではリハビリ手法など専門技術を持つ介護福祉士の不足が深刻化しており、各社は外国人を有力な労働力と位置づけて受け入れの準備を急ぐ。
  9月9日の日比間のEPA締結で、2007年春以降の協定発効後に2年間で介護福祉士600人の研修生を受け入れることが決まった。研修生は国による半年の語学研修の後、企業内で実務を学びながら国家資格の取得を目指す。国が受け入れ企業を募る予定だ。』
2006.10.11 ☆「知りたい:フィリピン人看護師がやって来る」 元・大学教授、日本のリハ批判
  11日、毎日新聞夕刊では、以下のように報じている。
  『過酷な労働条件で人手不足が深刻な看護師や介護士に、フィリピン人を一定の条件で受け入れることが決まったフィリピン、日本両国の期待と不安は--

◇受け入れを見越し育成、国内人材に影響の声も
  「私たちがやってきたことは、正しかった」
  フィリピン南部ダバオ市にある「ミンダナオ国際大学」。ニエト・ラトレ・ビト学長(56)は胸を張る。同大は02年、特定非営利活動法人(NPO)「日本フィリピンボランティア協会」の協力で創立。日本の外国人介護労働者受け入れを見越して福祉学部を設け、日本語学習も取り入れた。
  英語のできるフィリピン人看護師はすでに欧米で大勢が活躍している。福祉学部4年のマーチェン・メイ・サラグステさん(20)は「日本の介護技術を身につけ、将来はフィリピンで高齢者介護の仕事をしたい」と日本語と英語で語る。
受け入れは、日本とフィリピンが9月初めに調印した経済連携協定(EPA)に盛り込まれた。フィリピンは、国民の10人に1人が海外に出て働く「海外出稼ぎ大国」だ。
  一方、日本は昨年12月に厚生労働省が発表した看護職員需給見通しによると、全国の病院などが必要とする看護職員は今年約131万4000人で、約4万2000人が不足する見込み。2010年でも約1万5000人の不足が見込まれる。
  両国の思惑が一致したかに見える協定だが、介護ヘルパーらで作る「ホームヘルパー全国連絡会」(東京都)の森永伊紀事務局長は「安価な労働力としてフィリピン人が使われると、日本人を含めたヘルパー全体の労働条件が下がらないか」と心配する。現場でも日本社会での生活体験が限られる外国人労働者の定着に懐疑的な意見は強い。
協定では、日本の国家資格を取得するためフィリピン人の看護師に3年、介護士に4年の就労を許可し、入国後には6カ月の日本語研修も義務づける。

  この条件に、不安や不満をもらすフィリピンの関係者は多い。95年からボランティアを続ける助産師のルース・レスマーさん(34)は「問題は言葉。薬の説明書を正しく理解できるか、電話で救急車を呼んだり、病状を正確に伝えられるか」と話す。
  こうした不安を取り除くため、日本の高齢者や介護の必要な人をフィリピンで受け入れ、現地ヘルパーが介護する試みも6月から始まった。8~9日間で費用は20万~25万円ほど。参加者の一人で15年前に脳梗塞(こうそく)で倒れ、24時間介護が必要な東洋大元教授の池田正敏さん(65)は9月、再びダバオを訪れた。「フィリピンの理学療法士は患者の能力を最大限、引き出そうする。通りいっぺんの日本のリハビリとは大違いだ」と話している。』

■ありゃ! これはいかんですよ。全国のPT/OT/STは怒るぞ。百歩譲ってできなくさせてる背景に触れんとだめだよ。
2006.10.02 ☆[外国人看護師]「体制を整え着実に受け入れたい」 読売新聞社説
  2日、読売新聞社説では以下のように述べている。
  『経済連携協定(EPA)により、外国との人材交流の拡大に踏み出した意義は大きい。
政府は、日本とフィリピンが結んだEPAに基づき、フィリピン人の看護師や介護福祉士を、当初の2年間で最大1000人受け入れることを決めた。
  EPAの締結はシンガポール、メキシコ、マレーシアに次いで4か国目だが、日比協定で初めて、「人の移動」が盛り込まれた。
看護師らを日本に受け入れる、と言っても、フィリピンでの資格をそのまま認めるわけではない。「候補者」として3~4年の在留を認め、その間に日本の看護師または介護福祉士の資格を取ってもらう。合格できなければ帰国する。
日本人と同じ国家試験を受けて合格した人が、その後、日本で看護師や介護福祉士として働き続けることを拒む理由はなかろう。
  フィリピンは国策として、看護師を米国などに年間1万数千人も送り出しており、能力も高いと評価されている。
ただし、これまでは言葉の問題が少ない英語圏の国が大半だった。看護や介護は意思疎通が何より重要だ。その点は、日本語で行われる試験をパスするのなら問題ないだろう。
だが、現実にはかなり高いハードルだと思われる。
  候補者として入国した人は、半年間の日本語研修を受けた後、学生の研修に実績のある病院や介護施設で、助手として働きながら国家試験の合格をめざす。
この期間、受け入れた病院や施設は、給与などで日本人と同等の待遇を保障しつつ、日本語の学習環境も十分に用意する必要がある。多数のフィリピン人が、日本でも看護師・介護福祉士として活躍できるかどうかは、受け入れ側の姿勢にも左右される。
  EPAにより、人やモノの自由な移動が促されることは、互いの国に活力をもたらす。少子高齢化が進む日本にとって労働力の確保も重要な課題である。
  日本では看護、介護とも、現場の人手不足が深刻だ。看護師は4万人以上も不足している。老人福祉団体の調査で、介護職員が充足している、という施設は4割にも満たない。
  こうした看護、介護の現状を改善する一助として期待は大きい。看護師らの受け入れが秩序立って行われれば、他の職種の受け入れのモデルケースになる。
  外国人の看護師や介護福祉士を、日本の医療・福祉をともに担ってくれる貴重な人材として遇し、育てていくことが大切である。』
2006.10.02 ☆潜在看護師を探せ フィリピン労働者受け入れ 経験者発掘へ協会意識調査
  2日、北海道新聞は以下のように報じている。
『政府は来春から2年間でフィリピン人の看護師志望者ら1,000人を受け入れる予定だが、看護師不足の深刻さに比べ人数が限られている上、日本語による資格取得などハードルも高く、「人材不足解消にはならない」との見方が強まっている。このため資格を持ちながら働いていない日本人の「潜在看護師」の発掘に注目が集まっており、日本看護協会が今月、インターネットによる初の就業意識調査を行うなど人材掘り起こしに躍起だ。

  労働力不足の解消策として経済界などが強く求めてきたのが外国人への労働市場開放。政府は9月上旬、フィリピンと結んだ経済連携協定に基づき、看護・介護分野の研修生を来春から2年間で最大1,000人受け入れると発表した。
しかし、日本語の国家試験合格など条件クリアは簡単ではない。同国の事情に詳しい日本フィリピンボランティア協会(東京)は「フィリピン人看護師は欧米で人気が高く、あえて日本語圏に来る人は少ないだろう」とみる。道保健福祉部も「フィリピンの人材に期待する声はほとんど聞かない」のが現状だ。

  看護師不足は深刻だ。市立稚内病院では例10月に翌春採用の看護師を募集するが、15人程度の採用枠が埋まることはほとんどない。つてを頼りに、地元に住む看護師経験者らに声をかけ不足を補ってきたが、看護師の需要が高まる中、地方都市では簡単に見つからなくなっている10月の市広報誌に初めて看護師経験者向けの募集を掲載するが「どれだけ反応があるか…」と関係者は気をもんでいる。
  厚労省によると、今年の看護師不足は全国で41,600人。とりわけ道内は約78,000百人の需要に対し、供給は74,.000人にとどまり約4,200人足りない。不足数は神奈川、愛知に次いで全国3番目に多い。4月の診療報酬改定で看護師の多い病院に手厚く報酬が払われるようになり、「本州の病院が道内に看護師を集めに来ている」(道央の病院関係者)という。
そんな中、注目されているのが出産や子育てなどを機に仕事を辞めた潜在看護師だ。同省の試算では全国に55万人いるとみられるが、離職すると所在把握が難しく「実態がよく分からない」(厚労省)のが現状だ。このため日本看護協会は、ホームページなどで潜在看護師に登録を呼びかけている。10月中旬までに30,000人を目標に、登録者の働く意思、希望条件などを調査。年度内に報告書をまとめ、再就業促進につなげる考えだ。
「潜在」が多い背景には、一度現場を離れると医療の変化についていけないと感じたり、深夜勤務など労働の厳しさを敬遠する人が多いためとみられる。さらに外国人労働者の受け入れが進めば、「日本人の労働条件低下を招き、さらに潜在看護師が増えるという悪循環になりかねない」(日本医療労働組合連合会)と警戒感も強い。同協会は調査結果を基に、再就職しやすい環境整備を進めるとともに、「そもそもの離職防止につなげたい」(楠本万里子常任理事)と話している。 』
2006.9.18 ☆日比経済協定 労働市場開放へ幅広い議論を  18日、愛媛新聞社説
  『フィリピン人の看護師や介護福祉士を日本が受け入れることを柱とする日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)が締結された。来春にも発効する見通しで、一般労働市場の一部開放に初めて踏み出す。
  急速な少子高齢化が進み、労働人口が減少する中、外国人労働者への依存は高まろう。しかし、どこまで外国人雇用を受け入れるか、国民のコンセンサスはできていないのが実情だ。
  今回のEPAは外国人雇用の方向を占う試金石といえる。これを機にプラスマイナスを含めて幅広い論議が必要だ。
  厚生労働省は締結後、当初2年間で看護師400人、介護福祉士600人の計1,000人を上限に受け入れることを明らかにした。
  日本側は当初、年間計200人程度で調整を求めた。それに比べると大きな前進だが、年間数万人規模の看護師を海外に送り、外貨獲得に懸命のフィリピン側にとっては失望は大きい。
  日本国内では、地方や中小の病院などで看護師、都市部ではヘルパーの不足感は強い。このため今回の門戸開放に期待する声もあったが、この程度の規模では解決策になるまい。
  また志望者は日本語習得が必要で、日本の国家試験に合格しなければ3―4年で帰国を迫られる。医療の質の確保は当然として、厳しい条件だけに労働力として定着するかは未知数だ。
  厚労省の予測では、2010年には16,000人の看護職員が不足する見込みだ。厚労省が言うように、結婚などで退職した約55万人の潜在看護職員の復帰を働きかけるのが優先課題だが、外国人看護師の活用も考えざるを得ないだろう。今回の締結を受けて、国内受け入れ態勢の整備を急ぐべきだ。
  日本がEPA交渉中のタイは調理師やマッサージ師、インドネシアはホテル従業員の受け入れを求めてきている。中国や韓国に対抗して東南アジア諸国などとの経済連携協定の締結を急いでいるだけに、相手国からの労働市場開放要求は強まろう。その意味からも外国人雇用に関する早急な論議が求められる。
  日本は1999年、外国人雇用に関して「専門的分野は歓迎するが、単純労働者は原則として受け入れない」との基本方針を閣議決定している。
  ところが、実際には「研修・技能実習生」として来日した外国人や、ブラジルなどの日系人が単純労働に就労。不法残留者も加えるとその数は60万人前後という。今や中小企業や地方の地場産業は外国人労働者なしには成り立たないのも事実だ。
  こうした現状と将来の労働力不足を踏まえ、経済界を中心に外国人雇用の積極受け入れ論が高まっている。一方で▽国内の雇用機会を奪う▽日本人労働者の賃金抑制につながる▽治安悪化▽行政コストの増大―などを懸念し、警戒感も根強い。
  「労働開国」の時代を迎え、外国人労働者の秩序立った受け入れをどう進めるか、処遇をどう改善するか、日本社会の活性化にどうつなげるか―などについて合意形成を図りたい。 』
2006.9.14 ☆看護・介護に外国人労働者 受入 西日本新聞社説 
14日、西日本新聞社説。
『日本政府は、フィリピンからの看護師・介護福祉士受け入れを含む両国間の経済連携協定(EPA)を締結した。日本のEPA締結は4カ国目だが、労働市場の一部開放を盛り込んだのは初めてだ。
厚生労働省は当初2年間でフィリピン人の看護師志望者400人、介護福祉士志望者600人の計1000人を上限として受け入れる方針だという。
フィリピンは世界最大の看護労働輸出国といわれる。中東や米国、英国などの医療現場で働いており、フィリピン側が日本に受け入れを強く求めていた。
きちんとした資格を持った志望者に対し、6カ月間の日本語研修や日本の国家試験合格など一定の条件を付け、歯止めをかけたうえで受け入れることは、日本の医療・介護現場での慢性的な人手不足感を緩和する一助になりうる。
だが、同時に医療・介護の職場環境の改善、国内人材の育成や活用を図り、外国人労働者依存とならないようにバランスをとっていくことも必要だ。
というのも、日本では、なし崩し的に外国人労働者を受け入れて、労働コストを抑えてきたともいえるからだ。
1990年に施行された改正入管法(出入国管理及び難民認定法)によって、日系1世、2世にのみ与えられていた在留資格が原則、日系3世にまで認められることになったことが象徴的だ。
バブル経済で企業の人手不足が強まったことが背景にあった。この結果、90年には約7万人だった日系人労働者数は2003年に約23万人になった。
しかし、バブル崩壊とともに雇用環境は一変し、いま、派遣・請負事業者の下で低賃金で働く日系人が多いという。
こうした日系人は社会保険も未加入であるなど、労働者としての権利が十分に守られているとは言い難い。子どもたちの教育も不十分で、日本語も母国語も十分に習得できないケースもあるという。
静岡県浜松市など日系人が多い群馬、長野、静岡、愛知、岐阜、三重6県の18市町が「外国人集住都市会議」を結成し、政府に対応を求めてきた。だが、法務省や厚労省、文部科学省など複数の省庁にまたがるため、「受け入れ後」の体制整備はなかなか進まずにいる。
人手が足りないから外国人を受け入れる。最長3年間の期限付きで日本に来る「研修・技能実習生」についても一部でそんな安易な傾向がみられる。賃金未払いなどのトラブルも起きている。 いまや高度な知識や技術を持つ人材は世界中で奪い合いになっている。急速な少子高齢化が進む中で、日本政府も積極的にそうした人材を受け入れて、国際競争力を高めようと考えている。
だが、日本人、外国人を問わず、働きやすい、住みやすい環境を整えなければ、優秀な人材は日本に魅力を感じないだろう。今回の労働市場の一部開放を機に、関連制度の整備を急ぐべきだ。』
2006.9.13 ☆看護師受け入れ 労働市場開放のモデルに  
13日、産経新聞の「主張」欄の記事。
  『日本とフィリピンが自由貿易協定を柱に、人の移動(労働者の受け入れ)、経済協力までを含めた経済連携協定(EPA)を締結した。
  日本のEPAは、シンガポール、メキシコ、マレーシアに次いで4カ国目だが、人の移動を盛り込んだのはこれが初めてである。
世界貿易機関(WTO)の貿易自由化交渉が7月末以来凍結状態になっているいま、2国間ベースのEPA交渉の推進は、経済的にも政治的にも「日本の仲間づくり」(麻生太郎外相)につながるだけに重要だ。
日比EPAは、2004年の基本合意から今回の締結まで2年近くもかかった。一部の関税引き下げや人の移動問題などで難航したとされるが、中国、韓国などに後れをとらないためにも、今後は交渉の迅速化とそのための国内の態勢整備が課題となろう。
  人の移動問題では結局、日本が協定発効後、当初の2年間で、フィリピンの看護師400人、介護福祉士600人の計1000人を上限に受け入れることで決着した。
 第1陣は来年度前半にも到着する見通しで、6カ月間の日本語研修を経て、病院や介護施設などで実地研修を受ける。看護師は3年、介護福祉士は4年以内に日本の国家試験を取得することが長期就労の条件となる。
厚労省や看護業界では当初、外国人看護師などの受け入れは、言葉の壁による事故や、日本の看護労働市場の圧迫につながると反対だったが、「日本の看護師不足は深刻」(全日本病院協会)とする病院側や経済界の要請もあり、日本看護協会などが示した厳しい条件のもとで受け入れた。
  一般にフィリピン人看護師、介護士は、優しく、老人を大切にすると評価が高いことも容認論を強めた。今回の受け入れは、看護、介護現場の必要性からも歓迎したい。労働市場の対外開放のモデルを目指すべきだ。
  ただ、日本の看護師の大病院への集中、昨年で約12%という看護師離職率の高さ(日本看護協会調べ)、55万人にも上る働いていない潜在看護職員数(厚労省調べ)など、看護師不足の原因問題に取り組むことも重要だ。
専門性や高技術を持たない外国人労働者の受け入れは、あくまで慎重にすべきことはいうまでもない。』
2006.9.13 看護師など日本の受け入れ条件、フィリピンで不満の声
  13日、日経新聞は、マニラ発として以下のように報じている。
『フィリピン労働雇用省のクルス次官は12日、日本経済新聞と会見し、日比経済連携協定(EPA)が定めた比人看護師・介護福祉士の日本での就労条件の厳しさに強い不満を示した。
  日本政府が協定の署名を受け、2年間で比人看護師・介護福祉士合わせて1000人を受け入れる方針を発表したことについて、次官は「フィリピンは日本の医療現場の需要を満たせないだろう」と述べ、実際の就労者数は日本の設定枠を下回るとの見通しを示した。日本での就労前に無給で6カ月間の語学研修を義務付けられていることが理由だと説明した。
  同国看護師協会のマリリン・ヤップ理事長も「日本を目指す看護師は少ないだろう」と指摘、労働市場の開放に向けた日本の取り組みを疑問視している。』
2006.9.13 ☆日本看護協会「安易な外国人看護師受け入れに反対」 
12日深夜、日経新聞では日本看護協会は12日、「自国の看護師不足を解消するために安易に外国人看護師を受け入れるべきではない」とする声明を発表した。フィリピンとの経済連携協定(EPA)に基づき、日本政府が来年度から看護師や介護福祉士の受け入れを始めることを受けた。
声明は看護師受け入れの前提として(1)日本の国家試験を受験して看護師免許を取得(2)安全な看護ができるだけの日本語能力がある――など4条件が不可欠とした。』などと報じた。
2006.9.13 ☆比に労働市場開放 受け入れ環境整えたい
  13日、中国新聞社説。
  『フィリピン人の看護師や介護福祉士を日本が受け入れることが正式に決まった。小泉純一郎首相がフィリピンのアロヨ大統領との間で締結した経済連携協定(EPA)の柱で、一般労働市場の一部開放に初めて踏み出す。早ければ来春にも発効する見通しだ。
  少子高齢化で労働力人口が減少に向かっている中、外国人労働者に力を借りる場面は増えるのは間違いない。
タイやインドネシアは調理師などの開放を求めており、その意味でフィリピンとのEPAは、外国人労働者を受け入れていくための試金石といえる。秩序ある受け入れ態勢を整備する必要がある。国内論議を深めて、労働者受け入れの具体策作りを急ぎたい。
  アジア随一の労働輸出国フィリピンにとって看護師や介護福祉士がその主力。過去十年間に看護師約十万人が約三十カ国で働いた。
  厚生労働省は当初二年間で看護師志望者四百人、介護福祉士志望者六百人の計千人を上限として受け入れるという。フィリピン側は当初一万人を望んでいたというから、そのギャップは大きい。
し  かも受け入れの条件が厳しい。フィリピンの看護師資格保有者や四年制大学卒業者など一定の資格者を対象に候補者を選抜。医師などとの意思疎通ができるように、医療現場での専門的な日本語が話せることが必要とされる。滞在期間も上限が三―四年で、日本の看護師や介護福祉士の国家試験に合格した人について在留期間を延長する仕組みだ。
  日本側に治安や生活習慣の違いへの警戒感があるのは事実だ。しかし外国人労働者をどこまで受け入れていくか、議論がほとんど深まっていないのも明らかだ。
  受け入れる側と送り出す側の双方に、利益をもたらす環境を整えていくことをまず考えたい。大切なのは、減少する労働人口の単なる「穴埋め」でなく、頼れる仲間としてどう育てていくかである。安価な労働力では通用しない。日本語ができる人材を現地で育てる仕組みも要る。
  EPAは世界各国が現在締結を進める自由貿易協定(FTA)より、幅広い内容を含む。貿易だけでなく金融、サービス、ヒトの移動など広範な分野で連携する。
  日本はアジアで存在感を増す中国に対抗、東南アジア諸国などとのEPA締結を急いでいる。そのためにも労働市場開放への取り組みは不可欠になる。 』

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